私たち介護士の仕事は、直接介助以外にも、掃除、洗濯、アクティビティなど、
いろいろな業務が含まれています。
そして私自身が、目に見えないけど大切だと思う業務の一つが寄り添い介護。
寄り添い介護と言ったら、人によってはいろんな意味のとらえかたがあるかとは思いますが、
私は利用者とスタッフの心が通った信頼し合った介護と自分では考えています。
ただ、この寄り添い介護、目にはとっても見えにくいです。
先日、不穏だった利用者と一緒に座って、相手が落ち着きを取り戻すよう話をしていたのですが、
その座っていた間、何度か私たちの横を通った他職種のスタッフに、
「介護士はよく座っているよね」と言われました。
ただ座って、利用者と話しているだけなので、何もしていないように見えるかもしれませんが、
寄り添い介護真っ最中なんですけど!と言いたかったです^^;
私自身、自分の残った業務が溜まっていたので、
本当は座ってゆっくり話をしている時間なんてないんですけどというのが本音だったのですが、
不穏な利用者を一人にして、しかも転倒の危険性があれば、放っておくわけにはいきません。
そして、その利用者は、他者とのコミュニケーションを必要としている人だというのも知っているし、
本人が満足するまで話をすれば、落ち着きを取り戻すというのも経験上分かっていたので、
座って話していたのですが、事情を知らない人から見れば、
「座って話している=(介護士は)何もしていない」と見えるんだろうと思います。
私たち介護士は、普段の介護を行う上で、まずは利用者との人間関係を築かなければいけません。
利用者は、本来なら人に見られたくない部分も含め私たち介護士に体を預けるため、
介護してくれるなら誰でも良いというわけではありません。
利用者は信頼していない介護士に対して「あなたの介護はいりません」と言う権利がありますから。
相手の気持ちに寄り添った介護をするためには、
目に見えない人と人との心のコミュニケーションが一番大切だと思っています。