1月15日…今日は父の命日である。

丁度10年前のこの日に父は亡くなった。


10年と言えばとても長く感じるが、思い起こせばあっという間だったかもしれない。


あの病院の、あの風景、今でも昨日のように覚えている。


俺はまだ高校3年生だった。


本当にあっという間だった。


専門学校のあの教室も寮生活も、就職したときのこともまだつい最近のよう…。


父親はときどき冗談で「俺は定年までいられないかもしれない」なんて言っていた。

冗談、だったら。…変な冗談は言わないことだね。


そういえば俺が就職してからまなし、会社に行くのが嫌になって落ち込んでたら夢に出てきたことがあったな。
会社に行く途中の橋まで一緒に行って「もうここからは大丈夫だな」って見送ってくれたな。


父が勤めてた会社に姉が就職したときも、霊感のある人が「ここにお父さんいるよ」って話してくれたみたいで、俺らはいつも見守ってもらってったんだ。


10年の間に俺は高校を卒業し、専門学校を卒業し、20歳で社会人になり、結婚をして、去年には子どもも生まれて、俺は父親になった。


父は俺が生まれたとき何を思ったんだろう。成長して大きくなって生意気になって、どう思っていんだろう。

一緒に酒を飲むこともできなかった。


母は父の生きた年齢を抜いた。


俺も姉も結婚式の晴れ姿を父に見せることができなかった。
バージンロードを父と歩けなかった姉。「お世話になりました」って言いたかったって言ってた。


父に子どもを見せてやりたかったし、子どももお爺ちゃんが居ないってすごく残念だな。俺は当たり前のように爺ちゃんいたから。


これからの10年先がどんな風になっているかまだ分からない。

きっとまたあっという間だったと思うんだろう。

あっという間でも"毎日が本番"だと思って、濃厚に過ごせるよう一日一日を大切にしていきたい。


・・・あ!書いてる間に16日になっとるやんけぇ!!