安倍晋三首相は28日夕の記者会見で、体調悪化を理由に辞任すると正式に表明した。理由について「政治で最も重要なことは結果を出すことだ。7年8カ月、結果を出すために全身全霊を傾けてきたが、病気と治療を抱え、体力が万全でない苦痛の中、大切な政治判断を誤る、結果を出せないことがあってはならない」と語った。


 首相は「新型コロナウイルス禍の中で職を辞することになり、国民の皆さまに心よりおわび申し上げる」と陳謝。「次の首相が任命されるまで、最後まで責任を果たしたい」と述べた。


 6月の病院診察で持病の潰瘍性大腸炎が再発した兆候があり、7月中ごろから体調に異変が生じて8月上旬に再発が確認されたとも明らかにした。新しい投薬を始めたとした上で「継続的な処方が必要で、予断は許さない」と説明した。


 辞任を決めた時期については「先週と今週、診断を受け、今週の診断を受けた後に決めた」とし、「新体制に移行するのであればこのタイミングしかないと判断した」と語った。


 次期首相となる後継の自民党総裁の選出については「執行部にお任せする。(次期総裁に関し)私が誰と申し上げることではない」と述べた。



この後は自民党総裁選が行われ、新総裁が決まります。

そしてその新総裁が来月にも開かれる臨時国会で内閣総理大臣に指名されることになります。

新総理は、9月中にニューヨークで行われる国連総会に参加することになるかもしれません。

おそらくその際に、同盟国アメリカのトランプ大統領と初顔合わせとなるのではないでしょうか?


安倍総理の最大の功績は、8年もの長期政権を大過なく運営し得たこと。第2次安倍内閣以前は、日本の首相は1年ごとにコロコロ代わり、覚え切れないほどでした。

任期8年はよその国なら「単なる2期」であり普通ですが、日本に於いては偉業でした。8年もの間、国政選挙を勝ち続けたわけですから。


政策的には「アベノミクスの3本の矢」は会心の一撃でした。①金融緩和②公共事業③成長戦略

途中までは素晴らしい成果を出して、日本はこのままデフレを脱却できるのでは?と一瞬思ったほどでした。

しかし2014年と2019年の消費増税が痛かった。

財務省に妥協してしまったことが失敗でした。


憲法改正、拉致問題解決も今のところ頓挫していますが、安倍総理以上に執念を持っている政治家はいないはずなので、新総理のもとで進展していくかは気がかりです。


またそれ以上に心配なのは日米関係。安倍総理とトランプ大統領との信頼関係は厚かった。トランプは結構人を見ていて、信頼出来ないとなると露骨に冷遇するので、トランプと渡り合えるような人物を新総理に据えないと。日米だけは、安倍さんに元総理として陰ながら協力してもらうのがいいかもしれません。