誰もいない職場










聞こえてくるのは





パソコンの微かな起動音









外は快晴











予定は無し











彼女なし












金無し












『あぁ…








今月はもう契約いらねぇ~引き継ぎだけしよ』














言ってみたい

















それくらい契約上げてみたい…
住み慣れた場所を離れ





新たな場所で生きて行く事は難しい











新しく住まい





新しく仕事場





新しい同僚













移り変わって初めての週末









あれ?







あれっ!?












今でG.W.だっけ?






息つく間もなく押し寄せる人々…










すげぇ…

ここは本物だぜ









心の中にこんな気持ちが沸き上がり

おかしなテンションへと羽ばたく俺…










高揚とした気持ちのまま、やっと一息












そこで浴びせられた一言…














『ねぇ山形くん』

























???













山形くん?












何気無い気持ちで浴びせられた

悪意の塊のような一言












『ねえさん、それは県名です。人物を指す言葉ではありません。』




言葉を受け止め、頭で理解した後に俺が思った事だ…











『この人は人を県名で呼んじゃいけないと習わなかったのだろうか?

…いや習わないか。

だって当たり前の事だし。』












そんな事言えるわけもなく

ニコニコと返事を返す俺…











意気地無し…(+_+)






















あぁ…











やっぱり……


















好きです…………




















萩野さん
運命とは残酷なものだ



こんな台詞を耳にした事がある



なんて薄っぺらい台詞かと思っていたが…












今日ほどこの言葉を考えた日は無い













『運命』と呼ぶには、あまりにもチープな私の物語。













その物語が今日ひとつの結末をむかえた















誰もがうらやむ幸せな結末はむかえられるはずもなく









多くの人が想像した通りの結末だった
















だから言ってやった
















意気揚々と言ってやった

















飄々と口調で
























『おめでとう』