最新の記事一覧 月別記事一覧 テーマ別記事一覧■難問の微分積分 解けれども おのれ自身が解析できぬ■雨打ちて花落ちたるも悲しまず その後に実る果実を笑めや■生きるのに貪欲なりて苦しけり すべてを無くして嬉しくなりぬ■身を削り働き終えて帰宅すれど 妻子はそっぽオヤジの孤立■この花を「俺が咲かせた」と語らぬ 自己顕示せぬ肥料(こやし)にならふ■寂しさに耐えられなくて母想ふ 紫陽花の露 赤き涙よ■生き物は縄張り持ちて安定す 距離を保てぬ人間(ひと)の苛立ち■心して悲しみのランプ点す人に ただ寄り添いて立ち入るべからず■花よ降れ花よ降れと祈りをば さぶし心に美しき夢■人生の恥が解かりし歳になり なおも生きるか黄昏の岸■木々たちの萌え立つころに呼応して こころの傷も疼き始めむ■突然の雨が降ろうが折り畳み 傘を持たぬが俺の生き様よ■求め合い絡みあいても溶け合わぬ 熟れた果実の酸味がはじける■華麗なるワルツのリズム寂しげに 流れる夜は夢路たどれず■時として旅程を逸(そ)れて途中下車 してみることも生きる潤い■我が寂野なぐさめたるは朱に染まる 野いちごもぎてくちびる寄すとき■この花を「俺が咲かせた」と語らぬ 自己顕示せぬ肥料(こやし)にならふ■木々たちの萌え立つころに呼応して こころの傷も疼き始めむ■若き日に負いたる傷が歳を経て 致命となりしも進軍惜しみなく■哀しみの夜をつらぬく火矢ありて 胸をえぐらば愛は昇華する<< 前ページ次ページ >>