喧騒の都心の真ん中に時間がとまっているかのような静けさ、桜の美しさ、安らぎを覚える広々としたオアシスのようなスポットが存在するしやわせを感じさせてくれる場所が新宿御苑である。


東京にいたころは四季折々何度も足を運んだところである。中でもやはりこの桜の季節が一番素晴らしい。他の桜の名所はソメイヨシノが散ればもう桜の季節は終わったのも同然だが、御苑の桜はソメイヨシノが散っても、ウコン桜や八重桜、つつじ、ハナミズキ、目にも鮮やかな新緑をずっと楽しむことができる。


夕方帰宅してネットで知ったのだが、今年は安倍首相の恒例の「桜を見る会」が昨日あったようだ。各界の著名人を1万5千人を招待したというから警備人も相当な数だったと思う。


ネットの写真を見ると安倍首相を真ん中に芸能人の写真が圧倒的に多い。桜に優るとも劣らないほど高価な着物姿の女性も多い。


今日も黒い着物姿の中年女性の集団が満開のピンク色のカンザン(八重桜のような厚みのある花びら)の下で写真を撮っていた。その中には外国人女性もいた。他にも桜を楽しむ外国人家族やカップルをたくさん見かけた。


池に太鼓橋がかかり、大きな鯉が泳ぎ、よく手入れが行き届いた五葉松、そして池の傍らには石灯籠、今世界の日本庭園はひときは人気が高い。その良さを日本人以上に感じている外国人が多いのには驚かされる。ここ新宿御苑にはいくつも日本庭園がある。私はカナダのバンクーバーや中国・ハルビンの太陽島にある日本庭園で現地の人々に愛されている様子をつぶさにしてとても喜びを感じた。オリンピックのメインスタジアムに近いこの場所が五輪の年には凄いことになるかもしれない。