私がパソコンに触れ始めたのは35年程前でした。

 

子供の頃から機械物には全く疎く、科学や物理といった教科は赤点ぎりぎりで切り抜けてきました。そんな私がふとした瞬間目にした、今で言う”通信販売”で紹介された”パソコン”でした。

 

「MSXパソコン」というもので、あるのはキーボードのみ。データの記憶装置は音楽用カセットテープを使ったデータレコーダー。テレビにつないで操作をするのですが、文字の解像度が著しく低くて、当時希少価値だった「RGB対応テレビ」ですと当時としては解像度の高いものでした。しかし、当然そのような高級テレビなどありません。

 

今のようにマウスなどありませんし、作業は全てコマンド入力。イラストや写真などありませんでした。

 

やがてパソコンを使った「パソコン通信」というのが始まり、その後「MSX2パソコン」やワープロが発売され、ワープロを使った「ワープロ通信」なるものも始まりました。

 

そして、1995年、世界中を驚かせた「WINDOWS95」が発表されました。世の中では画期的なことだったようですが、機械物に疎い私には全くちんぷんかんぷんで、興味はありませんでした。

 

ところが、私とは真逆の、機械物にめっぽう強い先輩から「これからはインターネットの時代だ。あなたも始めなさい。」と勧められ、実際に先輩のお宅でインターネットを拝見しました。もちろん、何かさっぱりわかりませんし興味も全然ありませんでした。

 

それから間もなくボーナスが出て、先輩から秋葉原に連れて行かれて(当時秋葉原は完璧に電気街でした)、パソコンを買うことになったのですが、どれを買っていいのか全くわかりません。そこで店員さんに「NEC社製で最新のパソコンをください。」と言って、出されたものを買ってきました。

 

当時、読売新聞社の「ヨミネット」というのを利用していましたので、インターネットも読売新聞社のものを利用していました。

 

電話回線を使っていましたので、通常の通話料金とヨミネットへの接続料の両方を請求されていましたので、長い時間つなぐのは無理でした。何万円にもなってしまいますので。

 

いよいよインターネットのスタートです。