僕はあまりにも普通を知らずに生きてきたから普通の生活、普通の人々に過度な期待をしてしまっていた。


普通の人々の中で生きていく感覚はまるで仮免中のような気持ちを何度も味わうようなものだった。

トラウマ反応から来る恐怖

過度な期待から来る後の失望


僕はある時期から普通の人々を冷静に観察するようになった。

普通の人々は皆自分自身の事で精一杯だった。私利私欲に流されやすく、お金や地位や権力にしがみつき、何よりも他人に好かれたい気に入られたいと必死だ。


皆あれほど恵まれているのに、まだ欲しいんだと僕は思った。

普通の穏やかな暮らしはそれらの人々にとっては太陽の光や空気のように当たり前に存在するものだ。

だけどそれらに満足しないし、気づいていない。

僕はそれらを知り普通の人々に一時期酷く幻滅したのだった。


だけどそんな中に、人に誠実で優しい立派な人がいる。

皆目立つような存在ではないけど、光っていた。

僕にはその光が眩しくて羨ましかった。そしてそのような人達が僕は大好きなのだ。

生きていく中で何が大切なのか皆戦いながら答えを出していくのか。