Swallow's Bar -4ページ目

密会。

我が家のハズバンド君は営業マンです。


そのため

帰りが遅いことが多く

病院の面会終了時間までに帰ってこれないことがほとんどです。


一昨日までは何とかギリギリに滑り込んでいたのですが

昨日ついに

ハズバンド君到着前に

病院玄関の自動ドアの鍵を閉められてしまいました。


一度はあきらめて帰りかけたハズバンド君。



でも羽月はあきらめない。


病院の1階を捜索し、裏口を見つけました。



自分もその裏口から外に出て

急いでハズバンド君を呼び戻し

いざ、二人で裏口から中へ…


と思ったそのとき。


私の目に飛び込んできたのは、

ドアの取っ手下に非情に並ぶ数字のテンキー達。



そう、奴は暗証番号ロック(しかも外側のみ)の扉だったのです。


ハズバンド君&羽月、人生最大のピンチと言っても

過言ではありません。



さて、この難局をどう乗り切る!?

つか私どうやって部屋に帰れば!?


怒られるの覚悟で夜間窓口から看護師さんに

連絡するしかないか…


と観念しかけたのもつかの間。



羽月はさらに気づいてしまったのです。

暗証番号扉君のすぐ隣の窓の

ロックが外れていることに。



でかした!!窓!!


そしてでかした!!凡ミスの看護師さん!!


そしてさらにでかした!!痛まなくなってた私の腹!!



窓が割と低い位置にあったことや

すぐ下にベンチが設営されていたことも幸いし

無事羽月は窓から中に侵入。


さらにハズバンド君を招き入れることにも成功したのです。



中に入ってしまえばこっちのもの。


誰にも見られることなく部屋に入り

ゆっくり1時間ほどハズバンド君は寛いでいきました。



齢31の心にこのハプニングとスリルはかなりキタけれど

男子禁制の寮に彼氏を招き入れる女子大生って

きっとこんな感じだよね

と若さも味わってしまったひと時でございました。



齢31の常識的な女子は

裏口探して締め出し食らって窓から侵入してまで

旦那を部屋に入れようとしないよ

というご指摘は受け付けませんのであしからず。



いやはや楽しかった。



産みました。

去る7月4日15時23分


帝王切開にて、2818gの元気な男の子を


無事出産いたしました。



出産前の検診で

3000gは間違いなく超えているだろうといわれていた我が子ですが

外に出てみると意外に小さく。

それでも非常に元気な産声を上げました。


私はといえば

麻酔は効いていたはずですが

赤ちゃんを引っ張り出している感覚と

胎盤や羊水を吸いだしている感覚があまりにもはっきり感じられ

手術中ほぼうなり声を上げていました。


お腹から出てきた我が子に

看護師さんが頬ずりをさせてくれて

その後は意識がなくなりました。


上半身にも安定剤のようなものを入れられていたので

そのせいで眠りに落ちたのか

文字通り意識を失ったのかは定かではありません。


病室に帰った時に少し目が覚め

出産を待っていた家族と多分話をしたのですが

何一つ覚えていません。



その後2日間ベッドの上で過ごし

3日目からようやく自由に動けるようになって

我が子ともまともにコミュニケーションが取れるようになりました。


帝王切開のくせにすぐおっぱいが出るようになったので

母乳も予定より早くあげ始めました。


そんなこんなで「子育て」が始まったわけですが

今までいなかった存在が突然自分の傍らに現れ

なぜか自分のお乳を吸っているというのに

まったく違和感がないのです。


これまで絶対にしなかった生活をしているはずなのに

我が子の存在はあまりにも違和感がなく

当たり前に私の人生に加わってしまいました。


もうびっくりです。


一日中見てて飽きません。


我が子は特別と言いますが

ホントに特別です。


っていうかみんなメロメロです、家族たちが。


これからいろいろと大変な思いをするのだろうけど

今のこの気持ちを大事にしまっておいて

しんどくなったら引っ張り出して確認しようと思います。



ちなみに今夜から一緒に寝ます。


一晩中眺めてるんだろうなあ。



Swallow's Bar

Swallow's Bar

人生について考えてみた。

つい最近、知人が厄介な病気にかかりました。


今彼は、両目の視力を失い

入院、検査、治療中です。


完治しない可能性もあり

共通の友人たちと彼を支援するために

いろんな方法を模索中です。



彼の奥さんも私の後輩で

幼い一人娘がいて

今どれだけの肉体的、精神的、金銭的苦労を

抱えているだろうと思うと

心配でなりません。



出来ることは何でもしてあげたいけれど

今の私はティガの出産を控え稼働力がほぼゼロ。

しかも遠方にいて

何かあっても彼女のもとにすぐには駆け付けることができない。



もやもやする日々です。




これがもし私だったら


うちのハズバンドが急に視力を失ったら


私は彼女のように

気丈に事態を乗り切ろうとすることが出来るんだろうかと

考えてしまいました。



このところ

私にもいろいろなことがありました。


信じていたある一線をハズバンドが越えてしまって

愕然として

怒りとか悲しみとか絶望とか

別居とか離婚とか

いろんなことが頭の中を支配しました。


それでも私が全部許すと思って

悪びれた様子が一瞬しか感じられなかったハズバンドに

ひどく嫌悪感を覚えたりもしました。



だけど


かの夫婦のために

もう卒業して10年になろうかというサークルの仲間たちが

あっちからこっちから集まってきて

何をしたらいいのか

何が出来るのか

何をすべきなのか

当たり前のように真剣に話し合い

実際動き始め


当の夫婦が

この状況を悲観的にしないために

明るくふるまい

笑いを提供してくれて

乗り越えようとしているのを目の当たりにして


改めて自分の小ささを痛感せざるをえませんでした。



今までいろんなことを頑張ってきた。

そのたびに

「もっと頑張れ」

と神様から言われているかのような壁が私の前に現れた。

きっと今回も

子を生み親になる私に

もっと強くなれ

もっと頑張れ

そう神様が試練を与えているんだろう。

その私の指標として

こんなに間近で

あんなに頑張っている二人の姿を見せてくれているんだろう

そう思いました。



私が頑張らないと

誰が頑張るんだ。

今までそうしてきたんだ。

甘えちゃいけない

頼っちゃいけない

誰かのせいにしちゃいけない

我が身に降りかかる災難は

すべて我が身の行いの因果




だから私は

これからもがんばっていこうと思います。


みんなきっと応援してくれるはず。