12月24日のアピール申し入れ行動の報告 | 借家人権利向上委員会

12月24日のアピール申し入れ行動の報告

12月24日の申し入れ行動について報告しておきます。

9:30ごろに自民党本部の部屋に通され、自民党政策調査会の佐藤氏が対応し、寝袋と段ボールをプレゼントとして手渡し、アピール文を読み上げました。

その後、こちら側の参加者7名と40分ほど話しました。

わりと長い時間話した中で、自分が印象深かったのは「これまでの日本の住宅施策が住まいは基本的な人権であるという施策ではなかったので、その転換を求めたい」と話したところ、佐藤氏は「確かに、これまではまず中間所得層を増やすことで持ち家を推進してきた。住まいが人権であるという発想ではなかった」という趣旨のことを言っていたことでした。

その一方で、「いまの政府は『小さな政府』なので、政府でできないことをしてもらうNPOなどの活動も必要だ」と発言していて、あーこの人はなにも分かっていないんだなと。

「NPOや運動、ボランティアでやっている活動の、たとえば炊き出しはなにも行政の補助のためにやっているんではなくて、本来行政がやるべきことをやっている。炊き出しありきの施策ではまずいでしょ」と反論しましたが、そもそもこれまでの住宅施策が企業福祉や民間賃貸業者に頼ってきたことが、この間の寮付き職場からのいわゆる「派遣切り」により住まいと職を同時に失うという事態に至っているのだから、「市場に委ねることのない安定的な住宅政策への転換」をアピールで求めたのに、その場で、NPOなどの活動をあらかじめ行政に組み込む形で考えている趣旨の発言をされるとは、唖然とします。

たぶんなにが問題なのかをまったく理解されていないのでしょう。

それから、「住まいが人権であるという施策をとってことなかったことについて誤りを認めて率直に反省してほしい」と言うと、「国民の同意の上で政策をとってきているので、そういったことを言われるのは不遜だ」とか言われて怒られちゃいました。

ただ、佐藤氏は「住まいは基本的人権だという施策への転換には国民の合意が必要だ」といった趣旨のことも言っていて、これは確かにそうなんで、自民党にだけ言ってもあまり意味はなく、これからのもっと大きな社会的な働きかけが重要になってくると考えます。