私は隣町の美幌で毎週土曜日午後から、初心者に囲碁を普及させる目的で囲碁サークルGoENというものを開いています。
今週末の12月26日(土)には美幌町マナビティーセンターというところで子どもを対象にキッズカルチャークラブという企画を開催しますが、冬休みで何人か申し込みがあったかと思いきや確認してみると小学1年生の男の子ひとりでした。
しかし逆に考えると当日はその少年ひとりにつきっきりで教えることができるので、より囲碁に興味を持ってもらえるよう精一杯頑張りたいと思います。
そんなことを考えていると、美幌町教育委員会の職員から来年1月11日(月)祝日に、美幌小学校で行われる体験学習に囲碁の指導で参加してもらいたいと依頼がありました。
私が子どもだった30年ほど前は、町のどこにでも囲碁や将棋ができる大人がたくさんいました。
今ほど何でも忙しくない世の中でしたし、町内会のおじさんが近所の子どもを集めて教えていたり、学校の先生も放課後のクラブ活動で教えていたりと子どもが興味さえ持てばいつでも教わることができる環境がありました。
今では夜中まで知らない人の家みたいなところにいるだなんて問題だとか、子どもたちの学力が落ちているのに効率の良い授業をしろと教育委員会がせかしたり、保護者たちもモンスターペアレントなんていうのがいるそうで怖しい世の中です。
先生たちも課外活動どころではないという学校環境が子どもたちの社会を狭くし、また社会全体が個人主義に走ったことで今の30代や20代の大人たちは地域の子どもたちにものを教える機会もほとんど無くなってきているのではないでしょうか。
さて話は小学校の体験学習に戻しますが、当日は囲碁だけではなく子どもたちが自由に他の教室とも出入りできるやり方になるそうです。
やっと三段になったばかりの私にも務まるのか。入れ替わり立ち替わりの子どもたちにどれだけ囲碁を教えることができるのか。
いろいろ懸念はありますが、そんな大役を任された以上、余暇にちまちま教材を作って本番に臨みたいと思います。