欧州サッカー2016-17シーズン、特に4大リーグでの日本人選手のシーズン公式戦出場試合数(国内リーグ・カップ戦・UEFAリーグの出場数で、国内チャンピオンシップゲーム・UEFAリーグ予選は除いて数えています。)にも注目しながら、彼らの奮闘を追いかけていますが、早くも残り2か月、いやまだ残り2か月?というところで、プレミアリーグ・レスターシティ所属の岡崎慎司選手がシーズン公式戦30試合出場を達成しました!CL決勝トーナメント先発出場、劇的な勝ち上がり試合での到達です。チーム戦術の迷走に翻弄された苦闘のシーズンでの達成だけに、なお素晴らしいと思います!シーズンはまだ途中、出場数というチームへの貢献をまだまだ伸ばしてほしいものです。

 

岡崎選手は、これで欧州4大リーグで奥寺康彦選手以来2人目の5年連続30+試合出場、日本人選手として初めてプレミアリーグで複数年の記録、異なるリーグで各複数年達成も日本人初です。

この記録は、移籍先・タイミング・契約条件など選択の明も感じますし、何より本人の努力、ピッチ内はもちろん、ドレッシングルーム、さらにスタジアム外の奮闘もあってのことだと思います。なるべく彼自身がそれを楽しんでいることを切に願っています!

なので今の岡崎選手を見ていて単にクラブの登録選手であるだけではなく、スカッドの一員、選手コミュニティの一員だな、と感じられる希少な日本人選手だと思いますし、海外スポーツで長く成功するプロセスを押えているなと思います。クラブの政変に潰されるどころか活力を増す日本人選手なんて心強いじゃないですか!

 

現在、欧州サッカー4大リーグ1部在籍日本人選手は13名、うち30+試合出場が期待できるのは、ブンデスで長谷部、酒井高徳、原口、大迫各選手に、香川選手は厳しいながらもカップ戦とCLの勝ち上がりと本人の頑張り次第でギリギリの到達なるか?、プレミアでは吉田選手もいけそうです。リーガの乾選手はアウェーでのターンオーバーがなくなれば到達可能、日本人初のリーガでの30+試合出場をぜひ見せてほしい。

新しい動きと今の限界が見えそうな今シーズン、海外でプレイする全選手の活躍を祈ります。



■シーズン30+試合出場日本人選手と記録シーズン

【ブンデス・リーガ:12名32期】
MF奥寺康彦、6期、79・81・82・83・84・85
FW尾崎加寿夫、1期、83
FW高原直泰、4期、03・04・05・06
MF長谷部誠、4期、08・09・14・15
DF内田篤人、2期、10・12
MF香川真司、3期、11・14・15
MF細貝萌、2期、11・13
FW岡崎慎司、3期、12・13・14
MF乾貴士、1期、12
DF酒井高徳、2期、12・13
MF清武弘嗣、3期、12・13・14
FW原口元気、1期、15

【セリエA:6名15期】
MF中田英寿、5期、98・99・01・02・03
MF名波浩、1期、99
MF中村俊輔、2期、02・04
FW森本貴幸、1期、09
DF長友佑都、4期、10・11・12・13
MF本田圭佑、2期、14・15

【プレミア・リーグ:3名3期】
MF中田英寿、1期、05、(計6期)
DF吉田麻也、1期、12
FW岡崎慎司、1期、15、(計4期)

【リーガ・エスパニョーラ:該当なし】


81-82シーズン、前年昇格争いを演じた敵将レーハーゲルに認められ、ブレーメンに移籍、以降5シーズン30+試合出場を続けた奥寺康彦選手が素晴らしい。

15-16シーズンでは、岡崎〈4年連続)、香川(2年連続)、本田(2年連続)原口(初)。長谷部(2年連続)の5選手。うち4選手は各所属チームが、優勝・2位・7位・7位と好結果を残した中での達成、長谷部選手は劇的な1部残留に貢献など、良い結果だったかと思います。

現在、4大リーグ在籍日本人選手は14名、うち30+試合出場未達成は武藤・大迫・宇佐美の3選手、今季はかなり期待していい筈です。


2016-17シーズン開幕間近、プレミアリーグ公式の真っ新なテーブル(順位表)。
並びもまだアルファベット順で数値もすべてゼロですが、来る新シーズンを思うと、眺めているだけで何だかワクワクします。
10ヶ月後、今が一番幸せだったとならないことを祈ります。

シーズン30+試合出場、あくまで私の中の主観的な選手評価の基準です。
もちろん試合数よりも、貢献の質、もたらした結果によって、その選手・そのシーズンの評価をすることが本質かなとは思います。

しかし、特に欧州リーグに渡って行く日本人選手の活躍について考える時、異文化圏の技術・体力ともに上位のリーグに入り込んで行くことを思うと、健康で、クラブの信頼を得て年間を通じ安定してプレイし、さらにそれを何年か続けることは日本人選手全体への好評価になりますし、出場試合数も成果のひとつの判断基準にはなるかなと思います。

さて欧州リーグでの30試合出場、どんなものでしょう?
年間リーグ戦が38試合、カップ戦数試合、CL・EL出場で6~13試合となると
上位数クラブで50+試合、下位なら40+試合を戦います。この中で30試合出場ならCL・EL出場チームで約60%、以下は約75%の出場率です。
下位で10試合、細かい怪我で1ヶ月程休んでも到達可能、2ヶ月休むとほぼアウトの数値だと思います。
上位チームは試合数は増えますが、カップ戦・CL・ELはミッドウイークの試合になるのでリーグ戦とメンバーを入れ替えることが多くなります。若く強靭な主力選手は平気で50試合以上出たりしますが、、

サッカーで出場試合に関わる規定等は特にありませんが、例のプレミア・リーグのEU外選手ワークパーミット基準に過去2年間の代表試合に75%以上の出場とありました。また選手契約の特約条項にインセンティブやノルマとして出場数・出場率・出場時間などが盛り込まれることは多々あるようです。その内容は個別の事案で具体的には判りませんが、25試合以上とか、60%以上の試合出場などの数値が断片的に漏れ聴こえたこともありました。

他のスポーツでは野球には規定試合はなく規定打席3.1×チーム試合数、MLBなら162試合で500打席以上です。例えば1試合平均4打席とすれば125試合分に当たり、最低約75%の出場が求められる勘定です。NBAでは個人賞受賞基準にリーグ戦82試合中70試合以上出場とあり(例外規定あり)、これは少し高めで約85%になります。

数値だけで言うなら、30+試合出場で最低限1年間フルに闘ったと言えるかなと思います。


では、30+試合出場するためには、、
「クラブに求められること。」が、すべてではないでしょうか。

2004-05年シーズン、2,004年6月の代表戦中の大怪我の後、WBAとの契約に臨む、稲本潤一選手と代理人の心境を綴った言葉が「Number Web」の記事中にあります。

「チームはドベ(最下位)の方やけど、やっぱり海外というかプレミアにおることが大事やからね。そこで自分がいいプレーをすれば、誰か見ているはずやろし、それでまた上にいける可能性もあると思うんで」
「WBAは怪我を知りながらオファーを出してくれた。稲本はそのことに感謝し、意気に感じて決心したんでしょう。これからは完全移籍を目標にしてきた昨年とは異なり、結果が求められる。そうしてステップアップしていくことが彼の新しい目標だと思う」
「チームがドベでも何でも関係ない。自分もチームもはい上がるだけやから」

稲本選手、30+試合出場こそ2シーズンでしたが、9シーズンにわたる欧州リーグ歴は称賛に値すると思います。