2010年7月2日 毎日
【ロンドン＝是枝智】欧州連合（ＥＵ）統計局が２日発表したユーロ圏１６か国の５月の失業率（季節調整済み、速報値）は前月と同じ１０％だった。
このうち、財政悪化に苦しむユーロ圏第４の経済国スペインでは１９・９％と、記録が残る１９８６年以降で過去最悪となった。
政府の緊縮財政策で公務員を中心に失業率は一段と高まると予想され、２０％突破は確実とみられる。
ポルトガルの失業率も１０・９％となり、記録が残る８３年以降で過去最高を更新したほか、アイルランドは１３・３％と、９４年１１月以来の高水準となった。
一方、域内最大の経済国ドイツの失業率は７％と、３か月連続で低下しており、雇用情勢でもユーロ圏内の格差が広がってきている。