2010年2月10日 日経
内閣府の外郭団体の経済企画協会は9日、民間エコノミストに経済予測を聞く2月の「ESPフォーキャスト調査」を発表した。2009年12月に5.1%だった失業率について、10年中も5%台で推移するとの見通し平均になった。輸出が好調で製造業の生産活動は持ち直しているが、企業の採用意欲は低迷しており、雇用情勢は厳しい状態が続く見込み。
調査は1月26日から2月2日に実施し、金融機関やシンクタンクなどの専門家39人が答えた。いまだに5%台が続く失業率について今後の見通しを聞くと、予測平均値は10年1~3月期に5.25%と再び上昇した後、高止まりが続き、10~12月期も5.20%になる。見通し平均が5%を切るのは11年7~9月期までかかる。中国向け輸出が好調で日本経済全体も持ち直しているが、新しい雇用が生まれるには時間がかかるとの見立てだ。
消費者物価は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が10年、11年通じてマイナスが続くとの見通しになった。10年は前年同期比1%前後のマイナスが続く。11年は需給ギャップの改善などを通じ、徐々にデフレが解消される見込み。(07:00)
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