ひるのあいだは
なわばりの みまわり
よるは しゅうかい
あとは ほとんど ねてるだけ

それが ぼくらの まいにちだった。


ぼくは にんげんが きらいだったから
へいのうえや
めだたないところを あるいた

あるひ
しょうてんがいの やねぞいに
パトロールしていると

にんげんが ねていた


こまった汗

ようすを うかがいながら
とおまわりして
とおりすぎようとした


うごかない
ぴくりとも うごかない


しんではいないよな


ようすをうかがって
ちかづいてみた

いきていれば
おなかが うごく

にんげんでも ねこでも
いきていれば いきをして
おなかが うごくんだ


ボロボロの おおきなふくで
よくわからない


しんちょうに ちかづいて
ねいきを うかがってみた

かすかに いきをしている


なんだ ねてるのか
びっくり させるなよ


ほっとした ぼくは
そのばを はなれようとした

そのとき
なにかが うなりをあげて とんできて
ぼくは さかさに ぶらさげられた


わな だった


なきわめいて にげようとしたけれど

うしろあしを
がっちり つかまえられていた
だれかが エサにありつけたら
だれかが エサにありつけなくなる


それが どういうことなのか
かんがえたことも なかった


よわいものは つよいものに こびて
このせかいは できている


いやなら たたかうしかない


あいてが じぶんを みとめてくれれば
じぶんの いばしょは できる


そうやって ぼくは いきていた



のらねこの いちばん おおきな しごとは
たべものを てにいれることだ


たべものに こまらない
しょうてんがいの ねこたちは
ふだん なにも することがない


じぶんの なわばりを ねらうやつを
やっつけることだけ


それぞれの なわばりを
まもるのに いっしょうけんめいで
たにんのことは どうでもよかった


みんな そうやって たたかかって
いばしょを てにいれたんだもの


のらねこは とても ひじょうなんだよ




でも


かんがえてみると
ぼくは たたかいに かって
もぐりこんだのでは なかった


ぼろぼろに やっつけられても
まいにち くるから
みんなが あきれたのだった


そのころから
しょうてんがいの ねこたちは
かわったのかも しれない


そして
あいつに であった
だれにも こびずに
じぶんの ちからで いきてやる


そのために
たべものを てに いれやすい
しょうてんがいに もぐりこもうとした


なんびきかの ねこと あらそいながらも
しょうてんがいの はじっこに
なんとか なわばりをもった


どんなに ぼろぼろに たたきつけられても
かじりついたら はなさなかったからね


みんな うんざりして
ぼくを みとめてくれた


ぜいたくは できないけれど
なつのおわりには
おなかを へらすことも なくなっていた


もう やせっぽちの ねこじゃかった


きがつくと
しょうてんがいでも
けっこうな かおやくに なっていた


ぼくは
そんな じぶんのことを
えらいやつだと おもうように なっていた


でも あいかわらず
にんげんは にがてだったな


にんげんを みると いちもくさんに にげた


おまえは かわいくないね
かわいくない ねこは あっちに いきな


そんなことばが おいかけてくる


ぼくは にんげんを とても おそれていた


じぶんの いばしょを
うばわれるのではないかと おそれていた