これは長女のいぶりんが4歳、次女ありーが1歳ぐらいの時に
一緒に風呂に入っていた時の話。

季節は冬だったと思う。
子供たちは湯船に浸かっていて、水道からは冷水がちょろちょろと
流れ出ていた。

いぶりんは、冷水をおもちゃのコップにためていた。
私は、湯船の外で体を洗っていた。
ありーは湯船のふちを持って立ち上がっていた。

その時、いぶりんが手に持ったコップの冷水をありーの背中にかけたのである。


何が起こったのか分からない、固まるありー。
あっ」という表情をするが、言葉が出ない。
「冷たい!」という言葉をまだ知らないのだ。
泣きもせず、「あっ」という表情のまま硬直するありーを見て、

これが冷たいという表情なのかと、いぶりんを叱るのも忘れていた。

こどもは面白い。