満月うさぎの見る夢は

満月うさぎの見る夢は

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高野山へ向かう山道のカーブを 楽しんでいた時です。


・・・困る奴らの悪あがき・・・


それは 突然襲ってきました。


「これ どうゆうこと?痛い!痛い!」Oさんがいきなり声を上げました。
その声に驚いてOさんを見ると Oさんの身体があり得ない位後ろに のけぞっていました。
「シートベルトが どんどん絞まっていく!痛い!痛い!」と 悲鳴に近い声で訴えてきます。
私とTさんは急いで Oさんのシートベルトをゆるめるために 引っ張りました。
・・・がシートベルトは びくともしないどころか あり得ない力で絞まっていきます。
Oさんの腰は もう宙に浮いています。


「シートベルトはずして!」と 言う柴さんの声で 急いでOさんのシートベルトを はずしました。


「ふ~~・・・。」と 大きく息をして座席に腰を降ろすOさんと入れ違いに今度は 私のシートベルトがどんどん絞まっていきました。
何故かシートベルトは 首の所にあって凄い力で締め付けてきます。
「苦しい!息が ・・・で・き・へ・ん!」と 必死で訴えました。


先ほどの柴さんの指示通り Oさんが急いでシートベルトをはずしてくれました。
私がOさんにお礼を言っている時 『次は自分の番かも?!』と 思ったTさんは 急いで自分のシートベルトを 掴んだそうです。掴んだと同時に凄い力でシートベルトは 引っ張られたそうです。でも Tさんが『苦しい!』と 思った瞬間 シートベルトは ゆるんだそうです。


柴さんの『鬼の手』が発動したのです。


後部座席の3人組を襲ったのは 人が造りし鬼どもでした。鬼どもは柴さんの『鬼の手』で一網打尽に。そして 一斉に宙に投げ出され 落ちてきたところを 『グシャッ!』と握りつぶされました。


「あー!怖かったぁ!」
「パニクったよな!」
「柴さん ありがとう!」
と 後部座席の3人組が口々に言うと 柴さんは「何が起こっているのか 把握するのにちょっと時間がかかったわ!」と 言いました。
柴さんの旦那さんも「最初はOさん 何オモロイことしよんやろ!って思たわ!でもミラー越しにOさんの あり得へんのけ反り方見て ただ事ではないな!と思ったで。」と 言いました。


そして  柴さんの旦那さんは
「次は俺の番か?!来るなら来い!!って思とった!」と続けました。
それを聞いた柴さんは 間髪入れずに「そんな事 思とったんかいな!あんたは運転手やで!」と子供を叱るように また少し呆れたように言いました。


まるで夫婦漫才のような展開に 先ほどの恐怖は吹っ飛んで 皆なに笑顔がもどったのでした。



つづく…。