私の名前は 市ノ瀬ちえみ。
今年高校に入学したばかりの、ぴちぴちの女子高校生。
バラ色の高校生活を夢見る私にさっそく訪れたのは、友達との、三角関係だった。
* * *
松島先輩に最初に出会ったのは、新入生対象に行われた、クラブ紹介の時だった。
まったく関心のなかった“体操部”で、私は、ステージで様々な大技を披露する、一人の男性に目がいった。
ステージで舞うその人の姿は、本当に格好良かった。
すぐに、その部へ入部することを決定した。
私と松島先輩は、すぐに・・・とは言えないが、外交的な先輩と、明るい私は、徐々に仲良くなっていった。
先輩は笑顔がすてきな人で、会話もユーモアに富んでいて、本当に魅力的な人だった。
私は日に日に先輩への好意が大きくなるのを感じていた。
毎日部活へいくのが楽しみでしかたなかった。
そんな時、一人の女子生徒が、入部希望をしてきた。
私は、部内で私以外の女子部員となる、林さんと、親しくなっていった。
林さんは勉強をよくし、どちらかといえば内向的で静かな性格だった。
だからこそ、のちに起こる出来事の、簡単な罠につかまることになったのだと思う。
魅力的な松島先輩に、林さんも惹かれているのが分かったのは、林さんが遅れて入部してから、そう日が過ぎてもいない頃だった。
衝撃をうけた。
「私、松島先輩の事が好き」
焦った。
この子よりも、もっと松島先輩と仲良くならなければ、と思った。
彼女が私に相談した日、私は友を裏切る計画を開始することになった。