Farhan J.M. Al-Behadili et al.(2019)Cold Response of the Mediterranean Fruit Fly (Ceratitis capitata) on a Lab Diet
チチュウカイミバエCeratitis capitata (Wiedemann)は300種以上の果物、野菜、ナッツ類を加害する世界的な大害虫。割と美麗。この世界的大害虫に対して、ノンケミカルで貯蔵期間延長可能な低温処理は人気だそうだ。
実際低温処理で検索してみると、ミバエ科の論文が圧倒的に多く、少数ハナバエ科、イエバエ科、クロバエ科、ショウジョウバエ科の論文が引っかかった。ただ、単に冷凍庫に打ち込めば良いという訳ではない様で、面白かった。
まず、最適な低温処理条件は商品毎の条件に依存しているとの事。虫が死んで品質も落とさないギリギリの条件を探索しないといけない。
果実の場合では、大きさ、栄養素、組成等により熱伝達率が変わるため、似たような低温処理方法でも低温処理の有効性に違いが出るらしい。例えば、チチュウカイミバエの場合ではミカンよりもデーツの方が低温処理に敏感だそうだ。
更に、齢期や発育ステージ別でも調べる必要があるとの事。確かに、蛹が低温に強いのはなんとなくわかるので、齢期によって耐寒性が変化するのもわからなくはない。果実内のハエが全個体同じ発育ステージにあるとは考えにくいので、 最も耐性の高いステージを殺すのに十分効率的でなければならない。
虫は何℃何時間の低温で死ぬなんて簡単に言えないのだ。