アニメっ子

アニメっ子

おっさんだけど未だに精神年齢は子供です


久しぶりにアニメについて書いてみたい

 

地獄楽/推の子/葬送のフリーレン/姫様拷問の時間です/メダリスト

二期三期の作品で前期同様良い作品でした

 

 

グノーシア

ツークール作品で面白いんだけど集中して見ないと良さが分かり難いのでちょっと疲れる

 

 

気楽領主の楽しい領地防衛/ヘルモード

好きな原作なので期待していたのだがぱっとしないが惰性で最後まで見るだろう

 

 

勇者刑に処す

勇者の嫌われ者っていう設定が珍しかった

 

 

死亡遊戯で飯を食う

内容と絵のタッチがあまりにも違う不思議な作品

 

 

綺麗にしてもらえますか

姫様拷問とこの作品はダラ~ットして見れる

 

 

カヤちゃんはコワくない

この時間帯は基本的に見てなかったのだが今回たまたま見てしまった

ホラー系かと思ったらオカルト系?でも話が進むにつれてミステリー系

基本はよくある話の詰め合わせだがつい見てしまう

 

 

違国日記

何の先入観もなく異世界転移ものかなと思いながら見たのでびっくりでした。

セリフの中に間が多くて、セリフ自体にもキャラクターの個性がきっちり表れていて、こんな作品は実写映画に向いてるなあと思って調べたらもうされていた。

日本のどこかに実際あるようなリアリティのある日常系アニメでした。

去年の作品の「雨と君と」と同じ空気感を感じました。

このクールのアニメの中で一番好きです

 

 

1月15日
若すぎる二人が「妊活」の失敗を真面目に、かつ明るく反省し合う様子は、周囲からは想像もつかない、彼らなりの固い絆を感じさせます。

薫は、友人(圭子)から借りた「様々な体位が載った本」を次のデートに持参すると宣言します。受験生でありながら「息抜き」と称して性の研究に余念がない女子高生の実態に、和樹は戦慄します。

薫の遅刻と寝不足の真の理由が、新婚旅行の下調べではなく、その「回覧板」の熟読にあったことを和樹は確信し、またしても彼女に翻弄される予感に包まれるのでした。




1月17日
実家を訪ねた和美は、初めて眼鏡をかけた母・久枝の姿を目にします。

54歳になった母の老いを感じ、少し寂しさを覚える和美。

しかし、久枝は「和樹と薫ちゃんが結ばれていること」をすでに見抜いていました。

母娘三代(義理を含む)が織りなす、隠し事のないオープンな関係に、和美は改めて嶋岡家と須藤家の絆の深さを実感します。

和美はまだ誰にも言っていない秘密を母に「できたみたいなの」。

久枝は「和美がおばあちゃん(義理の)になるなんて」と笑い飛ばしながらも、孫が増える喜びを噛み締めます。

 結婚式のリストアップと「校長先生」
和樹の部屋で、新婚旅行の下調べや披露宴の座席表の相談を始める二人。

受験を控えた友人たちへの配慮を考えつつ、薫は恩師や、なんと「仲良し」だという校長先生まで招待したいと言い出します。

和樹は彼女の物怖じしない性格に呆れつつも、薫が「須藤家の長男の嫁」になる自覚を(少しずつ)持ち始めていることを微笑ましく見守ります。

話題は元恋人・亜希子のことに。和樹は遠慮して呼ばないつもりでしたが、薫は「亜希子さんならきっと喜んでくれるはず」と、今の恋人(和樹の友人・浩司)と一緒に招待することを提案します。

半年ぶりに亜希子に電話をかけ会話に緊張が走りますが、結婚の報告と招待の意向を伝えると、亜希子は驚きつつも快諾してくれました。

かつて結婚を待たせてしまったことへの謝罪と、これからは「親友」として付き合っていく約束。和樹の心の中にあった最後の曇りが、冬の空のように晴れ渡りました。




2月14日
毎年和樹に渡していたチョコレート。

これまでは「義理」だと思われていたことに薫は憤慨しますが、ついに「和ちゃん以外に一度もあげたことがない」と本心を告げます。和樹は彼女の幼い頃からの変わらぬ一途さに胸を熱くし、二人は改めて深い絆を確かめ合います。

和樹は薫に、箱根の温泉宿泊券をプレゼントします。

それは二人きりの旅行ではなく、パパ(卓)とママ(和美)と薫、親子三人のためのもの。結婚という人生の大きな節目を前に、育ててくれた両親とゆっくり過ごしてほしいという和樹の深い配慮に、薫は涙を流して喜びます。

ラブホテルのお風呂で、薫はまたしても友人・圭子からの「聞きかじり知識」を披露します。男性は一週間射精を我慢できないのかという疑問から、和樹の「夢精」の失敗談へ。薫は精液を「子供の種」として大切に思うあまり、平日(水曜日)も会って「種」を無駄にしないようにしようと提案し、和樹を大笑いさせます。

その夜、薫から「最初で最後」のチョコレートを貰った卓は、娘の醸し出す雰囲気に、彼女がすでに「一人の女」になったことを察します。

寂しさを吐露する夫に対し、和美は優しく寄り添いながら「知らないふりをしてあげて」と諭します。娘が巣立つ寂しさを抱えつつ、夫婦はまた新しい家族の形を受け入れていくのでした。


 

 

2月18日
和樹を困らせようと、わざと制服姿で会社に現れた薫。

「援助交際よ、10万円」という大胆な冗談に和樹はタジタジですが、彼が職場で自分のことを「婚約者」と呼んでいることを知り、薫は深い喜びに包まれます。

周囲からは兄妹のようにも見える二人は、和美に「お見通し」にされながらも、水曜日の特別なデートへと繰り出します。

いつものように一緒に入るお風呂。そこで薫は、密かにビデオや友人から学んだ「口による奉仕」を初めて実践します。

驚く和樹を余所に、一生懸命に、そして献身的に彼を悦ばせようとする薫。

和樹の精液を「好きになりそう」と受け入れる彼女の姿に、和樹は少女から一人の「女」へと変貌しつつある薫の強烈な愛を感じ、胸を打たれます。




2月22日
ドライブの途中、和樹から手渡された茶封筒。

中には、和樹の署名が済んだ「婚姻届」が入っていました。

挙式当日に完成させるその用紙を手にし、薫は「本当に和ちゃんと結婚するんだ」という震えるような実感に包まれます。和樹は、かつて和美が使っていた一番広い部屋を新婚用に片付け、着々と二人の城を築き始めていました。

薫はようやく、学校の友人たちに結婚することを告げました。

驚きに包まれる教室で「もう(エッチは)やったの?」という直球の質問に、薫は「まだよ」と澄まし顔で嘘をつきます。

一方で、和樹の手のひらで育まれるように少しずつ豊かになっていく自分の胸に、薫は「女」としての充足感と、和樹への独占欲を深めていくのでした。




2月25日
またしても制服姿で会社に現れた薫。

和樹は同僚から「援助交際」「淫行」とからかわれ、たじたじです。

しかし、薫が手作りのマフラーをバッグに忍ばせていた健気さを知ると、和樹は呆れつつも彼女の腕を受け入れ、駐車場までの短い距離を「婚約者」として歩き出します。




3月1日
女同士の語らい
箱根の静かな宿。和美と薫は二人、女湯で向かい合います。

和美は、立派に成長した薫の裸を「覚えておきたい」と見つめました。

男の精を受けてみずみずしく輝くその身体は、和美の知らない「女」としての完成度を誇っていました。和美はそこで、和樹の愛が薫をいかに美しく変えたかを確信します。

和美は、薫が1歳の時に実母を亡くしてから、卓がどれほど懸命に「男手ひとつ」で育ててきたかを語ります。

薫は忘れていた幼い日の記憶——卓が定時で帰り、料理を作り、いつも公園で遊んでくれたこと——を鮮明に思い出し、自分がいかに大きな愛に包まれていたかを再認識して涙を流します。

湯船の中で、和美は薫に驚きの事実を告げます。

「お腹に、薫の妹がいるの」

卓には式が終わってから伝えるというその小さな命。

それは、薫が嫁ぐ寂しさを埋めるかのように宿った、須藤家の新しい光でした。

薫は自分の「妊活」へのアドバイス(生理中のセックスの研究など)を母に請い、親子は赤裸々で明るい会話に花を咲かせます。

風呂上がり、薫は卓の腰を揉みます。

中学以来の、5年ぶりの親孝行。卓の背中にまたがりながら、薫は

 

「パパ、育ててくれてありがとう」

 

と泣き崩れました。卓もまた、

 

「薫がいたから、ここまで来れた」

 

と亡き先妻との日々に想いを馳せ、娘を優しく諭します。

 

「親への恩返しはいらない。和樹君と和樹の両親を大事にしなさい」。




3月4日卒業
卒業式を終えた薫は、お気に入りのワンピースに身を包み、左手には婚約指輪を光らせて和樹を待ちます。

セーラー服姿をからかわれることも今日で最後。「立派なレディーに見える」という和樹の言葉に、薫は照れながらも、誇らしげに彼の腕を取りました。




3月8日嫁ぐ日
目覚ましが鳴る前に目を覚ました薫。

部屋の隅には、和樹との新生活へ運ぶ3箱の段ボールと、亡き母・里美さんの形見であるタンスが静かに置かれていました。

式場へ向かう前、薫は幼い弟、優と充に語りかけます。

 

「今日からおじちゃんじゃなくて、お兄ちゃんって呼んでね」

 

姉が家を出ていく実感がまだない無邪気な弟たちを力いっぱい抱きしめ、薫はこみ上げる涙を堪えながら、両親の待つ部屋へと向かいました。

薄ピンクの衣装に身を包み、卓と和美の前で正座した薫。

 

「パパ、ママ、長い間ありがとうございました」

 

震える声で感謝を告げる薫。和美に抱きつき、

 

「私のママになってくれてありがとう」

 

と泣きじゃくる娘の姿に、和美も卓も涙を禁じ得ませんでした。卓は

 

「帰ってくるんじゃないぞ」

 

と不器用な言葉で背中を押し、娘を送り出しました。

薫を送り出した後、静まり返ったリビングで卓と和美は語り合います。

 

「あの子のママにしてくれて、ありがとう」

 

和美は、血の繋がらない娘・薫との葛藤や喜びの日々が、自分を成長させてくれたことに感謝します。卓もまた、和美への変わらぬ愛を再確認し、式が終わった後に待っている「新しい命(和美の懐妊報告)」というサプライズを知らぬまま、幸せな予感とともに手を取り合うのでした。

fin

11月18日
待ちに待った再会。薫はホテルの風呂さえも惜しみ、すぐに和樹を求めます。

親友・圭子からの「抜かずに続ける」という生々しいアドバイスを実践しようとする薫。学校を休み、朝から愛液を溢れさせる彼女の情熱に、和樹もまた理性と体力の限界まで応える決意を固めます。

2. 真っ白な光と「失神」の悦楽
抽送が始まって間もなく、全身を痙攣させ、数分間意識を失うほどの強烈なオルガスムス。それは、和樹という存在が薫の身体を完全に「女」へと作り替えた瞬間でした。
一度の放出で終わることなく、二人は結合したまま、幾度も高みを目指します。

汗と愛液でぐっしょりと濡れ、シーツが乱れるほどの激しい営み。和樹は自身の新記録となる4回の射精を遂げ、薫は数え切れないほどの絶頂を繰り返しました。

 

その夜、薫は圭子と電話で今日の成果を語り合います。

和樹のタフさを自慢し、「和ちゃんを貸して」という圭子の冗談に本気で嫉妬する薫。一人の男を独占し、その男によって一人前の女にされた。そんな誇らしさと喜びに浸りながら、薫は「和ちゃんは私のもの」と改めて心に刻むのでした。




11月24日
2泊3日の熊本旅行。

和樹は祖父や叔母夫妻を前に、婚約者として緊張の極致にありました。

しかし、そんな彼をさらに追い詰めたのは、夜、布団に忍び込んでくる薫の行動力でした。生理中ゆえに一線は越えなかったものの、親戚の家という状況を物ともせず愛撫を求める薫に、和樹は心身ともに削られる思いをしながらも、彼女の無邪気な寝顔に癒やされるのでした。

「新記録への挑戦」
帰宅早々、昼食のチャーハン大盛りを平らげた薫は、和樹をホテルへ誘います。

前回の「オルガスムス」の快感が忘れられない薫は、スタミナを蓄え、更なる快楽の追求に意欲満々。対照的に、体力の限界を悟る和樹は「毎日これでは死んでしまう」と戦々恐々としながらも、薫の甘い誘惑に抗うことはできませんでした。
ホテルでは、薫の乱れ方がさらに激しさを増しました。クリトリスへの愛撫で激しい痙攣の末に失神する薫。彼女が意識を失っている間も、体内では和樹のペニスを締め上げるような心地よい動きが続いていました。


 

 

11月30日
 セーラー服事件の露見!
結納の儀式自体は滞りなく進みますが、仲人の教授夫人の一言で事態は急変します。

前回の挨拶時に薫が「セーラー服」で現れたことが和美の知るところとなり、仲人に恥をかかせたと激怒した和美は、和樹に電話で雷を落とし、薫には「外出禁止」を言い渡します。薫は振り袖姿のままトイレに立てこもる羽目になりました。

和美の監視の隙を突き、優と充が遊んでいる間に家を抜け出した薫は、和樹の元へ駆け込みます。「和ちゃんの家に泊まる」と言い張る薫に、和美の怒りを恐れる和樹は困惑しますが、結局は薫の熱意に負けることに。

和樹は、母・久枝の機嫌を取るために「夕食にカレーを作る」という作戦を薫に授け、彼女は勇んで買い物へと出かけます。

薫がいない間に、和美から和樹へ電話が入ります。

「もう怒らないから送ってきなさい」

という言葉の裏には、和樹の体力を心配する姉としての配慮がありました。

「泊めたら薫がまたベッドに潜り込むでしょ」

という和美の指摘に、和樹は熊本での寝不足を思い出し、戦慄します。
和樹は、結婚までに薫がカレー以外のレパートリーを増やすことを密かに願いながら、彼女の帰りを待つのでした。




12月24日
待ち合わせ場所に現れた薫は、和樹の想像を遥かに超える姿でした。

淡いグリーンのワンピースにハイヒール、薄く施されたメイク。

和美からの贈り物に身を包んだ彼女は、もはや幼い少女ではなく、一人前のレディーとしての輝きを放っていました。指に光る婚約指輪は、二人の約束を象徴する唯一無二のアクセサリでした。

豪華なフレンチディナーを楽しむ中、薫はかつての恋人・亜希子の存在を尋ねます。

和樹は過去への後悔を正直に認めつつも、

「今は亜希子より薫を愛している。俺には薫がいるから、もう一緒に歩くことはない」

と断言します。

その真摯な言葉に、薫は不安を払拭し、熱い涙をこぼすのでした。

和樹からは、薫とお揃い(ペア)のゴールドのネックレス。

そして薫からは、一ヶ月かけて編み上げた渋い色の手編みのマフラーが贈られました。

不器用な薫が自分のために費やした時間に、和樹は目頭を熱くします。

形のあるプレゼントだけでなく、お互いの存在を唯一無二のパートナーとして認め合う、心の交換がなされました。

和樹の「歴史」を学びたいと願う薫と、理想のパートナー像を語る和樹。

時には「馬鹿ね」と軽口を叩き合いながらも、多面的な人間の魅力を認め合う二人の会話は、もはや対等な大人のものでした。

そして和樹は、誕生日プレゼントのマフラーとは別に、

「クリスマスプレゼントとして薫の身体が欲しい」

と告げます。薫は赤らむ頬を隠さず、静かに頷くのでした。

薫は、挙式まであと2ヶ月となった今、避妊をやめたいと打ち明けます。

早く和樹の子供が欲しいという切実な願い。和樹は少し驚き、戸惑いながらも、彼女の真っ直ぐな想いを受け入れ、同意します。「新婚生活が短くなる」という冗談を交えながらも、二人は「親になる」という未来の約束を交わしました。

和樹は、優と充のために巨大なウルトラマンのフィギュアを二つ用意していました。

喧嘩にならないようにと同じものを二つ買うという、和樹らしい「アバウトながらも優しい」配慮に、薫は呆れつつも感心します。

それは、おじちゃんではなく「お兄ちゃん」と呼ばれたい彼の、健気な買収工作でもありました。




1月1日
和樹の両親から贈られた振り袖に身を包んだ薫。

その可憐な姿に和樹は見惚れますが、薫は和樹の「ホテルに行きたい」という下心を瞬時に見抜きます。和美譲りの鋭い直感にたじろぐ和樹。結局、和樹の両親へ新年の挨拶を済ませた後、二人は着替えてから「初エッチ」へと向かうことになります。

セックスの快感を覚え、常にそのことを考えてしまう自分に戸惑う薫。

和樹は「自分も同じだ」と優しく肯定しますが、薫がその悩みを母親(和美)に相談していると聞き、和樹は絶句します。

姉にすべてを見透かされている恐怖を感じつつも、隠し事のない母娘の深い絆に、和樹は「無駄な抵抗」を諦めるしかありませんでした。

和樹とのデートから戻った薫は、母・和美の隣でコタツを囲みます。

薫は、最近頭から離れない「エッチなこと」への戸惑いを打ち明けます。

和美は優しく微笑み、

 

「セックスの悦びを知ったばかりの頃は、抱かれたくなるのが当たり前」

 

と肯定し、娘の不安を解き放ちます。それは、親子の枠を超え、同じ「女」として分かち合う、嶋岡家ならではの深い対話でした。
薫はさらに、避妊をやめ、早く子供を作りたいという決意を報告します。

樹も同意済みだと聞き、和美は驚きつつもそれを受け入れます。

しかし、20代にして「おばあちゃん」と呼ばれることだけは全力で拒否。

 

「お姉ちゃん、せめておばさんと呼ばせなさい」

 

という和美の冗談に、薫は呆れながらも、新しい命への期待を膨らませるのでした。

深夜、和美は卓に「姫始め」を求めます。

実は和美は、生理が遅れていることから、自身の懐妊を直感していました。

優と充を授かった時と同じ感覚。前回の妊娠時に卓が慎重になりすぎて禁欲的になったことを思い出し、和美は「本当のこと」を打ち明ける時期をもう少し先に延ばそうと決めます。一人の女としての悦びを、今はまだ卓と共有していたいという願いを胸に。




1月4日
明日からの仕事復帰を前に、和樹と薫は9日間欠かすことなく愛し合いました。

和美からの「しっかり可愛がってもらいなさい」という公認の激励を受け、二人の行為はより親密で、かつ実用的な(子作りを目的とした)ものへと変化していました。

和樹は「100m走を数本走るほどの重労働だ」と冗談を言いつつも、薫の若く溢れる情熱に最後まで応えようとします。

好奇心旺盛な薫は、友人からの知識や密かに見たビデオを参考に、初めての「女性上位(騎乗位)」に挑みます。自ら和樹の腰に跨り、そのペニスを自らの内に導き入れる感覚。自分が和樹を「犯している」ような全能感と、子宮の奥深くまで届く衝撃に、薫はこれまで以上の激しいオルガスムスを経験します。

薫は、これまで受動的だったセックスから、より能動的に和樹を喜ばせる方法を学び始めます。初めて和樹のペニスを自らの手で握り、その脈動と、射精の瞬間の圧倒的な迫力を目の当たりにします。指の間から溢れる精液の熱さと匂い。その「生」の生々しさに圧倒されながらも、薫は愛する男のすべてを受け入れる覚悟を深めていきました。





















































 

10月5日
昨日の行為の後、身体の節々に残る「関節が外れたような」奇妙な感覚。

和美にバレないよう細心の注意を払いつつも、薫は和樹と再び「二人きりでお風呂に入れる場所(ホテル)」へ行くことを承諾します。

和樹の大学時代の恩師に仲人を依頼することが決まり、

 

「セーラー服で行こうか?」

 

という薫の突拍子もない提案に、冗談好きの先生なら喜ぶかもと悪ノリする和樹。

しかし、話題は和樹の給料や結婚後の生活費に及びます。

家計のシビアな話で少し膨れっ面になった薫でしたが、大好きな遊園地へ連れて行ってもらえると知り、再び顔を輝かせます。

大人の階段を上り始めた二人ですが、ハンバーガーを頬張りアトラクションを楽しむ姿は、まだどこか幼馴染の兄妹のような無邪気さを残していました。

ホテルの浴室で、お湯の中で背中合わせになりながら語らう二人は、かつての兄妹のような安心感と、新しい男女の緊張感を交互に味わうのでした。
ベッドへ移動した二人は、二日連続となる結合を果たします。

行為の後、薫は初めて和樹の「熱い物」をその手で握りしめます。

裏ビデオも見たことがない「うぶ」な薫にとって、それは生命力に溢れた驚くべき存在でした。親友・圭子からの「耳学問」が現実に勝る大きさであったことに驚きつつも、薫は和樹の身体の全てを知りたいという欲求に素直に従います。




10月6日
昼休み、屋上に呼び出された薫。圭子が手渡した誕生日プレゼントの中身は、なんとダビングされた「裏ビデオ」12本分でした。驚く薫に対し、圭子は

 

「男と女がやることを知っておかないと困るでしょ」

 

と、彼女なりの親切心(と悪戯心)を込めて贈ったのです。

かつての薫なら赤面して拒絶したはずですが、実体験を終えた今の薫は

 

「和ちゃんと一緒に見ようかな」

 

と、大胆な反応を見せるのでした。
圭子は

 

「和ちゃんとなんかあったでしょ」

 

と厳しく追及します。親友の勘の鋭さに抗えず、薫はついに土曜日に初体験を済ませたことを告白。

 

「ものすごく痛くて気を失った」

 

という生々しい報告に、圭子も驚きつつ、自分のことのように薫の「卒業」を祝福します。




10月10日
和樹が運動会に駆けつけると、そこには陸上部として活躍する生き生きとした薫の姿がありました。ブルマーとTシャツという健康的な格好に、和樹は改めて彼女のスタイルの良さを実感します。和樹が「薫」と呼び捨てにしたことを和美に突っ込まれつつも、二人は「婚約者」としての空気を自然に漂わせていました。

おにぎりを次々と胃袋に収める薫の食べっぷりに、和樹は驚きつつも

 

「月の半分は姉ちゃんの家でメシを食おうか」

 

と冗談を飛ばします。和美から料理の修行を命じられた薫は、明日からの和樹との連日デートを優先させるなど、相変わらずの「和樹第一主義」を見せ、和美を苦笑させるのでした。

夜、圭子からかかってきた電話。

彼女は運動会で、おにぎりを食べる薫を優しく見守る和樹の視線に気づいていました。

 

「和ちゃんなら薫を幸せにしてくれる」

 

という親友の言葉に、薫は幸せを噛みしめます。

そして、3月8日に決まった結婚式の話を打ち明け、二人は夜が更けるまでウェディング・ドレスの夢を語り合うのでした。




10月11日
映画の後のホテル。もう痛みはほとんどなく、薫は和樹に「出す瞬間が一番気持ちいいの?」と率直な疑問をぶつけます。圭子からの教えを裏付けるように、男と女の性の違いを和樹から教わる薫。そこには、ただ守られるだけではない、能動的に快感を知ろうとする彼女の成長がありました。

行為の後は、和樹に抱きかかえられてバスルームへ。それが自分たちの「お決まりの儀式」のようになっていることに、二人は深い幸福を感じます。

和樹にとっても、薫が何を考え、何を求めているかが手に取るようにわかるようになり、二人の絆はより強固なものへと変わっていきました。




10月12日
紺のセーラー服で恩師夫妻を驚かせ、仲人の快諾を得た二人。

その足で、薫は「早く慣れたいから」と制服姿のままホテルへ行くことを提案します。和美への恐怖心はありつつも、それを上回る和樹への執着と、女としての成長への意欲が薫を突き動かしていました。

新婚旅行の具体的なプランも決まり、パスポートの申請など、現実的な「結婚」への準備が動き出します。ゴールドコーストでの水着姿を期待する和樹に対し、軽口で応える薫。二人の間には、冗談と愛撫が絶え間なく混ざり合い、幸せな時間が流れていきます。




10月18日
ホテルでの情事。薫は、和樹のものが自分の体に入っていく瞬間を「見てみたい」と願い、つながっている光景を直視します。それは恐怖を乗り越え、相手を丸ごと受け入れた証でもありました。また、圭子の教えや雑誌の知識を実践し、「膣を締める」という能動的な快感の追求も始め、二人の性はより深いステージへと進化していきます。




10月25日
遅い朝食をとる卓に、薫がご飯をよそってあげる穏やかな朝。

卓は、いつも和樹に払わせているデート費用を案じ、薫に

 

「ママには内緒だぞ」

 

と1万円を手渡します。また、二人は自動車免許の取得を競う「賭け」をし、かつての父娘の仲睦まじい空気を取り戻していました。薫の存在が、卓の心を確実に前向きに変えています。

待ち合わせに遅刻した和樹に憤慨する薫でしたが、彼が「朝に弱い」ことを知ると、将来は自分が起こしてあげようと微笑みます。また、薫が「あの日(生理)」であることを告げると、和樹は不満一つ見せず、身体を気遣ってドライブとビデオ鑑賞のプランを提案します。性交渉ができない時間も「一緒にいるだけで楽しい」という言葉に、薫は深い愛情を感じるのでした。
激しい愛撫やセックスがなくとも、体温を感じながら過ごす穏やかなひとときは、今の二人にとって何物にも代えがたい「愛の形」でした。




11月1日
デートに出かけようとする薫に、和美は小遣いとは別に5万円入りの封筒を渡します。「デート代はパパとママから」という言葉に、薫は満面の笑みで応えました。和美は、二人がラブホテルに通っていることも、そこにかかる費用のこともすべて理解した上で、それを「必要経費」として支援します。それは、娘が女として成長していく過程を丸ごと包み込む、母の深い愛情の形でした。

先週が生理だったため、2週間ぶりとなった和樹との密会。

薫は勇気を出して、初日に味わった「口での愛撫」をねだります。

至近距離で見つめられ、ひだを広げられる羞恥心。

しかし、その恥ずかしさが逆に快感を増幅させ、和樹の舌の動き一つひとつに薫の腰は跳ね、愛液を溢れさせます。視覚的な刺激と触覚的な快楽が混ざり合い、薫はさらなる悦楽の深淵へと足を踏み入れていきました。




11月15日
和樹が出張で会えない土曜日。

手持ち無沙汰な薫に、和美は12月の和樹の誕生日に向けて「手編みのマフラー」を作ることを提案します。

和美は、最近和樹が家に来ない理由を

 

「身体の関係を持ったことが私にバレるのを恐れているから」

 

と見抜いていました。青ざめる薫に対し、和美は笑顔で

 

「怒っていない」

 

と告げます。戸惑う薫が思わず放った

 

「私が本当の娘じゃないから怒らないの?」

 

という言葉。その瞬間、和美は見せたことのない厳しい表情で

 

「本当の娘だと思っているからこそ、そんなことを言うのは許さない」

 

と一喝しました。
 

「好きな人に抱かれたいと思うのは自然なこと」

 

という和美の言葉に、薫の不安は氷解します。

二人の関係を「母娘だけの秘密」として共有することになりました。

「パパには教えないで」

 

という薫の願い。和美はそれをも深く理解していました。

父親にはいつまでも清純な娘でいたいという乙女心。そして、父もまた娘の生々しい「女」の部分は知りたくないはずだという確信。二人は固い約束を交わし、和樹の誕生日プレゼントの毛糸を買いに、仲良く出かけるのでした。








 

9月26日
学校帰り、薫は久枝を訪ねます。夜這いを目撃されていた気まずさを乗り越え、正直に和樹への想いを語る薫に対し、久枝は優しく微笑みました。和樹が亜希子と別れたことを知った久枝は、彼の幼い頃の話をたっぷり聞かせるのでした。

和樹の帰宅後、薫は彼の部屋で「夜這いと交際が、和美と久枝にバレた」ことを告げます。激怒されるかと身構えた和樹でしたが、意外にも「好きな者同士なら仕方ない」という肯定的な反応に拍子抜けします。しかし、親公認のような形になったことで、和樹は自分の責任の重さを改めて痛感します。

二学期のルール通り「日曜日のデート」を約束し、短いドライブを楽しみながら、二人は穏やかで幸せな時間を共有しました。
薫は「結婚」すら見据えて自分を愛してくれている。かつての熱烈な恋とは形が違うけれど、彼女を誰にも渡したくない、一生守り抜きたいというこの感情こそが「愛」なのだと気づきます。




10月1日
18歳になった薫は親友の圭子から祝福を受けます。

 

「和ちゃんに(処女を)あげるのか」

 

とからかわれつつ、薫は家族との静かなパーティーを予定していました。

父・卓から「運転免許」の取得を許され、一歩大人に近づいた喜びを噛み締めていました。

夜、仕事を終えた和樹が嶋岡家を訪れます。

プレゼントを持たず手ぶらで現れた和樹を、事情を知る和美は厳しく咎めますが、和樹の表情はかつてないほど真剣でした。卓、和美、そして薫が見守る中、和樹は意を決して背筋を伸ばします。

「薫ちゃんを嫁さんにもらいたい」

 

和樹の口から飛び出した突然の結婚申し込みに、現場は凍りつきます。

卓はかつて自分が和美の父に結婚を願い出た時のことを思い出し、沈黙します。

和樹は、薫を

 

「一生大事にする宝物」

 

だと誓い、誠心誠意の言葉を卓にぶつけました。

娘の愛の深さを悟った卓は、ついに

 

「娘をよろしく頼む」

 

と、二人の未来を託したのでした。

卓の許しを得た直後、和樹は内ポケットからダイヤの指輪を取り出します。

爆笑と幸福感に包まれる中、和樹はさらなる関門である自分の両親(久枝たち)への報告へと向かいます。薫の薬指には、和樹の「決心」が眩しく輝いていました。

帰宅した和樹は、母・久枝に結婚の決意を伝えます。

久枝は二人の仲を知っていたものの、「親への相談が後回し」になった順序の悪さを厳しくたしなめます。しかし、その根底にあるのは薫への深い慈しみでした。二人は、離れにいる父・俊和のもとへと向かいます。

父・俊和もまた、この報告を快諾します。

かつて卓が和美を貰いに来た時の「愛してる」という必死の言葉を思い出し、息子と娘婿の姿を重ねて目を細めます。

 

ところが、今日が薫の誕生日だと知った途端、両親の態度は一変。

 

「なぜもっと早く言わない!」

 

と和樹にげんこつが飛びます。

 

「お前より薫ちゃんの方が大事」

 

と断言される和樹でしたが、その理不尽なまでの「薫愛」こそが、結婚への何よりの賛成票でした。

プロポーズという最高の誕生日プレゼントを受け取った薫は、幸福感に包まれながら深い眠りにつきます。


和美は、来る日曜日に仙台にある里美(薫の実母)の墓参りへ行くことを提案します。薫の結婚という大きな節目を、天国の里美に知らせたいという和美の細やかな気遣いに、卓は深く感謝します。




10月2日
18歳の誕生日を終えた翌日の昼休み。

屋上で心ここにあらずの薫を、圭子が呼び止めます。

隠しきれない幸せが滲み出ている薫は、親友の圭子にだけ

 

「和樹からプロポーズされたこと」

 

を打ち明けました。
薫が幼い頃からどれほど和樹を想い続けてきたかを知っている圭子は、自分のことのように喜び、二人は屋上で抱き合って泣き合いました。

昼休みのチャイムが鳴っても止まらない涙は、薫の長年の片想いが実ったことへの祝福

話題は一気に圭子節へと変わります。

 

「まだ処女なのに結婚を決めるなんて珍しい」

 

と驚く圭子は、結婚生活における「エッチの相性」の重要性を説きます。

和樹が自分を「宝物」として守ってくれていることを誇らしく思う薫でしたが、圭子の熱弁に少しだけ不安な気持ちが芽生えるのでした。

薫にとって、昨夜のプロポーズはゴールのようでいて、実は「女としての新しい人生」のスタートラインであることに、圭子との会話を通じて気づき始めるのでした。

和樹の父・俊和と母・久枝が嶋岡家を訪れます。

一足遅れの誕生日プレゼントは「振り袖のお仕立て券」。

それは、いずれ来る結婚式を意識した、孫娘への最大の祝福でした。

薫が和樹の嫁になることを、二人は自分たちのこと以上に喜び、家族は笑いに包まれます。

冗談で

 

「これからは(和樹の妻になるのだから)ママではなくお姉さんと呼んで」

 

と言った和美に対し、薫は激しく泣き崩れます。

 

「私を生んでくれたのはママじゃないけれど、育ててくれたのはママ。私にとって、ママは世界で一人だけ」

 

薫の真っ直ぐな言葉に、和美も久枝も涙を浮かべ、家族の絆はより一層強固なものとなりました。

結婚が決まったことで、薫は「大学へ行かない」ことを即決します。

大嫌いな勉強から解放される喜びと、和樹のために料理を習いたいという健気な決意。これには和美も苦笑いしつつ、薫を「花嫁」として育てる覚悟を決めます。

和美の主導で、結婚式の日取りは「3月8日、大安吉日」に決定しました。

高校の卒業を待ち、友人たちも祝える時期。一人残されすねていた和樹には電話一本で事後報告されます。一方、受験をやめた薫は「これからは土日両方デートができる」と和美から許可をもらい、和樹との時間を何よりも優先する幸せを噛みしめます。




10月4日
学校を休み、和樹との婚約後初デートに臨んだ薫。いつものセーラー服ではなく、落ち着いたワンピースに身を包んだ彼女は、和樹の目にも眩しいほど大人っぽく映っていました。
和樹は、かつての恋が「燃え上がるようなときめき」だったのに対し、薫への想いは「そばにいるだけで心が安らぐ愛」なのだと語ります。

 

薫はどこかで「自分はまだ、彼の中で妹の延長線上にいるのではないか」という不安を拭いきれずにいました。
子供扱いする「薫ちゃん」ではなく「薫」と呼んでほしいこと。

そしてもう一つは、「今日、私を抱いてほしい」という衝撃的な告白でした。

 

驚きのあまり急ブレーキを踏む和樹に対し、薫は真っ直ぐな瞳で訴えます。本当の恋人になるために、妹という呪縛を解いてほしいのだと。
人目を避けて入ったモーテル。薫は和樹の背中に隠れるようにして部屋へ向かいます。ついに訪れた結合の瞬間。裂けるような激痛に、薫は涙を流しながら和樹の腕に爪を立てます。痛みが落ち着き、二人が一つになった時、そこには「兄妹」ではない、運命を共にする「男と女」の姿がありました。
行為の後、二人はバスタブで体を寄せ合います。


学校をサボった薫を心配して電話をくれた圭子。

受験をせず、ただ友達に会うために学校へ行く二人の気ままな関係は変わりませんが、薫は「今日、初体験をしたこと」をいつか親友に打ち明けるべきか、幸福な悩みの中にいました。

 

 

 

 

 

21世紀になり初めて風邪をひきました

 

咳もひどく喉がイガイガします

 

平熱より1度ちょっと高いだけなのに体の節々が痛くて…でも

インフルではなさそうです

8月1日
お盆休みに家族全員で卓の実家・熊本へ帰省する計画が持ち上がります。

和樹とのデートを楽しみにしていた薫は、2週間も彼に会えなくなる事実に、一瞬でしょんぼりとしてしまいますが和美は、「受験勉強が忙しい」という提案を口にします。
薫だけを自宅に残すことを卓に認めさせ更に、女の子の一人暮らしは心配だからと、和美の実家(和樹の家)に薫を1週間泊まらせるよう手配してくれたのです。

 

和美は、薫の恋を全面的にバックアップします。

薫は、和樹と同じ家で過ごす日々を想像して、胸を高鳴らせます。

勉強道具を脇にのけ、日記帳に喜びを綴る薫。

和樹にとっては「デートのノルマ消化」の延長線上かもしれませんが、薫にとっては、この1週間が二人の関係を「恋人」へと変える大きなチャンスになるに違いありません。




8月4日
和樹との4回目のデートから帰り、日記を書いていた薫に、幼なじみの圭子から電話が入ります。圭子は昼間、渋谷で和樹と楽しそうに映画館へ入っていく薫を目撃していました。隠しきれなくなった薫は、和美の策謀によって始まった「10回のデート」の経緯をすべて打ち明けます。

なかなか和樹に告白できない薫に対し、圭子は自らの必殺技「好き好き光線」を伝授します。男は鈍感に見えても好意には気づくもの、相手から告白させるように仕向けるのが圭子流の恋愛術。さらに、クラスの男子の半分は薫に好意を持っているはずだと、自信のない薫の背中を(彼女なりの過激な表現で)押します。

経験豊富な圭子は、「早くしないと初体験が痛くなる」と嘘か真かわからない脅しをかけ、薫を赤面させます。

クラスのヴァージンが残りわずかであるという「現実」を突きつけられた薫は、戸惑いながらも、自分がその初めてを捧げる相手は和樹しかいないという想いを再確認します。

この会話は彼女に「この夏休みが勝負である」という強い意識を植え付けました。

和樹という大きな存在に対し、ただ待つだけでなく、自分から何かを発信しなければならないという焦りと期待が、薫の中で混ざり合います。




8月9日
薫が和樹の家に泊まり込む「お泊まり合宿」の前夜、和樹から電話が入ります。

仕事の都合や友人との約束を伝えつつも、和樹は内心で薫との時間を心待ちにしていました。

 

これまでは「姉との約束」という義務感で動いていた彼でしたが、最近では薫の「好き好き光線」を無意識に浴び、彼女を一人の女性として意識し始めている自分に気づいていました。
和樹の中で、薫はもはや「小学2年生のままの妹」ではありませんでした。

ふとした瞬間に自分を見つめる彼女の瞳に、かつての恋人・亜希子と出会った頃と同じ「熱」を感じ取ります。
親たちが家を空ける明日、和樹の家という密室で、薫と和樹の運命が本格的に交差し始めます。




8月16日
熊本の実家から和美が電話をかけて薫に「和樹との進展」を鋭く問いかけます。

そこで突きつけられたのは「10回の約束」が残り1回であるという現実。

今この時間が幸せであればあるほど、薫はその「終わり」を意識して複雑な心境に陥ります。

和樹は明日から友人たちとの予定があり、薫を置いて出かけることを「悪い」と感じていました。かつては和美との約束を「重荷」と感じていた彼でしたが、今や薫とのデートは彼自身の楽しみとなっていました。

腕に触れる薫の体温に胸を高鳴らせ、彼女が自分を好きであることを確信する和樹。

亜希子の影は完全に消え、彼の頭の中は薫への恋心で満たされていました。

久枝の部屋で受験勉強のふりをしながら、薫は日記を広げます。

「あと1回」が終わってしまったら、二人の関係はどうなるのか。

不安になった薫は、「また和ちゃんが私を泣かせてくれたら、ママに次の10回をおねだりできるのに」と、不埒で切実な願いを抱くほどでした。

薫が「あと1回」という数字に怯える一方で、和樹はもはや回数など数えていませんでした。確信に近い両片想いの状態の中で、和樹は急ぐことなく、この心地よい「恋の始まり」の時間を味わおうとしています。




8月23日
約束の10回目のデートを終え、薫は深い喪失感に襲われていました。

「もう誘う理由がない」という不安と、「好き」と伝える勇気のなさで落ち込む薫に対し、和美は幼い日の薫がいかに大胆にパパとママの仲を取り持ったかを話し、彼女を励まします。

そこへ、和樹から「明日の約束をし忘れた」と電話が入ります。

和美はあえて

 

「もう10回終わったから、受験勉強に専念させる」

 

と冷たく突き放し、和樹の焦りを誘います。

この揺さぶりによって、和樹はついに

 

「俺、薫ちゃんを好きになっちゃいけないかな?」

 

と、姉に対して自らの本心を白状しました。

「和樹が君を好きだって言ってるわよ」と聞かされた薫は、歓喜の涙を流しながら和樹に電話をかけます。

 

「私もずっと前から好き」

 

受話器越しに交わされた真っ直ぐな言葉で、二人はついに「親戚」ではなく「恋人」としての第一歩を踏み出しました。和樹は和美にハメられたことに気づきますが、それすらも今の幸せの前では心地よいものでした。

その夜、薫の日記には巨大な「バンザーイ」の文字が躍りました。

一方、和美の隣では、働き詰めの卓がようやく休日を確保して泥のように眠っています。薫に言われた「家族サービス」を守ろうとする父の姿に、和美は微笑ましさを感じつつ、この新しい恋人たちの報告をいつ、どのように卓に伝えるべきか、幸せな悩みを持つのでした。




8月24日
デートから帰宅した薫は、隠しきれない喜びで輝いていました。

父・卓は娘の異変に気づき、何かを訊き出そうとしますが、薫は

 

「パパには秘密」

 

とはぐらかします。成長した娘に寂しさを感じつつも、活発で明るい薫の姿に、卓は亡き先妻・里美の面影と、育ての親である和美への感謝を重ねるのでした。

和美は何が起きたかを察します。

和樹からの不意打ちのキス――それは薫にとって、長年の片想いが「真実の恋」になった証でした。ファースト・キスの報告を受けた和美は、今夜の献立を薫の好物に変え、二人だけの秘密として大切に共有します。

夜、卓は和美に薫の秘密を尋ねますが、和美は母親としての守秘義務を貫きます。

卓は疎外感を感じながらも、和美が薫を立派に育ててくれたことを改めて労い、卓にとって薫はいつまでも「清純な娘」のままでしたが、和美は彼女が女として目覚めつつあることを静かに見守っていました。

ベッドの中で薫は、和樹の唇の感触を反芻します。

日記には新しいキスマークが記され、胸の高鳴りはやがて身体の奥の熱へと変わっていきます。中学時代に覚えた秘め事。和樹を想いながら自らを慰める薫の指先は、彼女がもう「守られるだけの子供」ではないことを物語っていました。

同じ屋根の下で、親子がそれぞれに性の悦びを享受する、静かで熱い夏の夜が更けていきます。




8月30日
デートの終盤、車内で和樹は薫に、和美たちのための「北海道旅行のチケット」を渡します。その流れで交わされたキス。和樹は、薫がこれが人生で2回目のキス(=初キスはこの前の和樹とのもの)であることを知り、愕然とします。

さらに薫が小学生の頃から自分だけを想い続けてきたことを告げられ、和樹はその一途な愛の深さに、改めて彼女を大切にする決意を固めます。

和樹はかつての恋人・亜希子への消えない敬愛を正直に話しつつも、今は薫が一番であることを伝えます。薫が和美にキスのことを話してしまったことに頭を抱えながらも、最後には力強く抱き締め、愛を確認し合いました。

帰宅した薫は、卓と和美に北海道旅行のチケットを手渡します。

 

「自分がいたから新婚旅行に行けなかった」

 

という薫の健気な後悔を知った両親は、その深い愛情に感動。

仕事が多忙な卓も、娘の気持ちに応えるために休暇を工面することを約束します。

和樹と薫、二人の協力によるプレゼントは、家族の絆を改めて強めることとなりました。

チケットを受け取った夜、卓と和美は余韻を楽しみながら睦み合います。薫が成長し、親の苦労を慮るようになったことに驚きつつ、卓は改めて和美という存在に感謝します。

 

 

 


8月31日
夏休み最後の日、和美は早朝から和樹に電話をかけます。

旅行のお礼を伝えつつも、本題は「薫の受験勉強」。二学期からはデートを週1日に絞るよう、和樹から薫に伝えるよう命じます。

和樹は姉の鋭い追求(キスの回数!)から逃げるように電話を切りますが、同時に薫の「恋人」としての責任を再認識するのでした。

混雑するドライブデートの終わり、和樹は和美から言われた「週1デート」のルールを伝えます。わがままを言うかと思われた薫でしたが、「和ちゃんの休みも大事」「半年間の我慢」と、意外にも物分かりよく納得します。

自分の都合だけでなく、相手のことを思いやれるようになった薫の成長に、和樹は静かな感動を覚え、優しいキスを贈ります。

車を降りる間際、薫は

 

「来年の夏は海水浴に行けるよね」

 

とはしゃぎます。

和樹のちょっとした意地悪な冗談に頬を膨らませつつも、二人は

 

「来年も、その先も一緒にいること」

 

を無言のうちに確信し合うのでした。

 

その夜、久しぶりに圭子から電話が入ります。

和樹と両想いになったことを報告する薫でしたが、圭子の反応はドライでした。

 

「ディープなキスもエッチもまだ」

 

という薫に対し、圭子は

 

「それじゃまだ妹扱いかも」

 

と揺さぶりをかけます。性の悦びを知る圭子の助言は、薫に「いつか、自然にそうなる日」への、期待と不安を抱かせるのでした。




9月20日
北海道旅行の初日。卓と和美は、子供たちのいない解放感に浸っていました。

ホテルの大きな風呂で、新婚時代のように戯れる二人。和美は、これまで培ってきた大人の女の魅力を惜しみなく卓に捧げます。声を殺す必要のない密室で、二人は幾度も絶頂を迎え、深い愛を確かめ合うのでした。

同じ頃、和樹の家では薫が和樹のベッドに潜り込んでいました。

ブラジャーも着けず

 

「抱いて」

 

と迫る薫に、和樹は激しく動揺します。和美たちへの義理、そして何より薫を「宝物」として大切にしたいという想いから、和樹は辛うじて彼女を諭します。

「宝物」という言葉に喜びつつも、妹扱いされることに反発する薫。和樹は

 

「亜希子の身代わりではなく、一人の女性として真剣に向き合うための時間が欲しい」

 

と約束します。

薫は納得して部屋を去りますが、最後に交わした長いキスと、腕に残る彼女の柔らかな感触は、和樹の理性を激しく揺さぶりました。

薫は気づきませんでしたが、和樹の部屋から出てくる姿を母・久枝に目撃されてしまいます。一方、和樹は去っていった薫の残り香と、高まった性欲に抗えず、一人でその夜をやり過ごすことになります。

 

 

 


9月25日
北海道から戻った和美は、久枝から

 

「夜中に薫が和樹の部屋から出てくるのを見た」

 

と耳打ちされます。

詰め寄られた薫は、あの日和樹に抱いてもらうつもりで部屋へ忍び込んだことを正直に白状しました。しかし、和樹が「宝物だから大切にしたい」と自分を律したことを聞き、和美は弟の真意を理解し、薫を優しく包み込みます。

「和樹の恋人になりたい」

 

と切望する薫に、和美は

 

「将を射んと欲すれば、まず馬を射よ」

 

と助言します。和樹の母である久枝を味方につけるよう促された薫は、恥ずかしさを乗り越え、恋の成就のために積極的になることを決意します。和美は、卓にはこの件を秘密にすることを約束し、薫の恋のバックアップを続けます。


来週に控えた薫の18歳の誕生日。プレゼントに何を欲しがるか問われた薫は、「車の免許」を希望します。それは単に遊びたいからではなく、車のない嶋岡家で、弟の優や充を色々な場所へ連れて行ってあげたいという、姉らしい優しい理由からでした。

しかし、和美は複雑な表情を浮かべます。

かつて薫の実母・里美が命を落としたのは交通事故でした。それ以来、父・卓は自らの免許を返納し、車を避けて生きてきたのです。

「事故」というトラウマを抱える卓が、愛娘の運転を許すのか。薫は初めて聞く父の過去に衝撃を受けつつ、自らの願いが叶うかどうか不安を抱くのでした。

女子高生のを中心に、義理の叔父である和樹への長年の恋心と、それを見守り後押しする継母・和美たちの家族模様を描いた7月10日から3月8日までの物語です。

28万文字で60話に及ぶ長編のお話です



7月10日
陸上部所属で黒髪ショートカットの健康的・古風な少女、嶋岡薫は、親友の川上圭子に呼び止められます。 圭子は「コギャル」風の外見で、薫とは見た目もタイプも正反対。二人は幼なじみでしたが、圭子の転校で一度離れ離れになり、高校で再会して再び親友となった間柄でした。

一緒に下校する道中、圭子は薫が部活を休んで誰かに会いに行こうとしていることを見抜きます。その相手は、薫が密かに想いを寄せる「和ちゃん」こと和樹。

圭子から

 

「早く告白しないとおじさんになっちゃうよ」

 

とからかわれた薫は、反発しながらも、彼に「お金の援助」を頼みに行くのだと明かします。

圭子に

 

「和ちゃんに会わせて」

 

とせがまれるものの、奔放な圭子に彼を奪われることを危惧した薫は、必死に拒絶するのでした。


夕食後、薫は着替えてから和樹の部屋を訪れます。和樹(24歳)は、薫の父と再婚した女性の弟であり、義理の叔父にあたります。

 10年前、薫が小学2年生の時から続くこの関係の中で、薫はあえて和樹を

「おじちゃん」や「和ちゃん」と呼び、

和樹は「お兄ちゃんと呼んでくれ」と困惑しますが、

薫のペースに巻き込まれ、結局「和ちゃん」呼びを許してしまいます。
小学生の頃、「お兄ちゃんとは結婚できない」と思い込んだ彼女は、彼を恋愛対象として見るために呼び方を変えたのです。 

薫は、和樹の母・久枝(薫にとっては義理の祖母)に

 

「和樹が早く帰宅したら連絡してほしい」

 

と根回しし、満を持して和樹の部屋を訪れます。和樹の家は薫の家から徒歩5分と近く、二人は本当の兄妹のように過ごし和樹の両親も薫を実の孫のように可愛がってます。

「援助交際」という言葉で和樹をからかいつつ、薫が切り出した相談は、両親(卓と和美)の結婚10周年記念のプレゼントについてでした。

薫は、自分がいたために両親が新婚旅行に行けなかったことをずっと負い目に感じており、その代わりに「旅行」をプレゼントしたいと考えていたのです。

薫の悩みを知った和樹は、

 

「旅行に行かなかったのは仕事が忙しかったからだ」

 

と嘘をついて彼女を励まします。実際には薫への配慮が理由でしたが、和樹の言葉に救われた薫は、長年の罪悪感から解放されます。


「海外旅行をサプライズで贈りたい」

 

という薫の計画でしたが、和樹から

 

「パスポートが必要なため、本人に秘密で海外旅行は手配できない」

 

という現実的な問題を指摘されます。

また、4歳になる双子の弟たちにも考慮し、行き先は国内旅行に変更しました。

旅行の行き先を国内に決めた二人は、具体的な計画を練り始めます。

和樹は旅行会社に勤める友人のツテを使って格安プランを探すことを約束し、薫は

 

「さすが和ちゃん!」

 

と大喜び。思わず和樹の首に抱きつきますが、その際、和樹は薫の豊かな胸の感触に驚き、彼女がもはや「子供」ではないことを強く意識して戸惑います。

「私、女っぽくなったでしょ?」

 

とモデルポーズでからかう薫に対し、

 

「俺には大学時代からの彼女がいる」

 

と告げ、さらに彼氏がいない薫を「自分の心配をしろ」と馬鹿にします。

和樹をずっと一途に想い続けてきた薫にとって、その言葉は「青天の霹靂」であり、深いショックを受けるのでした。

怒りと悲しみに震えながら帰宅した薫は、自分の部屋で日記帳に「バカ、バカ、バカ……」と書き殴ります。

小学6年生の頃から自覚していた和樹への初恋。

これまでの10年間、彼に女性の影を感じたことがなかっただけに、失恋に似た衝撃が薫を打ちのめします。

一方、薫の両親である卓と和美の寝室。

卓は翌日からの海外出張を前に、和美との夫婦の時間を持ちます。

結婚10年、13歳の年齢差がありながらも、互いを尊重し、息の合った睦まじい関係を築いている二人。その安定した幸福の裏で、娘である薫が一人、恋心と家族への想いの狭間で葛藤している対比が描かれます。




7月11日
放課後の部活動中、ランニングをしていた薫のもとに圭子が駆け寄ります。

昨日の「和樹との用事」の結果を気にする圭子は、開口一番

 

「告白したの?」

 

と問い詰めます。そこで薫は、和樹に大学時代からの彼女がいるという衝撃の事実を打ち明けました。

「早く告白しないからよ」

 

と呆れつつも、圭子は落ち込む薫を放っておけません。

和樹を奪い取るのか、諦めて新しい恋を探すのか。はっきりしない薫に対し、圭子は

 

「薫ならすぐに彼氏ができる」

 

と自信を持たせ、いつでも紹介すると約束します。
これから彼氏とのデートがある圭子は、

 

「汗と一緒に和ちゃんのことなんて流しちゃいな」

 

と言い残し、嵐のように去っていきます。

一人残された薫でしたが、親友に秘密を共有したことで心に溜まっていた重荷が少しだけ軽くなるのを感じます。

ショックが消えたわけではありませんが、薫は再びグラウンドを走り出します。

和樹への断ち切れない想いや失恋の痛み、そして両親へのプレゼント計画……。

様々な感情を抱えながらも、彼女は陸上部員らしく、身体を動かすことで日常を取り戻そうとするのでした。




7月19日
和樹に「彼女がいる」と言われ、彼氏がいないことを馬鹿にされたショックで、薫は1週間以上も和樹の家を避けていました。

しかし、両親への旅行計画を相談していた手前、和樹からの電話を無視しきれず、渋々ながらも明日会いに行く約束をします。薫は「怒っているふり」をすることで、自分の動揺を必死に隠していました。

薫との電話の直後、和樹のもとに本物の恋人・亜希子から「今すぐ会いたい」と連絡が入ります。大学時代から6年越しの付き合いですが、就職後のすれ違いから、二人の間には見えない溝ができていました。胸騒ぎを感じながら、和樹は思い出の喫茶店へと向かいます。
喫茶店で待っていた亜希子の口から告げられたのは、「別れたい」という言葉でした。和樹と会えない寂しさを埋めてくれたのは、二人の共通の友人である岸本でした。

和樹は自分の慢心と配慮不足を悔やみますが、亜希子の決意が固いことを悟り、自ら「さよなら」を告げて彼女を送り出します。

初めて心から愛した女性との、本当の終焉でした。
しかし、明日対面する和樹が、どれほど深い喪失感を抱えているかを薫は知る由もありませんでした。




7月20日
10日ぶりに和樹の部屋を訪れた薫は、Tシャツにミニスカートといういつもの無防備な姿で、両親へのプレゼントである旅行パンフレットを吟味します。

和樹は彼女の貯金額に驚きつつも、「お兄さまーっ」と甘える薫の勢いに負け、費用の半分を援助することを約束します。

失恋のショックを隠しながら接する薫と、慣れた手つきで彼女をあしらう


薫が北海道への旅行プランを決め、和やかな雰囲気になったのも束の間、薫は禁断の質問を投げかけます。

 

「昨日、彼女とどこに行ったの?」

 

 亜希子との壮絶な別れから24時間も経っていない和樹にとって、それは最も触れられたくない傷口でした。心の余裕を失っていた和樹は、

 

「さっさと帰れ!」

 

と薫を激しく怒鳴りつけてしまいます。

泣きながら飛び出していく薫の後ろ姿に、和樹はすぐに後悔の念に駆られ、母・久枝に諭され、和樹は薫の母(実の姉)である和美に謝罪の電話を入れます。

和美は鋭い勘で、和樹が

 

「彼女と何かあった」

 

ことを見抜きます。

そこで和樹は初めて、6年付き合った亜希子と昨日別れたこと、そして彼女に別の好きな人ができたことを打ち明けました。
「稼げるようになるまで」という男の意地が、結果的に亜希子を寂しがらせ、別れを招いたことを悔やむ和樹。

その痛みを抱えながらも、彼は

 

「両親に孫(優と充)の顔を見せてやってくれ」

 

と姉に頼みます。失恋という高い代償を払い、当たり前にある家族の尊さに気づき始めた和樹の姿に、和美は弟の静かな成長を感じ取るのでした。

泣いて帰宅し

 

「和樹とは絶交だ」

 

と息巻く薫に対し、和美は和樹が怒鳴った理由を明かします。

それは、彼が昨日、6年越しの恋人と別れたばかりだったということ。

和樹が最も触れられたくない傷口に、無意識とはいえ薫が触れてしまったのだと諭されたことで、薫の怒りは一瞬にして消え、深い同情へと変わります。
 

和樹の失恋を知り、落ち込む薫。

そんな娘の様子を見て、和美は初めて薫が和樹に「恋」をしていることに気づきます。

 

薫は、初潮を迎えた12歳のあの日、和美に「お嫁さんになりなさい」と言われた時から、心に決めた相手が和樹だったことを告白します。「お兄ちゃん」と呼ばなくなったのも、彼と結婚するためだったという健気な決心を、和美は温かく受け入れ、全力で応援することを約束します。

和美は和樹に電話をかけ、八つ当たりの「つぐない」として、夏休み中に薫を10回デートに連れて行くことを約束させます。

親からチクられることを恐れる和樹は、渋々ながらもこれに承諾。

和美はあえて薫に

 

「和樹から連絡が来るまで自分からは行かないように」

 

と助言し、和樹の反省と薫への優しさを引き出そうとする「大人の作戦」を授けます。
嵐のような一日が終わり、卓と和美は今夜も睦まじく夜を共にします。

卓の冗談をいなしながらも、深い愛で結ばれている二人。

その傍らで、薫は「和ちゃんのお嫁さん」という幼い頃からの夢に向かって、一歩踏み出す希望に胸を膨らませるのでした。




 

7月25日
金曜日の夜、和樹から約束通り電話が入ります。

先日の非を詫びる和樹に対し、薫は平静を装って応対。

最初の目的地は、薫が大好きな「ディズニーランド」に決まりました。

明朝8時、車での迎え。和樹への恋心を秘めた薫にとって、特別な夏休みがついに幕を開けます。
 

デートを明日に控え、和美は薫に自分の恋の武勇伝を明かします。

それは、卓に毎日手作り弁当を押し付け、胃袋から彼を射止めたという話でした。

和美の行動力と料理の腕が、コンビニ飯ばかりだった卓の心を溶かしたのです。

さらに、当時学生だった和樹もしっかりその恩恵(弁当の便乗)に預かっていたという意外な繋がりも判明します。

話題は、薫の生みの母・里美さんのことへ。

最愛の妻を亡くし、心を閉ざして仕事に打ち込んでいた卓。

そんな彼の「本当の笑顔」を、和美は偶然公園で薫と遊ぶ姿の中に見つけました。

和美はその笑顔に一目惚れし、卓と、そして寂しがっていた幼い薫の心に寄り添うことで、新しい家族の形を築いていったのです。

自分には得意なものがないと弱気になる薫に対し、和美は

 

「薫の良さはパパ譲りの笑顔」

 

だと励まします。

まずはこの10回のデートで、自分の気持ちに正直になること。和美に背中を押された薫は、不安を抱えながらも、明日のデートに希望を見出すのでした。




7月26日
ディズニーランドから帰宅した薫は、行列の間ずっと和樹と手をつなげたことを和美に報告し、喜びを爆発させます。

しかし、和樹を「反省」させるためにあえて不機嫌な振りをし続けたことが裏目に出ていました。和樹は

 

「薫はまだ怒っていて、デートを楽しんでいない」

 

と思い込み、残りの9回の約束にすっかり嫌気がさしてしまったのです。
窮地に陥った薫を救うため、和美は再び和樹に電話を入れます。

和樹の「もう嫌だ」という弱音を「混雑のせい」にして受け流し、さらには弁当代の恩義を盾に和樹を黙らせるという、見事な話術を披露。

和美の機転により、和樹の不満は有耶無耶になり、なんと翌日の日曜日に「2回目のデート」としてドライブに行くことが決定します。

デート先を相談する中で、和樹は「亜希子(元カノ)と行った場所には行きたくない」と漏らします。受話器越しにその名を聞いた薫は、和樹の心の中にまだ色濃く残る前恋人の存在を強く意識し、胸に力を込めるのでした。

 

和樹にとっての「償い」が、薫にとっては「恋の戦い」へと変貌していきます。





7月27日
和樹との山中湖ドライブから帰った薫は、珍しく夕飯作りに立候補します。

メニューは和美直伝の「秘伝のカレー」。幼い頃からこれしか作れない薫ですが、その味は家族全員の大好物。久々の手料理に、父・卓は娘が「いつの間にか大人になった」ことを実感し、目を細めます。

夕食後、和美は薫からデートの詳細を聞き出します。

今回のドライブでは、薫は「彼女(亜希子)」の話題を避け、学校のことや幼い頃の思い出を語り合いました。

その結果、和樹の方から「来週の日曜もドライブに行こう」と誘ってくれたのです。

二人の距離が着実に縮まりつつあることに、和美も期待を寄せます。

寝室で卓は、

 

「薫に家族サービスしろと言われた」

 

と苦笑いしながら和美に話します。

卓は、薫がいつか誰かを結婚相手として連れてくる日を想像し、

 

「楽しみでもあり、寂しくもある」

 

という父親特有の複雑な心境を吐露します。その相手がまさか義弟の和樹であるとは露知らず……。和美は心の中で、いつか来るその日を楽しみに待つのでした。

 

最終章

 


1. 絶望と期待の「プロローグ」
ギャラクシーの解散と天野の独立会見。里理さんは「ようやく彼が帰ってくるかも」という微かな期待と、会見で自分たちの存在が一切語られない寂しさの狭間で揺れます。アイドルとしての彼を愛しながらも、一人の男として自分と息子(雅鷹)を認めてほしいという切実な願いが描かれています。


2. 嵐の中の沈黙
独立後の混乱。メール一通で放置される不安な一週間。J&Mの崩壊とスキャンダルの嵐。天野は「守るために」距離を置いているのか、それとも余裕がないだけなのか。里理さんの「信じて待つしかない」という忍耐強さが際立ちます。


3. 「水城さん」と呼ばれる距離
再会したのは、天野が作った個人事務所。しかし、そこで待っていたのは、彼を「仕事」として支える最強の布陣でした。

なっくん: 事情を知らない善意のアドバイザー。
御園遙: クールで有能、そして天野への「女の顔」を覗かせるマネージャー。


4. 強敵現る?
事務所での里理の立場は、敏腕マネージャー・御園遙の徹底した管理下にありました。「女性関係は御法度」と釘を刺す御園。彼女の有能さと天野への献身的なサポートを目の当たりにし、里理は言葉にできない焦燥感と、彼女への苦手意識を抱きます。

 一方で、かつての仲間・なっくんとの買い物では、里理が「シングルマザー」であることを告白。事務所では、「家政婦」としての皮肉な役割でもありました。


5. つかの間の逢瀬
深夜の事務所。御園が帰った後、天野は里理を呼び出します。そこで明かされたのは、天野が抱えていた巨大な不安でした。

グループ解散、独立、そして里理と雅鷹を「守らなければならない」という重圧。 「俺にはお前が必要なんだ」——。 強気なアイドルの仮面を脱ぎ捨て、一人の男として里理に縋る天野。

二人は事務所の簡易ベッドで、互いの存在を確かめ合うように激しく求め合います。プロポーズにも似た愛の言葉を受け止めるのでした。


6. 帰れない夜
事務所での情事の後、里理を待っていたのは「捨てられた子供」のような顔をする天野と、実家で娘を案じる父・哲の厳しい言葉でした。親の反対を押し切ってまで天野を支えようとする里理ですが、父からは「無責任な付き合いはやめろ」と核心を突かれます。 そんな里理を救ったのは、若い義母・真美子でした。彼女もまた「訳ありの恋」を経てこの家に来た一人。二人は初めて「母娘」として心を通わせ、真美子は里理と雅鷹を全力で守ることを誓います。


7. 怖い視線

密会を続ける里理に、敏腕マネージャー・御園遙の鋭い視線が突き刺さります。

なっくんは里理を飲みに誘い、天野と里理の関係を……天野の成功を願うからこそ、そして里理を愛しているからこそ、 「あの人と別れて、俺と付き合おう。子供の認知も、俺が全部やるから」 里理は究極の選択を迫られることになります。


8. 想いの錯覚
なっくんは里理に対し、「自分(なっくん)が父親代わりになり、里理と籍を入れる」というカムフラージュ案です。

揺れる里理の前に現れたのは、その様子を暗闇から見ていた天野でした。


9. わからなくなる
怒り狂った天野は里理の部屋に強引に上がり込みます。里理は恐怖と疲弊から「もう事務所には行かない、離れたい」と訴えますが、天野は「お前がいないと意味がない」というドラマ以上の甘い言葉と、剥き出しの独占欲、夜が明けるまで何度も身体を重ねます。どれほど危険であっても、里理は絶望的なまでの愛着を再確認するのでした。


10. 衝撃のワンシーン
里理は、眠っている天野にキスをする御園の姿を目撃し、激しい動揺を覚えます。

さらに「里理となっくんが付き合っている」という情報をなっくん本人から聞いたと明かします。御園の「妄想」とも「執着」ともとれる不穏な空気に恐怖を抱きます。


11. 困惑する現状
事務所内では、なっくんと里理がカモフラージュの恋人を演じる一方で、天野の欲求不満は限界に達していました。

仕事の合間の控え室で、天野は強引に里理を組み敷き、天野は里理への渇望を止めようとしません。


12. 熱い抱擁
控え室での情事の最中、なっくんの警告によって寸前で踏みとどまった二人。しかし、その直後に現れた御園の「異様な早さの帰還」に、なっくんは不穏な予感を抱きます。天野は去り際、里理に「今夜事務所に来い」と強引な約束を取り付けます。なっくんは、天野の危うい魅力に惹きつけられながらも、暴走する彼と、それを取り巻く御園の「執着」の深さに危機感を募らせるのでした。


13. 目撃
事務所での夜。天野はなっくんを見張りに立たせ、本能のままに里理を求めます。

しかし、多幸感に包まれて帰宅した里理を待っていたのは暗闇の中に佇む御園遙でした


14. 発覚
御園に問い詰められた里理は、一度は身を引く覚悟を決めますが、そこへ親父さんが割って入り、さらに天野本人が雅鷹を抱いて現れました。

天野は「隠すつもりはない」と御園の前で里理と雅鷹を家族として認め、独立の真意も家族を守るためであったと宣言します。

 

御園は天野の冷徹なまでの「ビジネスとしての信頼」と「里理への愛」の差に、絶望の淵に立たされました。


15. 喪失
御園を帰した後、天野と里理は二人きりの時間を過ごします。

天野は用意していた結婚指輪を里理に贈り、「これからは家族だ」と深く誓い合いました。翌朝、天野は婚姻届を提出し、里理は新しい生活のために買い出しへ。

しかし、幸せの絶頂にいた里理に届いたのは「雅鷹が消えた」という真美子さんからの悲鳴でした。誘拐犯の正体が、天野に拒絶され全てを失った御園であることは明白。警察にも通報できない極限状態の中、里理たちは暗闇での待機を余儀なくされます。


 16.贅沢な思い
【雅鷹の誘拐と御園の真意】
雅鷹が連れ去られ、里理と天野は地獄のような不安の中にいた。誘拐犯である御園マネージャーから電話が入る。彼女の動機は、天野の不用意な「口説き文句」による勘違いと、天野を完璧な「アイドル」として守りたいという歪んだ献身だった。天野は「俺はもうアイドルを辞めた。家族を、妻を、息子を手放さない」と決意をぶつけ、警察に通報しない代わりに雅鷹を返すよう説得する。御園は天野に似た雅鷹の無邪気さに毒気を抜かれ、翌日の制作発表で子供を返すことを約束する。

【衝撃の記者会見と家族の誕生】
翌日、ドラマの制作発表会見。天野はカメラの前で、なっくんに抱かれた雅鷹を自分の腕へと受け取り、「俺の子です。昨日入籍しました」と世間に向かって堂々と宣言する。アイドルという虚像を脱ぎ捨て、一人の俳優、そして一人の父として生きる覚悟を見せた天野の姿に、会場はどよめきと拍手に包まれる。里理はテレビの前で、ようやく戻ってきた日常と家族の姿に涙する。

【許しと旅立ち】
事件後、御園は深く反省し、自らの罪を認めて事務所を去る。里理は、憎むよりも許す道を選び、彼女がいつかまた業界に戻れるよう願いを込めて送り出した。なっくんが正式にマネージャーを引き継ぎ、濱口さんのサポートも得て、天野の個人事務所は新たなスタートを切る。


〜エピローグ〜
騒動から数ヶ月。天野の「父親役」としてのドラマは大ヒットし、雅鷹も子役として出演するなど、世間は彼らを温かく受け入れた。

年末、かつての仲間たちが華やかなステージで輝く中、天野は「自分はもうアイドルの卒業式を終えた」と語る。

 

コタツで寄り添い、ありふれた、けれど確かな愛を交わす里理と天野。 

隠すことのない「本物の家族」になれた喜びを噛み締め、二人は新しい年、そして新しい命の予感と共に、リアルな幸福の中へと歩み出していく。

第二章「フェイク」

 

 

第一話
天野と里理の秘密の関係が始まってから3年半。25歳になった里理は、今も「専属スタイリスト」兼「家政婦兼セフレ」という、誰にも言えない不安定な立場に置かれていました。

ある日、テレビ局のAD・住田からストレートで爽やかな告白を受けた里理は、天野からは一度も言われたことがない「好き」という言葉に心を揺さぶられます。

しかし、そこに現れた天野は独占欲を剥き出しにし、不機嫌なオーラで住田を威圧。


その夜、天野のマンションで深夜まで食事の用意をして待つ里理。

帰宅した天野は、里理の家庭的な味を絶賛し「いつでも嫁に行けるぞ」と無神経な言葉を投げかけながら、強引に彼女を求めまが、自分には決して「愛している」と言ってくれない現実に、里理は虚しさを募らせます。

「いつか捨てられる前に、きっかけがあれば別れよう」 そう心に決めながらも、天野に抗えず、泥沼の関係から抜け出せない里理。二人の関係は、愛や恋が語られることのないまま、ただ時間だけが過ぎていくのでした。



第二話
4年近く続いた関係に、終わりの時は唐突に訪れました。

天野に「共演女優との熱愛」という本命の噂が立ち、里理は「しばらく来るな」と部屋から追い出されてしまいます。家政婦代わりの扱いに虚しさを募らせていた里理は、ついにAD・住田の誘いに応じる決意をします。しかし、それを知った天野の反応は、いつもの独占欲とは違う冷徹なものでした。

「じゃあ、もうくんなよ。鍵、置いてけ」

突き放すような一言で、二人の関係はあっけなく幕を閉じます。

 

里理は天野の担当を外れ、別のアイドルの専属となりますが、天野の新しい担当スタイリストが、彼のあまりの傍若無人ぶりに耐えかねて逃げ出してしまったのです。

師匠の白井先生から「後任が見つかるまで」と泣きつかれ、里理は再び天野の担当として現場へ向かうことになります。

「やっぱり好きなんだ」という想いと、再会への恐怖。里理は複雑な感情を抱えながら、再び暴君・天野雅弘の待つ場所へと足を踏み入れます。



第三話
天野の現場にピンチヒッターとして復帰した里理を待っていたのは、以前と変わらぬ彼の傲慢で不器用な態度でした。

 

しかし、会話の中で天野が里理と住田の仲を誤解して嫉妬していたこと、そしてこの3ヶ月間、他の誰とも関係を持っていなかったことが図らずも露呈します。
「荷物を返してやる」という口実で天野のマンションに呼び出された里理。

そこで目にしたのは、彼女がいなくなったことで荒れ果てた部屋の惨状でした。

結局、里理は放っておけずに掃除や食事の準備を始めてしまい、以前のような「家政婦」の役割をこなしてしまいます。

しかし、帰り際、天野は寂しさを隠すように「帰るな」と里理を引き止めます。
「好きじゃないなら、もう抱かないで」 そう願いながらも、天野の激しい愛撫と切ない表情に、再び「愛されているのかもしれない」という淡い期待と絶望の狭間で揺れ動く里理。抵抗も虚しくベッドに縛り付けられ、二人の歪な関係が再び熱を帯びて始まろうとしていました。




第四話
3ヶ月の空白を埋めるような激しい情事の中、里理は改めて自分が天野にとってどのような存在なのかを自問自答します。

 

家事から性的な役割までこなす自分を「奴隷」のようだと自嘲しながらも、天野が見せる稀な優しい笑顔や、耳元で囁かれる甘い声に、心も体も抗うことができません。

結局、里理は朝まで彼に解放されることなく、かつてのような「日常」へと引き戻されてしまいます。

別れたはずの二人の関係は、スキャンダルの影が忍び寄る中で、より危うく、より切っても切れないものへと変質していくのでした。



第五話
天野との「家政婦兼セフレ」のような生活が再開した里理でしたが、ついに判明した「妊娠」。

トップアイドルのスキャンダル……そう理解しながらも、エコーに映る我が子の姿を見た里理は、「天野の子を産みたい」という強い決意を固めます。

 

里理は、体調不良を理由に徐々に彼と距離を置き幸いにもスタイリストの後任が見つかり、仕事上でも彼と顔を合わせる必要がなくなりました。

里理は辞表を出し、実家へと「里帰り」します。

実家では、天野からは相変わらず自分勝手で不器用なメールが届き続けますが、里理は、天野への未練を断ち切れないまま、それでも新しい命を守るために電源を切った携帯を握りしめます。
そして迎えた臨月。里理は予定日より少し早く、元気な男の子を出産しました。生まれた子は、天野にそっくりの「つり目」をした美しい赤ちゃんでした。

「天野さんは一生手に入れられないけれど、この子がいれば……」

 愛する人の面影を持つ我が子を抱き、賑やかで温かい家族に囲まれながら、里理は「これが私の幸せなんだ」と自分に言い聞かせるのでした。



第六話
息子・雅鷹(まーくん)の誕生から半年。里理は実家の家族に支えられ、スタイリスト助手として仕事への復帰を決意します。

しかし、職場復帰早々、天野雅弘と3ヶ月ぶりに顔を合わせた二人は、互いに溜め込んでいた感情を爆発させます。

 

一方的に姿を消したことを責める天野に対し、里理もまた「一度も好きだと言ってくれず、家政婦のように扱った」と積年の不満をぶつけます。

しかし、天野の口から出たのは、不器用すぎる愛の告白でした。「地獄だった」という空白の時間の苦しみ、そして「里理が欲しかったから抱いた」「楽だったからずっと側にいると思っていた」という独白。

「あたしのこと、好きだった?」 里理の問いに、天野は照れと怒りを混ぜながらも、ついにその想いを肯定します。

しかし、今の里理には何よりも大切な存在である息子・雅鷹がいます。「他に大事な男ができた」と告げる里理に対し、嫉妬に狂った天野は強引な手段に出ます。里理が「カレ(息子)」の元へ帰ることを拒むと、天野は「手足を縛ってでも連れて帰る」と彼女を拉致し、強引に自分のマンションへと連れ去ってしまうのでした。



第七話
天野のマンションへ拉致された里理を待っていたのは、半年間の空白を埋めるような、激しくも切実な執着でした。天野は「里理がいない地獄」を味わい、自分の身勝手さを初めて悔いていました。

「愛おしそうに触れ、涙を流し、謝罪する」——。 今まで見たこともない天野の姿に、里理の心は大きく揺れ動き里理は再び彼と深く結ばれます。
事後のベッドで、天野は語りました。 

噂の女優たちはカモフラージュに過ぎなかったこと、里理を自由にするために別れを切り出したのに、いざ失ってみると彼女以外では替えが利かなかったこと。そして、「愛してる」という、里理が5年間待ち続けた言葉をようやく告げます。

しかし、「戻れない、他の男(息子)がいるから」と頑なに拒むと、天野の独占欲が再び爆発します。「そいつと別れさせてやる」と、まだまともに動けない里理をヤンキー車に乗せ、力ずくで実家へ乗り込もうと走り出すのでした。



第八話
里理を車に乗せた天野は、ついに彼女の実家へと乗り込みます。「大切な男と別れさせてやる」と息巻く天野でしたが、玄関先で彼を待っていたのは、里理の父と、その腕に抱かれた赤ん坊・雅鷹(まーくん)でした。

「雅鷹の父親か?」 怒りに震える父に襟首を掴み上げられ、地面に組み伏せられる天野。そこで初めて、里理がトップアイドルである自分を守るために、一人で黙って出産していたことを悟ります。

 

天野は泥にまみれながら頭を下げ、「何も知らなかった。けれど、二人を必ず幸せにします」と、……父はついに二人の仲を認めます。



第九話(完結)
天野は里理の実家に泊まり込み、不器用ながらも全力で彼女の家族(父、義母、義弟妹)の懐に飛び込みます。テレビで見せる「バラエティ顔」を駆使して家族を味方につけるその姿に、里理は彼なりの深い愛情と「家族になる覚悟」を感じ取ります。

その夜、狭い里理の部屋で、ベビーベッドで眠る息子・雅鷹(まーくん)の傍ら、二人は再び結ばれます。天野はこれまでの「偽りのスキャンダル」がすべて里理を守るための隠れ蓑だったことを明かし、独占欲を隠そうともせず、半年間の空白を埋めるように彼女を抱きしめます。

「愛してる」

5年間、そして離れていた半年間、ずっと待ち望んでいたその言葉。眠りに落ちる間際、耳元で小さく囁かれた本物の愛の言葉を胸に、里理はもう二度と彼の手を離さないことを誓います。

トップアイドルと専属スタイリスト。そして、その間に生まれた小さな命。 偽物ではない、本物の家族としての歩みが、今ここから始まります。