私が息子の発達に疑問を持ちはじめたのは、2歳を少し過ぎたころです
病院の予約もまだまだ先でしたが、できることをすぐに始めよう!とABA(応用行動分析)を、日々の生活に機会利用で取り入れるようになりました
単音での発声や指差しはあったものの、意味のある言葉を発しない息子でしたが、ABA的な関りを増やすことで
外で石が欲しい時に
「い(し)」
という
(当時、石が大好きでした。強化子用にと、ホームセンターで買った石を常に持ち歩いていたくらいです)
バナナが欲しい時に
「バ(ナナ)」
という
(破裂音の「バ」は息子にとっては出やすい音でした。これは個人差がありますので、その子の出やすい音から始めていくといいと思います)
ジュースが欲しい時に
「ジュー(ス)」
という
(ジュースも大変な強化子でした。パック式のストローで飲むタイプの物にし、ちょっとあげたらまた「ジュース」という発声の練習をしました。発声できたらまた少しあげます。最終的には「ジュース」と言えるのが目標でしたが、頑張っている姿勢だけでも沢山褒めて、話すって面白い!言葉で伝わるっていいな!と息子に思ってもらえるようにしました)
抱っこしてほしい時に
「うえ」
という
(抱っこが好きな息子で、いつも抱っこしてほしい時は単音でわめいたり、ジェスチャーで伝えていました。ただ、「だっこ」という言葉は息子にとって出にくい音だったので、すでに2音節で言える「うえ」という言葉を教えました。「うえ」と言ったら上に持ち上げて抱っこしてあげるという意味です。「だっこ」の音が出るようになってきたら、「だっこ」という言葉を入れなおしました)
このような調子で、クレーンの要求から、少しずつ発語の要求が出るようになってきましたが、
「ママ」
とは言ってくれません。。。
そこで私は、ママに来てほしい時、関心が欲しい時は
「ママ」と言う
ということを息子に教えることにしました
クレーンで私の手をつかんだときは
私は自分を指でさしながら、「ママ」と教えました
すると息子も、自分のお腹を指さしながら「ママ」と真似します
ママの意味は全くわかっていなそうでしたが
・「ママ」という音が2音節で出ること
・模倣ができること
は確認できました
そして、しばらくの間、私への要求の際は「ママ」と言いながら自分を指さすことを教えました
ある朝、息子が朝の5時前に目覚めたようで、バタバタと私が寝ている布団の周りを歩き始めました
でも、私は寝たふりをしています
何度も私の手を引っ張ったりして、起こそうとしますが、寝たふりを決め込みます
すると…
息子は自分のお腹を指さしながら
「ママ」
と、自発的に言ったのです
私はすぐに起きて、「ママ起きたよ~」と言いました
息子にしてみれば、私の代名詞が「ママ」だということは理解できていなかったかもしれません。
ですが、「ママ」と言ったら、いつも面倒を見てくれる大人が反応してくれるんだ、ということは理解できたはずです
それからは、息子の「ママ」という発声はどんどん増えていきました
そしてその逆に手をつかむクレーンは減っていきました
わざわざ手をつかみに行くより、「ママ」と言う方が簡単だときづいたのかもしれません
だいぶ前のことを懐かしく思い出して書いてみました
今では思春期で「お母さん」ですが、家の中だけは
「ママ~、ママ~」
と言ってくれる、可愛い息子です
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