私たち30代後半以上の元テレビっ子には馴染みのある大橋巨泉のHPをはじめてみました。
巨泉といえば『クイズダービー』、『世界まるごとHOWマッチ』、『巨泉のこんなモノいらない!?』などの看板番組をもっていましたが、1990年3月に「56歳になったし、司会業は長くやるものではない」と『ギミア・ぶれいく』以外のテレビ、ラジオの全てのレギュラー番組を降板。メディア業界からセミリタイアしました。
『ギミア・ぶれいく』という番組タイトルはパッとこないかも知れませんが、番組内のサイドコーナー『笑ゥせぇるすまん』(藤子不二雄Ⓐ原作アニメとしては異例の大人向けなモノ)といえば記憶に残っている人も多いでしょう。主人公の喪黒福造も実は『11PM』時代の巨泉がモデルになっていたようです。
現在テレビで活躍するタモリ、ビートたけし、明石家さんま、所ジョージ、島田紳助、関口宏、藤村俊二、石坂浩二、ダウンタウンらからは番組に出演するたびに「日本に帰ってくるな」などの嫌味を言われるようですが、芸能界で彼らに強い影響を与えたのが巨泉であることは間違いないでしょう。
そんな大橋巨泉、2001年に民主党から出馬し参議院議員に当選しましたが、外交防衛関連で菅直人、鳩山由紀夫らと対立、党との意見の違いによりわずか6ヶ月で辞職しました。
彼は当時から意見の近かった横路孝弘らのグループと、党に中道左派としての性格を鮮明にせよと迫っていたようですが、結果的に民主党は当時の保守中道から中道左派へとシフトしてきた感があり、政界においてもその影響力は現在に至っているといえるのかも知れません。
外国に対して「NOといえる日本」が誕生するためには彼のような存在が必要なのかも知れませんね。
さて表題にした大橋巨泉のHPについてですが、彼が『今週の遺言』というタイトルのブログで発表している記事にこんなことが書かれています。
以下、第69回・永住外国人の参政権反対よりも、日本を住みたくなるような国にしようよ(2010年3月27日号)より抜粋します。
今問題になっている、永住外国人の地方参政権だってそうだ。前にも書いたが、ボクら夫婦は国籍は日本で、ニュージーランドでは永住権しかもっていない。まさに永住外国人である(しかも年に3~4ヵ月しか住んでいない)。にもかかわらず、”地方”どころか国政参政権ももらっている。要するに総選挙で投票できるのだ。どちらが良いかは一概に言えないが、書類上の「籍」よりも、実際に生活している人の意見を聞こうとするスタンスも、ひとつの見識だと思う。
地方参政権を与えることに反対の人は、いわゆる右側の人に多い。たとえば右派の論客櫻井よしこさんは、中国人の永住資格保持者が14万2千人居り、中国共産党員が日本で投票し、政治を動かすことを考えると、これは「悪夢」とまで書いている。よしこさん、それは被害妄想の極致でしょう。1億2千万人に対す14万人といえば、約1千分の1である。「政治」を動かすなんて、百年たってもあり得ない。第一日本の経済状況がこんなままであったら、日本に永住しようと考える人は減少の一途だろう。そんな百年前みたいな「黄禍論」より、日本を再び住みたくなるような国にする事を考える方が、はるかに大切だと考えるのだが……。
いやこれは、まさに本質を突いた「外国に住む日本人」からの評価だと思います。確かに保守派の日本人が嫌う中国人や韓国人だって、日本に魅力がなければ永住外国人の地方参政権が成立したところで大量に移り住んでくるようなことは無いでしょう。
日本に遅れて先進国の仲間入りを果たした韓国ではすでに業種によっては日本のそれ以上の成績をあげていますし、中国に至っては日本どころかアメリカを追いつけ追い越せの勢いで経済成長を続けていますから、いずれ「日本なんか眼中に無い」ということになるのかも知れません。
外国人参政権のみならず、大橋巨泉のHPは読んでみる価値がありそうなのでここで紹介することにしました。彼のHPのURLは次のとおりです。
http://www.kyosen.com/index.html
(今回の u.d.ozzy の 100+ は敬称略とさせていただきました。)

