人士を幸福にする愛と智慧

 

 気持ちが晴れない時には、却って 「気持ちがよい」 と、つとめて心で思い、小声で唱え、

 

ふさぎ込んでいる気持ちを殊更に引き立てる努力をしなければならないのである。

 

 それは曇った窓ガラスをきれいに透明になるまで拭き清める努力をするのと同じである。

 

曇りを直ぐ拭き清めないで、そのまま長く放置すると、その曇りが固着して、

 

あとから拭き清めようとしても中々曇りが取れないことがある。

 

それと同じく、晴れない憂鬱な気持ちを、その場ですぐ引き立てて明るい心にしておかないと、

 

それが習慣になっていつも暗い心を持っていて、

 

自分自身の容貌にも運命にも永久に禍根を残すことになるのである。