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自立できない夫との生活に疲れた女は逃げ場を求めた。しかしそれが彼女の「脱線」の始まりだった…表題作の他、「最後の花束」「脱出」など、怖くて意外な結末が詰まった全10編。

実家にあった本の一冊。
これぞ乃南アサって感じの作品です。
(私にとっては)

表題作の「花盗人」は、
七歳も歳下の男性に桜の小枝とともに情熱的にプロポーズされ、
結婚した主人公が
何もしない、自立できない夫との生活に疲れ果てて、終いには「脱線」してしまう(この言葉にいろんな意味がこめられています)物語。
結婚って思い描いているときと実際してみた後では「こんなはずじゃなかった」 って思った経験のある人は少なからずいると思います。
この主人公はあまりにも哀れだけれど
疲れ果てながらも自分が幸せであろうと信じようとするところ 気の毒ながらも少し共感したりして…。
そういうことって身近にあったりしますよね。

他の話では「最後の花束」「愛情弁当」がおもしろかったですニコニコ

江國香織 「落下する夕方」も同時進行で読んでますが
江國ワールドのまったりおだやかな世界より
乃南アサのドキドキする話のが
どんどん読みすすめてしまいましたひらめき電球