先日、イタリア・ミラノの中華街を歩いていたときのこと。
お昼時になり、ふと目に入ったレストランのメニューにこう書かれていました。
“Spaghetti saltati con gamberi”
——直訳すると「エビと炒めたスパゲッティー」。
でも、写真を見るとどう見てもエビ焼きそばなんです。
中華鍋で炒められた麺、ぷりぷりのエビ、ツヤのあるソース。
それを「スパゲッティー」と呼ぶとは、思わず二度見してしまいました。
🇨🇳ミラノの中華街は、じつは老舗
ミラノの中華街(ヴィア・パオロ・サルピ通り)は、
1930年代に上海や浙江省から移り住んだ中国人たちが築いた街。
戦後は中華レストランや仕立て屋が増え、
今ではイタリアでもっとも古い中華街のひとつになっています。
そんな長い歴史のなかで、
「Spaghetti saltati(炒めたスパゲッティー)」という表現が
すっかり定着したのだそうです。
🥢中国人が“スパゲッティー”と呼んだ理由
もともと中国語では「炒麺(チャオミェン?)(ツアオメン?)、
日本では「焼きそば」と呼ぶこの料理。
イタリアに来た中国人シェフたちは、
イタリア人にわかりやすく伝えるために
“Spaghetti(スパゲッティー)”という言葉を使い始めました。
つまり、
「スパゲッティー=イタリア語で説明された中華麺」
というわけです。
そのうちイタリア人の間でも
「スパゲッティー・サルターティ=中華風焼きそば」として
自然に通じるようになり、
今ではローマやフィレンツェの中華料理店でも見かけるほど。
🌍文化が混ざる場所の面白さ
日本では「焼きそば」と「スパゲッティー」はきっちり分かれていますが、
ミラノではその境界がやわらかく、言葉も味もボーダーレスに混ざり合っています。
イタリア人が納得しているかどうかは確認していませんが...
名前はスパゲッティー、味は焼きそば。
でもそれを誰も気にせず楽しんでいる——
そんな光景に、食文化の柔軟さを感じました。
「焼きそば」でも「スパゲッティー」でも、
おいしいものはおいしい。むしろ焼きそばが食べたかったので。
名前よりも“文化が混ざる瞬間の面白さ”を味わえることが、
旅のいちばんの醍醐味かもしれませんね😊
どこに行っても中華と日本食が食べたくなります。![]()