臨床心理士は教育カウンセリングや発達障害の専門家ではないのに、なぜスクールカウン

セラーや療育機関に臨床心理士が多いのかという質問を受けました。

その理由は簡単明瞭です。

2002年から2007年まで文化庁長官に就いたK氏が日本臨床心理士会会長だったからです。

例えば、不登校の子どもに対して、「不登校は精神的な問題」だと捉え、それを「治す」

というスタンスで心理士は動きます。すなわち、心理療法が必要だということです。

しかし、スクールカウンセラーをどれほど配しても、不登校もいじめも減ることはありま

せんでした。

スクールカウンセラーも少しずつ勉強を進めていますので、有能な心理士も増えてきては

います。ところが学校側の成長が遅すぎます。


「ひきこもり」は「いつ治まる」のか?

子どもが「ひきこもり」をやめるときは、「社会不安」が軽減したときです。

子どもに発達の偏りがあった場合も同様です。

では、社会不安はどのようにしていったら取れていくのでしょう?

社会不安とは自己否定感の積み重ねによって自分の存在に自信をなくしている

状態を指します。

これは不登校の状態によく似た現象ですが、「ひきこもり」に陥ってしまって

いるときは、社会に対してのみならず家族や親しい人達に対しても不安を強く

抱いています。

この不安は、「人は自分をどう評価し、どう否定するのか」という不安です。

不登校を起こした子ども達がひきこもりになりやすいのは、中核にある不安が

同じだからだと言えます。

体験学習の重要性……1


「経験に基づかない知識は生きる知恵とはならない」とよく耳にします。

知恵とは問題を解決する(状況に相応しい対応ができる)能力のことですから、

知恵の乏しい人は、精神的に不便な生活を送ることになります。

また、知恵の中には精神的なストレスに耐える能力も含まれています。

知恵を身に付けるためには、より多くの体験が必要だということになりますか

ら、どのような小さなことでも、未体験のものは体験しておいたほうが良いこ

とが分かります。

小児科の先生達は、「最近、表情の豊かな子どもが少ない」と言います。

豊かな表情とは、感受性があり、自己表現力があることを意味しています。

言い換えると、「心が豊かに成長している」ということです。

現代の子ども達は、明らかに、集団での遊びが不足しています。

子ども達が外で元気良く遊んでいる姿を思い浮かべてみて下さい。

そこには何が見えるでしょう?

大きな声を上げて感情を吐き出しています。

ときにはケンカをして、悔しい思いもするでしょう。

皆と協力して、大きな穴を掘るかもしれません。

その土で泥団子を作って、投げ合いをするでしょう。

想像すればキリがないほど、子ども達の遊びは膨れ上がっていきます。

遊びという体験学習が極端に減った今頃の子ども達は可哀想です。

「楽しく成長したい」という本能的な欲求が満たされません。

我慢することも、工夫することもできません。

もし、小学校の授業の半分がボーイスカウトだったらどうでしょう?

結論を言うと、「学力も生活力」も向上します。

そして、表情豊かな子ども達が激増するでしょう。

ボーイスカウト活動を「総合体験学習」と呼ぶことにします。

 ・工夫する力
 ・我慢する力
 ・探求する力
 ・挑戦する力
 ・集中する力
 ・準備する力
 ・努力する力
 ・協力する力
 ・思いやる力
 ・行動する力
 ・断念する力
 ・考える力 .etc
そして、
 ・愛する力

総合体験学習は、人にとって最も大切な「生きる道しるべ」です。

どこかのブログにも書きましたが、不登校中の子どもの生活について少々お話

をします。

●平日の生活

平日は本来ならば学校に行ってるわけですから、学校と同じようなリズムを家

でも環境設定します。

すなわち、「時間割」を決めます。学校と同じ時間割は難しいですから、それ

は状況に合わせます。

子どもが小学生の場合は、親が先生役を務めます。中学生ならば、一緒に場を

共有することで良いと思います。

朝も学校に行くと仮定した時間に起き、しっかり朝食もとります。

ここが大切です。不登校の子どもの多くが、徐々に起きるのが遅くなり、朝食

も時間がずれて、ひどいときには朝昼が一緒になることもあります。

このような状態が続くと、再登校は殆ど不可能になります。

午前中の日課が重要です。

午後は、なるべく外出します。買い物や社会見学的なものを頻繁に行います。

これは出不精になること、社会から孤立することを防ぎます。


●土日の生活

土日は、できる限り地域や公のイベントに家族で参加したり、家族イベントを

設けます。

この場合、子どもの「行きたい・行きたくない」は関係ありません。家族のイ

ベントとして遂行します。

土日とは限らず、運動でも何でも、身体を動かすことを心掛けて下さい。


●不登校は子育て&親育ちのチャンス

これも常日頃から申し上げていますが、子どもの不登校は、それまでの子育て

に、何かしら弱点があった証です。

時間がたっぷりありますので、子どもとしっかり直面することができます。

子どもを観察し、子どもを理解し、親がどうすれば成長できるかを考えていき

ます。不登校の子どもは精神的なストレス耐性が低いのが特徴です。

発達の偏りがある子どもも同様です。

親子共々、様々な未知の体験に挑戦しましょう(^_^)/

決して、子どもを変えようと思わないで下さいネ(^_^)v

では。
『親が成長するとは?』

人は子どもを授かれば親になりますが、「親=大人」ではありません。

孔子の言葉に、「三十にして立つ」、「四十にして惑わず」がありますね。

現在風に解釈すると、人は30才くらいで自分の家庭を持ち、子どもを持ち、四

苦八苦し、40才くらいになると、身勝手なエゴもなくなり大人の親に成長する

ということでしょう。

すなわち、親が成長するとは、子どもの我が儘な価値観が薄らいでいき、徐々

に大人としての価値観が培われていくことを言います。

その大人の価値観とは、『あるがままを受け止めること』です。

あるがままを受け止めることができない大人ではない人は、

・物事に白黒をつけたがる
・自分の価値観を人に押し付けようとする
・人を変えようとする
・人を批判する
・人目(人の評価)を気にする
・自分に不利なことは人のせいにする .etc

のような未成熟な言動をとります。

例えば、子どもが不登校になれば、ネガティブ思考に陥り、

・学校に行かないことは悪いこと
・子どもが不登校だと世間体が悪い
・不登校が長引けば勉強が遅れる
・勉強が遅れると進学に問題が生じる
・学校の対応が悪い .etc

のような親のエゴが先に立ち、何とか子どもを登校させようと考えます。

逆を言えば、「そんな親だから、子どもが不登校になるのは当然」なのです。

親が成長するとは、別の表現で言えば、「親が輝くこと」です。

親自身が楽しく快活に生きているならば、子どもも伸び伸びと育ちます。

お母さんが「素敵な女」であれば、子どもも幸せです。

お父さんが「格好イイ!男」であれば、子どもは幸せです。

お母さんは、母親である前に「一人の女性」として、お父さんも父親である前

に「一人の男性」として輝いていることが、幸せな家庭の必須条件なのです。

お母さんは「大人の女」として、お父さんは「大人の男」として磨きをかけて

欲しいと思います。


お子さんの不登校を回復に導くためには、不登校の原因を知る必要があります。

起因(きっかけ)と原因(本当の理由)は異なります。例えば、「いじめ」が起因

でも、原因は家庭環境にあったりします。

仮に「いじめ」が原因だとすれば、転校することで解決します。

ところが、転校しても直ぐに不登校になってしまう子どもが殆どです。

原因が違ったのです。

不登校の子どもの約40%に発達の偏りが診られます。そのようなケースでは、

不登校は二次障害ですので、不登校という「現象」に囚われず、真っ先に家庭

療育を進める必要があります。

「いじめ」や学校環境が直接の原因であるケースは、不登校全体の約5%です。

すなわち、約10万人いる不登校児童生徒の約5万5千人が、家庭環境に原因があ

ります。

1. 父親の影響

2. 母親の影響

3. 兄弟の影響

4. 夫婦不和(夫婦が不仲であったり、子育ての価値観が不一致)

5. 家族同士の不和

子どもは家庭からの「無償の愛」で健康に育ちます。

家は外での疲れを癒し、元気になって、また外に出ていく基地です。

その基地が安楽の場でないなら心も育ちません。

勇気も培われません。家が家族全員にとって「安楽」であるように築いて

いくことが親の責任です。

不登校は「現象」です。ですから、不登校を治すという考え方はありません。

不登校になった原因がはっきりと分かっていれば、その原因を改善することで、

自然に不登校は終わります。

肩こりを緩和するために鎮痛剤を飲むのは対症療法です。

同じように、不登校の子どもを無理矢理登校させても意味がありません。

根本治療が必要です。

根本治療とは、

1. 子どもを理解すること

2. 親自身を成長させること

この二つだけです。

これで不登校は自然になくなっていきます。

ご近所に、ペアレントトレーニングを受けられるカウンセリングルームがあれ

ば、是非そこで相談して下さい。



引きこもり「回復への道」…1

以下の記述は、「発達障害」がない「定型発達」のお子さんを前提に書いています。

発達障害のある子どものケースでは、引きこもりは二次障害ですので、療育支援が

優先されます。

●「不登校」と「引きこもり」は異なる現象です

不登校は「学校に行かない」という現象で、引きこもりは「社会に出ない」という

現象です。

不登校から引きこもりになったケースでは、「家に居る」という現象です。

それぞれ異なった心理状態にあります。

●「治す」という視点

不登校には「治す」という視点はありません。

「環境を変える」という視点で親は動きます。

引きこもりは「治す」という視点が最優先されます。

すなわち、引きこもりは「精神的な病気」だからです。

社会不適応という症状を持った不安障害だと考えて良いと思います。

●引きこもりの最大の特徴

『親の言うことを聞かない』です。

親よりも腕力があります。

腕力で親に敵わないと「脅かし」を言います。

気に食わないことがあると、喚いたり、暴れたりします。

暴力を振るうようであれば、「人格障害」に陥っている重度の引きこもりです。

入院治療が必要です。

●親の覚悟

重度の引きこもりは別として、一般的な引きこもりは、「親の覚悟」で治すこと

ができます。

その覚悟とは、「第三者に任せる」ことです。

もちろん、お金も掛かります。

子どもを大学に入れて、4年間、生活費を仕送りするくらいの気持ちがあれば、

十分に間に合う金額です。

この先、何年も引きこもりが続くことを考えれば、安いものです。

第三者とは、お子さんが暴れても、それに動じない実力のある若い力です。

決して、心理の専門家である必要はありません。

無理矢理にでも、お子さんを連れ出せる能力のある者が適しています。

その辺の心理士やカウンセラーでは役に立ちません。

≪つづく≫

お子さんの不登校を回復に導くためには、不登校の原因を知る必要があります。起因(きっかけ)と

原因(本当の理由)は異なります。「いじめ」が起因でも、原因は家庭環境にあったりします。

仮に「いじめ」が原因だとすれば、転校することで解決します。

ところが、転校しても直ぐに不登校になってしまう子どもが殆どです。

原因が違ったのです。

不登校の子どもの約40%に発達の偏りが診られます。そのようなケースでは、不登校は二次障害で

すので、不登校という「現象」に囚われず、真っ先に家庭療育を進める必要があります。

「いじめ」や学校環境が直接の原因であるケースは、不登校全体の約5%です。すなわち、約10万人

いる不登校児童生徒の約5万5千人が、家庭環境に原因があります。

数年前、自称“元引きこもり”の青年と会いました。

当時23歳になる青年Q君から訪問カウンセリングの依頼を受けました。

主訴は、「バイトをしたいけれど、面接に自信がないので、どうしたら良いのか指導して欲しい」

というものでした。

Q君は、高校二年生から不登校になり、その後は家に引きこもっていました。アルバイトは一度

もしたことがありませんし、友達付き合いもありません。

彼は、朝から晩までテレビを見て過ごしていましたので、社会情勢に詳しく、一般知識も豊富で

した。ただただ実体験が皆無だったのです。

彼は、「僕は元引きこもりですが、今はちゃんと社会で生きていけます」と言いました。

困りました。彼は現実の社会とテレビで繋がっていたのです。

テレビの世界では、彼は一人の大人として生きているのです。

かなり進んだ統合失調です。

ご父母には、必ず精神科に行くようにと伝え、リファーさせて頂きました。

このタイトルが意味している不登校とは、発達障害がない小学生の不登校です。

発達障害を持つ子どもの不登校は二次障害ですので、不登校を治すというスタンスはありません。

家庭療育を最優先していく必要があります。

不登校児を抱える家庭では、専ら母親が四苦八苦しています。

実はここが問題なのです。父親が先頭に立って子どもと関わっていくことができるなら、きっと

子どもの不登校が長引くことはありません。

お父さんは、仕事を2週間だけ休んで下さい。

毎日、朝から晩までお子さんと一緒にどろんこになるまで外で遊んで下さい。することはこれだ

けです。たくさん外で遊ぶだけです。でも、遊びをサボったら失敗します。

お母さんは、毎日美味しいお弁当と食事を作って下さい。

母親のすることはそれだけです。でも、食事がまずかったら失敗します。