今年もいい試合でした・・・の巻 | ふと立ち止まる、空を見上げる、また歩き出す

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 今日はとある県の全国高校大会県予選・決勝戦に行っていました。「とある県」などと少しぼやかしていますが、これは検索にかかりにくくするため。学校名もちょっとだけ伏字にさせていただきます。でも、わかる方にはわかりますよね(笑)。

 毎年この県の決勝は僅差の好ゲームになります。私もこの決勝戦にはもう何年も関わらせていただいておりますが、1トライ(7点)差以上開いたことがあまりない。いつも僅差の印象があります。そして勝って全国大会に出場した方は、だいたいベスト8以上に進出する・・・。そういう意味で全国的にも注目されているカードです。

 今年は試合開始早々黒のG高が1トライを取ったところからゲームがスタートしました。あとは毎年のように一進一退の好ゲーム。攻撃側がボールを持って突っ込んでいっても、ディフェンス側がナイスタックルでそれを止める。22メートルラインから22メートルラインの間でそれが繰り返される、そんな感じでした。

 前半も半分(15分)を過ぎたころから、白のT高のバックスがボールを回しだすと、G高のディフェンスの裏に抜ける場面が目立つようになりました。観ていた私は正直、「これは総合力的にはT高の方が上かな。最終的には2トライ差くらいでT高が勝つのかな?」と思うようになりました。それでもG高のディフェンスは粘り強かったですけれど。

 前半終了間際まで14-5でT高が勝っていたのですが、前半のラスト近くにT高陣22メートルラインあたりでモールを組むことができ、これをバックスも一体になった攻撃で押し切りトライ。ゴールも決まって、結局前半を14-12、T高リードで折り返しました。結果としてはこのモールでのトライは大きかったです。

 そして少しのインターバルを経て後半スタート。前半とは打って変わって、G高のディフェンスがかなり修正してきました。T高もディフェンスラインの裏になかなか出ることができず、前半以上に、お互い突っ込む→止めるの繰り返しになりました。プレー自体もなかなか切れず、何分間も続けて攻める・守るといった展開でした。
 そういう展開を打ち破ったのはやっぱりG高のモールでした。中盤にモールでトライ、ゴールも決め19-14と逆転。結局はそのまま試合終了となり、T監督定年前最後の花園出場を決めました。やっぱり今年も5点差、僅差の試合となりました。今年は無観客での試合となりましたが、それが残念に思えるくらい、素晴らしい・おもしろい試合でした。

 白のT高と黒のG高がライバル関係となったころ、T高はバックスでのライン攻撃、G高はフォワードでのモール攻撃、というのがそれぞれの特徴と言われていました。ところが年月を経て、お互いに総合的に力を出すようになってきました。けれど今年はお互いに「原点」に戻ったような戦いぶりでした。特にG高のモール、そのこだわりに、監督のT先生の意地を観たような気がしました。

 敗れたT高ですが、今年は100回大会ということで、ブロック代表として全国大会に出場する道が残されています。各府県の2位校が集まるトーナメントを勝ち上がってぜひとも花園に出場し、全国大会で活躍していただきたいと思います。できれば花園の舞台でもう一度T高とG高の試合が観たいです。

 今年はコロナでなかなか試合が観られませんでしたが、やっぱりラグビーはいい。そう思わせてくれる試合が続きます。これからも感動を追い求めて、楽しませていただきたいと思います。