第1章 夢の不思議

 〔瓦ら覚める夢

 みなさんは夢から覚める夢というのを見たことがありますか? 夢の中で朝起きて、うちを出て職場に向かっている。通勤している途中で目が覚めたら、まだベッドの中だったという具合です。これが夢から覚める夢というものですが、2回目に起きたとき、これはまだ夢の中なのでしょうか? それとも夢から覚めた現実なのでしょうか? みなさんはどうやって夢と現実を区別しますか?
 古代中国の思想家、荘子の説話に「胡蝶の夢」があります。「ある日荘子は、蝶になって空を舞い、楽しく遊んでいる夢を見ました。そうして夢から覚めたとき荘子は、荘子が蝶になった夢を見たのか? それとも蝶が荘子になった夢を見たのか? わからなくなった」というものです。

◆/?らの問いかけ

 このブログを見てくださっているみなさん、今は現実ですか? それとも夢の中でブログを見てますか? 考えてみてください♪ 現実ならどうして今が現実であると言い切ることができますか?
 哲学は日常生活の中で慣れてしまった、当たり前だと思っていること、常識に囚われてしまっている事について疑問を見つけ、好奇心で真実を探求していく学問です。近代の哲学者カントは「哲学を学ぶことはできない。哲学することを学びうるだけである」と言っています。
 みなさんが見つけた疑問について、自ら考えていくことが哲学なのです。哲学は疑問を見つけ、探求し、大勢で議論していくことで深まっていきます。新たな疑問を見つけた方、このブログの内容で意見、反論がある方、どんどん書き込みしてくださいね☆

第2章 哲学とは何か

 ‥学という言葉

 古代ギリシアの哲学者アリストテレスは、「すべての人は生まれながらに知ることを欲する」という言葉を残しています。TVの「トリビアの泉」でおなじみですね♪ 哲学はギリシア語でphilosophia、知恵(Sophia)を愛する(philo)という意味です。知恵を愛するというのは、真理をどこまでも探究していくという姿勢のことです。世界の真理や、すべての人に共通する真理をどこまでも追い求めていくこと、これが哲学ではないでしょうか?

◆‥学とほかの学問との違い

 数学は数について学び、物理学は物質や運動について研究します。歴史学は過去の歴史について研究し、法学は法律について研究します。では哲学は何を研究するのでしょう? 一般的に科学は研究する対象があり、何が真理か?を研究します。それに対して、真理とは何か?を研究するのが哲学です。
 そもそも古代ギリシアでは、哲学が唯一の学問で、知恵を探求するという意味では、物理も歴史もすべて同じだったのです。つまりは自然科学、人文科学、社会科学はすべて哲学の一部であり、哲学が学問のすべての分野を含んでいたのです。
 その後哲学の中から諸科学が分化していって、残った範囲が今日における専門化した哲学となっています。哲学者が哲学を、科学者が科学を研究するように専門化していったのは、およそ19世紀になってからといわれています。

第3章 世界の始まりについて

 第3章は次回の予告編です♪ みなさんの住んでいるこの世界、つまり宇宙はどのように始まったと思いますか? 最初から何かがあって、そこから始まったのか? それとも何もないところから何かが生まれて、そこから世界が始まったのか? みなさんはどう思います? もしも最初から何かがあるとしたら、そんなことはありえるのでしょうか? もし何もないところから何かが生まれたとしたら、やはりそんことは起こりうるのでしょうか? むずかしいですね(^^♪
 もうひとつ忘れてはいけないのが、時間と空間という存在について☆ 時間と空間は、世界の始まりとともに創成されたのか? それとも世界が始まる前から、時間と空間はあったのか? 時間と空間に始まりと終わりはあるのか?
 この難しい問いに、次回は挑戦しようと思っているので、みなさんも考えてみてくださいね。知りたいと思う純粋な気持ち、哲学にとってとても大切です(#^.^#)

コラム

 みなさん第2話はいかがでしたか? 第1話は教科書の解説みたいになってしまったので(>_<)、第2話はみなさんへの問いかけを多くして、小説風にアレンジしてみました。次回もよろしくおねがいしますね♪