僕は 随分と短気をおこして

いろんな人を斬り捨ててきた

僕の精神を保つために──
現実を見つめる度に  目が悪くなっていったよ

本当の事を聞く度に  耳が遠くなっていったよ

大きくなっていく程に  足がすくんでいったよ

年齢を重ねていく程に  画用紙は白くなっていったよ

嘘をつかされる度に  言葉は増えていったけど

黙らされる度に  心は閉じていったよ

それでも  僕は生きている

哀しい哉  生きている
あんなぁ、

  うち、ずっと、さみしかってん。

けどなぁ、

  おかあちゃんも、おとうちゃんもきいてくれへんかってん。

せやしな、

  うち、ずっと、がまんしててん。

いまもな、

  うち、ほんまは、さみしいねん。