オバマ大統領、広島訪問

 現職の米大統領として初めて広島を訪問したオバマ米大統領は27日夕、平和記念公園(広島市中区)で声明を発表した。

 声明で、オバマ氏は「8月6日の苦しみは決して消えない。慢心と戦わなくてはならない」とした上で、「私たちは同盟とともに友情をはぐくんできた。勇気を持たなければ。(核兵器は)狂信的な人々に渡らないようにしなければいけない」と述べた。

 これに先立ち、オバマ氏は、原爆資料館を安倍晋三首相と見学、原爆慰霊碑で献花を行った。

 日米両首脳は27日午後、三重県での主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の日程を終えて、広島に入った。

 

これは教科書にのるレベルの出来事ですね。

小6の予習シリーズ国語上巻に「パールハーバーの授業」という猪口邦子さん(現国会議員)の文章があります。

そのなかで、猪口氏が通ったアメリカンスクールで使用される歴史教科書の描写がありました。

そこでは原爆をも正当化するアメリカの歴史観が描かれていました。「狂信的な野望に取り憑かれた日本は世界征服に乗り出し、偉大なアメリカに滑稽な挑戦を試みたが、その野望は原爆により、ついにくじかれた」というもの。

日本人から見るとあまりにも一方的な見方ですが、アメリカではこれが教科書に載る歴史観でした。どこの国でも自国の歴史はなるべく正当化して教えるものです。

しかし近年、アメリカの中でも「さすがに原爆はやり過ぎだったんじゃないか?」という見方が出てきていると聞きます。

オバマ大統領の広島訪問が、アメリカ国内で大きな反発もなく、静かに見守られているのも、こうした変化が背景にあるのではないでしょうか。