何事にルールはあります。
ある日、某知恵袋でこんなやりとりを見かけました。
質問者:将棋で二歩はなぜ反則なのですか?
回答者:ルールだからです。
これ、何も答えてないですよね。
「なんで二歩をやってはいけないのですか?」
の問いに対して
「ルールだから」
では納得できるわけもありません。
この質問者は「どうして二歩が禁止されたのか、その経緯を聞きたい」
というのに「ルールだから」
が回答になるとなぜ思ったのか。
知らないなら黙っていればいい。
結局ベストアンサーを得た回答は
「歩を同じ列にずらっと置けて王将を囲んで守ってしまうから」
でした。
何事にもルールはあります。
そのルールは必ず決められる事件なり事案があります。
たとえば道交法で飲酒運転が禁止されるのは判断力が鈍り、事故が多発したから。
信号機を守らなければならないのは、一度出来上がった交差点で、車が絶え間なく続行する交通路に専有されてしまう。専有できてない側が無理に出ようとして事故が起きるから。
携帯禁止も同じく事故があるから。
ポケGOで前方不注意事故は記憶に新しい。ゆえに前もって運転中の携帯は禁止されていながらも取締りが一層厳しくなった。
ではこれを踏まえて
質問者:将棋で二歩はなぜ反則なのですか?
回答者:ルールだからです。
この回答を支持できる人はいるでしょうか?
ここで興味深いルールの例を出してみます。
・バスケットボールの出場選手は5人とする。
当初、相手と同数なら何人でも構わない、というルールでした。
そこで、同数ならよいのであれば、と最大50対50人でやったことがある。
実際にやってみると、一つのボールに100人が殺到する凄まじい展開になり、体育館が壊されてしまう心配から人数を10人以下、そして5人へ制限した。
・棒高跳びは棒を突いて足が地面を離れたら手を持ち替えてはいけない。
木登り法という飛び方があり、その飛び棒は三脚みたいに足が生えている。
飛び越える横棒の前にその三脚状態の棒を地面に刺して、その刺した棒をよじ登って棒を飛び越えるやり方が流行った。
しかし失敗して転落でケガする人が多かったため、木登り法が禁止された。
・野球ではリーグ登録選手以外が出場することを禁止する。
メジャーリーグで、ストライキによる全選手出場辞退が発生。
そこで球団が報酬を用意して人数を集め、片方がプロで片方が寄せ集めの選手で構成された。
当然結果は寄せ集め側のボロ負け。
この事態を受けて、事前のリーグ登録選手以外の出場を禁止した。
ストの原因は相手チームファン観客のヤジに腹を立てた選手がその観客を殴り、無期限出場停止処分。
その出場停止処分を受けた選手を復帰させようと選手全員でストライキした。
結果は10日間の出場停止に軽減されてストライキ終了。
ちなみに選手が揃わず無効試合になると、不備を起こした球団に罰金5000ドルを課せられたそう。そのためアマチュアを10ドルでかき集めた。
さて、これら「原因」あっての「ルール」なのに、
質問者:将棋で二歩はなぜ反則なのですか?
回答者:ルールだからです。
質問者の知りたいことに、回答者は答えているでしょうか?
すべてのルールには原因があります。
その原因を知りたいのに「決めているのだから守れ」はあまりに雑ではないでしょうか。
ちなみに憲法の場合は若干事情が異なり、その原因が置き去りで法だけが後生大事に引き継がれているケースが後を絶ちません。
実際に「なぜこう決められているのですか?」の裏付けに「基準を決めた人がもういなくて資料もないのでわかりません」が呆れるほどあります。
あと、前時代的な陳腐化した法なのに現代に当てはめている「変われない病」にもかかっています。特に日本は。
高層ビルの基準で「超」がつくつかないの境目を決めるにあたり、なぜそうなった?も「資料がないのでわかりません」ですしね。
法も都度棚卸しして現代基準に当てはめ直す「まっとうな政治家」はもういないのでしょうね。
ちなみに医療界も似たり寄ったりです。
この基準は古い基準で現代には適用できない、とわかりつつも自分が責任をもって基準を作りたくないから、資料がない古い基準を無理やり当てはめる。
新陳代謝できない法や医療にいったいいかほどの価値があろうものか。