「駆求(ちぐ)の心」とは、外に求める心であって、

 

「外に求めていた心を止めてしまったら、汝は即ち今すぐ佛と同体だ。

 

汝、佛が何処にあるか知りたいと思うか。

 

では教えてやろう。此の目の前で仏法を聞いている汝だ」と一喝したのである。

 

 

 他に求むる事を止めよ。他に求むる心は争いの因なり。

 

真の人格主義は他に求めず他を奪わず、自己内在の力を礼拝して、一切万事我より出でて我に還ると知る事である。

 

そして自分を佛と知りて、初めて他の人々をも仏と知る。仏と仏と相対せる世界此の世界なり。

 

   「叡智の断片」 谷口雅春著  より。