あまりの結末に声を失いました・・・。
K-1世界GP決勝大会が6日、横浜アリーナで行われました。
決勝で戦うのは、K-1ヘビー級王者のバダ・ハリ(23)と
この大会で3度目の優勝を目指すレミー・ボンヤスキー(32)。
決勝戦の前に行われた決勝トーナメント戦は
いずれの試合も息詰まる好試合だったのに・・・。
すべてはバダ・ハリ選手がぶち壊しました
ある意味、あっけない幕切れに会場は大ブーイングだった
“ありえない結末”とはスポーツ界には付きものだが
これほどまでに“ありえない結末”があっただろうか。
バダ・ハリが、完全に自滅した
決勝トーナメントは好試合の連続で、そこから勝ち上がって来た
バダ・ハリとレミー・ボンヤスキーの2人。
序盤は予想通りの好試合となった。
第1ラウンド。両者とも慎重な立ち上がりだったが
バダ・ハリがロープを背負って左フックを出したところに
ボンヤスキーの左フックカウンターが鮮やかに決まった。
これでバダ・ハリはダウンを奪われることに。
これがきっかけとなった。バダ・ハリはキレた
冷静だったボンヤスキーは仕留めに行かず、第2ラウンドへ。
完全にキレたバダ・ハリは我を見失った。
右ストレートで飛びかかり、もつれて倒れたボンヤスキーの上から
パンチを2発浴びせ、さらにレフェリーの制止も聞かず
ボンヤスキーの顔面を踏みつけるという暴挙に出た。
暴挙に出たバダ・ハリ選手を止める角田レフェリー
ボンヤスキーのダメージはかなり大きく、立ち上がれない。
バダ・ハリにイエローカードが掲示され、この時点で減点1。
ダメージが回復しないボンヤスキーは、ドクターチェックを受けるものの
ダブルビジョン(物が二重に見える)状態が回復しないことから
角田レフェリーがマイクを取った。
「K-1のスポーツマンシップに則り、
バダ・ハリの取った行動は許されるものではない。
悪質な反則行為によりレッドカード失格とする」とレッドカードを掲示。
第1試合から好試合の連続だっただけに
その決勝戦はK-1史上初となるレッドカードによる失格負けという
最悪の結末で幕を閉じることとなった。
この様子をテレビ解説として観ていた魔裟斗選手も
「1年間出場停止になってもおかしくないくらいの悪質な反則。」
とバダ・ハリを痛烈に批判。
谷川K-1プロデューサーも「出場停止が罰金を考える。」と怒り心頭。
もともと暴れん坊の問題児だったことで有名だったバダ・ハリ。
しかし今回の大会に向け、K-1界の世代交代の「変革」をテーマに
決勝戦まで勝ち進んできたが、
自らの精神力の弱さを露呈し、自滅した。
多くの人々が失望した瞬間だった。
一方、勝利者となったボンヤスキーは4年ぶり3度目の優勝を果たし
見事、優勝を“奪還”することに成功した
勝利が告げられると彼は号泣。
これが嬉し涙だったのか、
素晴らしい試合が出来なかったことへの悔し涙か分からない。
「昨日の記者会見でKOがハイライトになるK-1にとって
KOが多い大会になるだろうねと言ったとおりKOが多かったけど
一番大事な決勝戦がこんな形になってしまい、残念です。
こんな形での勝利は望んでいませんでした。」
ボンヤスキー選手は唇を噛みしめ、悔しさを表した。
それが私の一番印象深かった場面であった。
それでは、また