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更新が止まってしまいました。大変申し訳ございませんでした。
インターネットの回線の調子が悪くつながりにくい状況です。
せっかく足を運んでいただいた皆様すいませんでした。
書き留めていたものは一度にアップしてしまいましたが、
よろしければご覧下さい。
今後もこのような状況が度々起こる可能性があることを先にお詫びしておきます。
出来るだけ毎日更新できるように精進いたしますのでよろしくお願いいたします。
いつも心から見に来てくれる皆様にあざっす!ヾ( ´ー`)
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お手数ですがよろしくお願いいたします。
ふぅー。ようやく一服できた。
でも休憩中はなんとなく木村の事ばっか考えてた。
あんな金持ってそうな奴が客だったら相当貢いでもらってるんだろうなぁ。
オレも貢いでもらえればすぐに店出せるのにな。あっホストにでもなろうかな?
いや、居酒屋でこれだもん、ホスト言っても便所掃除で終わるだろうな。
「バンッ!」
いきなりドアが開いて貴文が言った。
「おい、カウンターの客がお前呼んでる。カクテルつくってだってさ。
ブスの次はキャバ嬢か?ギャハハハ!でもまぁあの客カワイイよな!
目に焼き付けて今夜のブスとのセックスの時思い出せよ!ギャハハハ!」
「そうっすね。」
愛想笑いだけしてタバコをもみ消した。
っつーかオレの大事な休憩時間をとんなよ!後で文句言ってやる!
駆け足でカウンターに入り、二人の前に立った。
「お待たせしました。お次は何をお飲みになりますか?」
「うーん、さっぱりしたのがいいな♪でもあまーいの!」
めんどくせぇ注文だな。となると、アレがいいかな。
「クラウディスカイリッキーはいかがでしょうか?」
「えぇ?初めて聞いた!どんなの?おいしい?」
「スロウジンをジンジャーで割ってライムが入ってるものです。
甘くてサッパリして飲みやすいですよ。」
「じゃあそれでー!おいしそうだねぇー♪ねっ田代さん?」
二人で顔を見合わせて笑ってる。公園での笑顔と同じだった。
やっぱり木村は誰にでもこの顔をするんだな。なんかウンザリした。
「かしこまりました。」
愛想笑いをしながらも心の中ではとても冷めていた。
さっさとつくって休憩に戻ろう。
すると木村が口を開いた。
「ねぇお兄さん!フレアだっけ?あれ出来る?」
「フレア、ですか?」
この女、また突拍子もないことを言いやがった!
「あの、カクテルっていう昔の映画でやってたやつ!ビンをグルグル回すやつ♪」
「あぁ、いや・・・、カウンター内も狭いですし、万が一お客様にぶつかると危ないので・・・。」
実はこのフレアというジャグリングみたいな物は以前から練習していた。
でも店でやったことなんてないし、たいしたワザも出来ない。
それにもし失敗して酒を無駄にしたらまた店長に怒られるしな。
すると成金のおっさんが憎たらしい顔で言った。
「おい、兄ちゃん。できねぇ言い訳をもっともらしく言うなよ。
僕は出来ません、すいませんってハッキリ言えよ。そういうところが最近のガキは・・・」
・・・・。
キレた。周りから音が消えていくのを感じた。
木村の調子のいい笑顔にも腹が立ったし、ガキ扱いも嫌だった。
それにブス専ってバカにされるのにもイラついていた。
休憩時間を遮られたのもムカつくし、なんでこんな扱いなんだ?
っつーかなんで時給がこんなに低いんだ?
なんでオレはこんなんなんだ!?
もう何か全部が嫌になって投げ出したい気持ちになった。
「出来ますよ。じゃあやりますんでよく見といて下さい。」
オレの露骨な怒ってる態度に空気が張り詰めた。
店長も貴文も木村でさえもハッとした顔でオレを見つめていた。
しかしこのおっさんだけが更にイラついた顔でオレに言った。
「おい、出来るんだな?そこまで大口叩いたんだ。失敗した時はどう責任取るんだ?」
「失敗した時はお会計はけっこうです。タダで好きなだけ飲んでって下さい。」
何も考えずに口から出た。
もうどうでもいい。今にも叫びたいくらい暴れたかったんだ。
小刻みに体が揺れる。
「そこまで言うなら見てやるよ!失敗したら高い酒片っ端から持って来い!」
オレは無視してフレアに使うボトルを探した。
たしか棚の奥にあったハズだ。
・・・あった。ホコリを被っていたがキズ一つないキレイなボトルだった。
以前ディスプレイとして飾っていた物の一つだった。
シェイカーとフレアボトルを洗って磨く。
水気をきった後、静かにボトルにリキュールを注ぐ。
しっかりと蓋を閉め、手の感触を確かめた。
ここまでわずか3分ほどなのに、冷静になっていく自分に気がついた。
これじゃないのか?オレがやりたいのは。
ただ目標もなくダラダラと居酒屋でバイトしてたけど
やりがいや生きがいを求め、それでいて自分の経験を生かせるもの。
ニヤリと笑っておっさんを睨みつけるとオレは短く息を吐いた。