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スタートアップ創業日記

2015年4月にスタートアップとして鎌倉で創業。日々の中で感じ、学んだことなど、気ままに書いてきます。ご笑覧ください。

仕事は、ただ抱えればいいものではない。

人それぞれ、適切な分量&領域というのはあってそれがある閾値を超えると、パフォーマンスは一気に下がってしまいます。

やれます、やりますという気概は良い。けれどやり切れなければ、それは組織にとってマイナスしか生み出さない。気持ちと、見通し、両方揃わないとイカンのです。


一度受け持った仕事に白旗を上げる、というのは、やっぱり言い出しづらいです。カッコ悪いですし。でも事業のことを心底思うなら、やり切れない仕事を受けてしまった間違いに気付いた時に
「スミマセン、できません。」と、素直に認めるべきなんです。

僕はそれができる人を高く評価します。

それはその人が…

結果として、事業を成長させる事にプライドを持っている

と思うから。個人のプライドは捨て、会社を成長させるために、最も合理的な判断をできる人こそ、会社にとって必要な人財だと思うからです。


誰だって、万能じゃない。
大事なのは、今の自分の力量を「正しく」評価できることです。それさえできれば、正しく反省し正しく成長していくことができるから。

負けを認めて、はじめて人は大きく成長できる。
失敗を糧にできる人間は強くなる。
そう思います。

だから恐れず、どんどん挑戦すべきだし
多少の失敗を許容できる環境を、経営者は作らねばならないんだと思います。

その昔、僕はとあるベンチャー企業に勤めていたことがあります。社長の志に惹かれ、先は「役員に」と誘われ転職したのだけど


多発する組織変更、転勤

丸投げに近い仕事の渡され方

役員にと誘われたのに先送りに


などなど、酷いことがいっぱいでした。


けれど極めつけだったのは、理想の実現のために働き、疲れ切った仕事の後に「ぶっちゃけ儲ければ何をやったっていい」と言われたことでした。僕はそれは違うと思って「あなたは言ってるだけで、本気じゃなかったんですね」と言った。そしたら社長は驚くほど怒りました。


「どんな想いでやってると思ってる!中途半端な気持ちで、ベンチャーが2,000万円も投資できると思うか!」


と。


ただその時の自分は、何を言われても耳に入ってこなかった。また金か、と。そしてそれからすぐ会社を辞めました。



でも自分も「経営者」になった今、その時の事を振り返ると、違った見え方が見えてきました。時間はかかったけれど、ようやく社長の真意がわかってきた気がします。



組織変更・転勤の原因

ベンチャーは朝令暮改が日常茶飯事です。これは事業を支える収益基盤がまだ甘く経営が不安定であること、また新しい可能性も広げていかねばならないし、チャンスに対して即応していかねばならないから、自然とそうなります。

だから「こういう見通しだ」という話は見通しでしかなく、優先順位も結構変わってくることも多くあるのです。



丸投げ仕事の理由

役員になる為に絶対に必要なもの。それは「事業をジブンゴト化する」というもので。あらゆる出来事に対して、当事者意識を持たねばなりません。

そして役員として会社を正しい方向に導くために、自らしっかりとした主張と、主体性、それを実現できる力量を持たねばならない。

けれどこればかりは、言って、説明して、どうにかなるものではなく。「自分自身が成功体験を通して体得してく」しかない。

だからどこまでを任せられるのか、視座の高さと力量を見定めるために「あえて丸投げ」をしたりします。

決して面倒臭くて丸投げしてる訳ではない。だって最も事業の成功を願うのは、誰よりも社長だからです。



■2,000万円の投資の重み

これはベンチャーにとって、とにかく重い投資だったとわかります。その重さは「どんなものなら、自分の貯金から2,000万円出してでもやりたいと思えるか?」という問いを、自らにしてみればわかると思います。

社長は本気だった。それは間違いない。そして、その社長は「雇用を増やしたい」というのが志でした。だから結論「稼げるなら、何をやってもいい」という言葉になったのかもしれません。



■でも結果、辞めて良かった

僕の志は「雇用拡大」という道になかった。だからそのまま残っても、きっと彼の事業をジブンゴト化できなかったと思います。




で、要は何が言いたいのか?


それは「正しさ」とはそれぞれの中にあるもので1つではない、ということです。


1つの物事には様々な見え方があって、立場や状況によって、正しさは変わってきてしまうということなのだと思います。


当時の僕はその事がわかってなかった。すべての目標は会社(創業社長)が示すもので、その実現のために、自分は自分の領域だけをやり切ればいいと思ってました。

逆に「こうあるべき」という主張をすることに遠慮もあったし、何よりそういう主張を持てるほど、その事業を成長させることを「ジブンゴト化」できてなかったのだと思います。



ただ当時、「役員として」未熟であることを自覚できていない自分にとっては、それらに対し不満タラタラでした。あらゆる不満の原因を社長や会社のせいにしてた。でも先程も言ったとおり、それもその当時の自分にとっては1つの正しさだったわけです。


役員と社員の間には思いの外深い溝があり、それは組織が大きくなるに連れ、より深くなっていく、ということ。


ではどうしたら、その深い溝を埋めれるのだろうそんなことを週末考えてました。


で、出した答えは


・コミュニケーションを取ること

・しっかりとした背景説明をすること

・スタッフの成長に目を向けること

・感謝の気持ちをちゃんと伝えること


という、至極当たり前のことでした。

これって


カップルも

家族も

会社も


人と人の関係性において、すべての土台なのだな、とつくづく思います。ちゃんと向き合って、互いの違いを理解し、その上で折合いをつけていく努力をしてくしかない。

仕事はどんどん忙しくなっていくし、時間も限られてくるけれど削っていいものではない。とても優先順位が高いものなのだ、ということを、改めて思い直してます。


僕には心のバロメーターがあります。

それは部屋の状態

なぜかはわからないけど、意識・無意識の区別なく、何か気掛かりなことがあったり、ストレスを抱えてると「片付ける気力が湧かない」という状態になる。だから荒れてきます。

逆に解決策が出て見通しが立ったり、ストレスの根本原因が見つかると、途端に「片付ける気力がみなぎる」状態になり、あっという間に綺麗になります。

この自分の「習性」に気付いてから「無意識下で、自分がまた自覚できてない不安要素」を早期に察知できるようになりました。


部屋が荒れてくる
↓※この時点では不安要素に気付いてない
おかしいな…とセルフチェックを始める
潜在的な不安要素を発見
解決への対策・見通しを立てる
↓※それが的確な場合
部屋を片付ける気力が湧いて綺麗になる


という感じです。

経営者は孤独で、常にブレずに、意思決定をし続けねばなりません。だからこそ、自分のメンタルが今どういう状態にあるのかを「良くも悪くも、正しく自覚」できてないと、判断にブレが出てしまいます。だからすごく役に立ってる。

やり方、バロメーターは、きっと人それぞれだと思いますけど、何かしらそういうモノサシを持てていると良い事いっぱいありますよ、というお話でした。

PS: 今、我が家は綺麗です

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