すごくあたっているなぁ~と思う。
『離婚の危機を乗り越えて(1)~ホッとして、あふれ出す感情~』
根本裕幸
浮気や価値観の違い、経済的理由などで離婚の問題に発展し、でも、何とかお
互いもう一度やり直そう、頑張ろう、と思い立ったとします。
しかし、一度離れかけたためにできた溝、お互いの中にある不信感、また同じ
事が繰り返されるのではないかと言う不安感、そして、別れを切り出したほう
は罪悪感で、切り出されたほうは無価値感。
さまざまな感情が揺れ動き、全然自信が持てません。
●ホッとして、あふれ出す感情
「別れてくれ」夫にそう切り出されても、これからのことを考えたり、彼への
愛情を思えば、決して容易に受け入れられる話ではありません。
特に「うまく行っていると思っていた」とすれば、青天の霹靂。目の前が真っ
暗になり、呆然としてしまうものでしょう。
特に相手に女性がいるとしたら、なおさらショックは深まり、また、焦りも強
くなります。眠れなくなったり、食べ物も喉を通らなくなったりするかもしれ
ません。
また、いきなり離婚調停を申し込まれたら、パニックになって、どうしていい
のかが分からなくなるでしょう。
そして、何とかやり直せるように、今までの自分を反省したり、自分を変えよ
うと努力したりされると思います。
その一環で、カウンセリングに足を向けられる方もいらっしゃいます。
そのときは旦那さんの心を取り戻そうと必死になっています。
どんなことをしてでも離婚を回避したい、という気持ちが強く、自分が悪かっ
た、とめちゃくちゃ責めてしまいます。
ご主人に「私の悪いところは全部直すから」とすがってしまうことだってある
でしょう。
「ご主人に怒りは感じませんか?」とお聞きしても、「今はあまり怒りはない
んです。むしろ、私が悪かった、なんであんなことしてしまったんだろう、と
思ってしまうのです。」などと答えられます。
でも、その気持ちが真実かどうかは、ご主人が戻ってきたときに初めて分かる
ものかもしれません。
迷子になってる子ども。あんまりぎゃーぎゃー泣いたりしないんですよね。
でも、お母さんの姿が見えた途端、うんぎゃーーーー!と泣き叫ぶんです。
安心すると、それまで不安や恐れの力で抑えられていた感情が一気に噴き出し
てくるんです。
それと同じで、ご主人が戻ってきた途端、ほっとします。もう大丈夫だ、と安
堵します。すると、それまで押さえていた感情が一気にあふれ出すことが多い
のです。
それまで押さえてきたわけですから、自分の中にそんな感情があるとは思えな
いものも少なからずあるんです。先ほどの「怒り」のように。
「戻ってきた旦那に、ついつい私がどれだけ辛かったのか話してしまうんです。」
「怒りが凄く出てきて、夫を責めてしまうんです。」
「不信感がとても強くて、もう夫が信じられないんです」
「ネチネチと嫌味を言ってしまうんです。嫌われるって分かってるのに」
「涙が溢れて溢れて。ついつい夫の顔を見ると泣いてしまうんです」
「なんか、恨み辛みって言うんでしょうか。今度は私が浮気しなきゃ気がすま
ないような感じがするんです。損してるみたいで」
『別れを切り出された』側というのは“依存”の立場です。離婚を回避するた
めに必死に頑張ってきたんですけれど、どこかで「夫に何とかして欲しい」と
か「傷つけたのは夫なんだから、彼が私を慰めるべき」という欲求(依存心)
が隠れています。そうすると、ご主人が戻ってきた途端、それが噴き出してし
まい、上のような発言に繋がるんです。
でも、分かりますよね?
こういうことをしてしまうと、再び彼の心が離れていく、ということを。
だから、できるだけ早い段階で、こうした感情を手放してしまいたいのです。
彼が「戻ってきて良かった」「ここが俺の居場所なんだ」と感じられるように。
カウンセリングの初期に「種を撒きましょう」というお話をさせていただくことが少なくありません。
今あなたがご主人のために、家族のために、自分自身のためにしたことが、すぐにではないものの、必ず花を咲かせ、実を実らす時期が来るということです。
そして、ただ一時だけで放っておけばいいわけでなく、水や肥料をやるように継続することが大切なんです。
種を撒いてもなかなか始めは芽は出ません。
でも、そこで諦めてしまったら、種のまま、もしくは発芽しかけたままで枯れてしまうことだってあるのです。
必ず芽は出るし、花は咲く、そう信じて続けることがとっても大切なんですね。
そこでは子ども達などの家族、友人、信頼できるカウンセラーなどの存在はとても心強いものです。
藁をも掴む気持ちなればこそ、プライドをかなぐり捨てて問題解決のために踏み出すことも大事なこと。
ご主人の前では笑っていなければならないわけですから、泣ける場所、愚痴を言える人、弱い自分を晒せるところが必要ですよね。
元々自立側に居た方は、問題を軽視したり、面倒に感じたり、いい加減にしてよ、という気分になったり、相手からすればますます興ざめする態度を示しやすいんですね。
いわば、自立時代に取っていたあなたの態度が蘇り、クビを締めつけられる時期とも言えます。
「あたし、何をやってるのかしら。もうあの人、いい加減にしてよね」
とか
「もう、どうせ浮気なんて一時のことなんだから、元に戻ってよ」
などとか、そういう思いが心を過ぎり始めたら、もう一度ふんどしを締めなおすことが大切です。
でも、そう言う風に嫌な自分、最悪な気分など、本当にしんどいものばかりを見たとしても、すべての問題は必ずその大きさに比例した恩恵をもたらしてくれます。
人生最大の悲劇は、人生最大の喜劇となるのです。
●同じパターンを繰り返さないように注意。
そんな風に問題と向き合い始めても、なかなか思うように状況が進展しないとイライラしたり、自立時代の習慣が蘇ってくる事があります。
例えば、かつてご主人に「あれをこうして、それを何とかして」など色んな注文を付けていた奥さんがいるとします。
そんな中、浮気の問題が起こり、改めてご主人への愛情に気付いた奥さんは、何とか関係をやり直したいと頑張っています。
(この愛情が無く、子どものため、経済的な都合、などの他の要素で離婚したくない場合は、やはりしんどい結果になることが少なくありませんね)
でも、何かふと張り詰めていた気が緩んだときに、やはりご主人に
「浮気をやめて帰ってきて、元通りあたしを愛してよ」
などと、まるで過去と同じように、あれこれを注文をつけてしまうんです。
そうするとやはり
「お前は何も変わってない」
ということになりますが、こういう切り出し方は相手に最悪の印象を残してしまうことが多いんです。
だから、特に言葉の使い方には注意したいところです。
でも、そんな風に色んな方のお話を伺うと、問題が架橋に入ってきたときに、
「なぜ、二人がうまく行かなかったのか?」
「なぜ、ご主人が浮気に走ったのか?」
「なぜ、離婚を切り出してくるのか?」
といった根本的な問題がわかってくることが少なくないんです。
だから、もし、解決に向けて頑張っているときこそ、相手ではなく自分を見つめることが大切になってくるんです。
相手がどうする?相手が何をする?よりも、自分の日常の中での当たり前の態度がとても大切になってくるのです。
そして、きちんと自分を見つめることが大切なのです。
●“浮気返し”は禁物。
そして、もう一つ大切な事。
この問題でカウンセリングに来られた方ほぼ全員に僕がお伝えする事は、
「離婚するまでは男作っちゃダメですよ」と。
皆さん、「それは絶対無いです。何てこと言うんですか」という反応をされるのですが、実は高い確率で、そうなる、あるいは、そうなりかけることが多いんです。
浮気の問題と向き合っていくとき、必ず自分磨きをしていきます。
魅力的になって旦那をもう一度振り向かせよう!というプロジェクトをスタートさせていくんです。
理屈や法律ではなく、情で心を動かすのが目的ですからね。小手先ではない、心の内側から自分を輝かせていくアプローチをします。
そうすると、本人が認めようが、認めまいが、確実に魅力的になっていきます。
でも、まだまだ初期の段階では旦那はそれに気付いてくれませんし、内面的な変化は服を変えるようには目に見える効果を出してくれません。
だから、自分が魅力アップしてるってことに全然気付けないんですね。(受け入れられないんです)
でも、魅力的になってることは事実だから、そこに付け入る隙が生まれてしまうんです。
しかも、旦那にそっぽ向かれて寂しいし、プライドはずたずただし、そんな時に、別の男性にアプローチされたら、すごく心が揺れてしまうと思いませんか?
「そんな出会いなんてあり得ませんもん!」
そうおっしゃる方もたくさんいましたが・・・、でも、出会う時には出会っちゃうんですよね。
数ヵ月後に「ほら、言ったでしょ?」と僕に意地悪を言われることになってたりするんです。
だから、先ほどの言動、態度に気をつける、という意味でも「浮気はしないこと」と肝に銘じておいて欲しいのです。
(そのお陰で助かりました・・・という方もたくさんいらっしゃるのは嬉しいことです。好きな人ができそうになったときに、この注意点を思い出して相談してくださり、難を逃れた(?)方も少なくありません)
●再選択~最後はあなたがもう一度選択します~
さて、辛い道のりが続くので、しんどいばかりかというとそうではありません。
魅力的になったり、自分を見つめなおしたり、多くの変化が訪れます。
そこで学ぶことといえば、本当はたった一つ。
「いかにご主人を愛するか?」
浮気している(していた)夫というのは、妻から見れば裏切り者だし、自分を傷つけた罪多き犯罪者という見方もできます。
どうしたって許せない気持ちになることだってあるでしょう。
でも、「夫ともう一度やり直したい」という気持ちは、言い換えれば「夫をもう一度愛したい」ということになるのではないでしょうか。
だから、今の最低、最悪のご主人をいかに愛するのか?が実は最大のテーマなのです。
彼のことを本当に愛することができたら、彼の前でグチグチ言わず笑顔で接しようとするでしょう。
彼が居心地が良くなるように、家の空気を保とうとするでしょう。
彼を自由にしてあげることだってできるでしょう。
でも、そんなこと言われてもそんな聖人君主にはなれないよ・・・と思われるかもしれません。
いえいえ、この問題が発生したときに、すぐに諦めたり離婚届を取りに走らなかったあなたはきっと、そんな人になりたいのではないでしょうか。
彼の笑顔のために、自分や子供達の幸せのために。
だから、そこに向かって「今の彼を愛する」ことを選択してみてはいかがでしょう。
もちろん、上手になんてできません。
でも、不器用でいいんですよ。泥臭くていいんですよ。
葛藤しながら今の彼を愛そうとすること。
それがきっと光明に繋がります。
そんな茨のようなプロセスを進まれると、最後にもう一度あなたが選択するチャンスが巡ってきます。
離婚するかどうか?の選択になる場合もありますが、実は「もう一度やり直すか?」という選択権があなたにはまだあるんです。
「え?旦那が離婚したいって言うんだし、あたしはやり直したいんだから、そんなのっておかしくないですか?」
と思われるかもしれません。
でも、多くの方のプロセスを拝見していると、最後の最後は「戻って来たい」と旦那が言い出したときに一番の苦渋を見るようです。
「本当にそれでいいのか?受け入れてもいいのか?本当にこの人でいいのか?」
変な話ですが、改めてこの人のプロポーズを承諾するのかどうか?という機会がやってくるんですよ。
始めの頃は、そんなときが来たら、すぐにYesを出しちゃうのに!と思うんですけど、いざ、その場面になってくると迷うんですね。
それは本当に幸せが手に入ってしまうという怖れでもあるし、今までの疲れや怒り、恨み辛みなどが表面に出てくるタイミングでもあります。
(迷子になった子どももすぐには泣き出さずに、お母さんの顔を見てホッとした瞬間にぎゃーっと泣き出すでしょう?それと同じで、旦那とやり直せる、と思ってホッとした瞬間に自分には信じられない感情が噴出すこともあるんです)
だから、それを見越して、「選択」や「感情の解放」を始めの頃から進めていくんですね。
そして、改めてご主人を選択できる自分へと成長してくんですね。
●それでもあなたは幸せになれます。
こういう問題は消耗戦ですし、頑張れば頑張るほど、相手を許せなくなったり、何でこんな目に合わなきゃいけないのか、と弱さが露呈してしまったり、様々な内面の問題を見せ付けられます。
それだけでも辟易するのに、相手の暴言や悪態などが重なってくると、本当に絶望してしまうことも少なくないと思うんです。
そんなときに明るい未来を描こう!とか言われても、逆に「できるわけないじゃんっ!!」と逆切れしてしまうと思います。
だから、そこで幸せなヴィジョンを描く事こそ、そこは我々の仕事だと思っているんですね。
本当に「これはもうだめなんじゃないか?」と思われる状態に陥った方が、今は夫婦仲を取り戻して子どもが生まれちゃったりしています。
笑顔で離婚して、今はまた新しい人と、素敵なパートナーシップを築いていらっしゃる方もいます。
どんな結果になるかは分かりませんが、あなたがまた心から笑えるようになることは可能なのです。
幸せだなあ~と実感できるようになることもできるのです。
そのときにはきっと、この問題が起きた事に自然と感謝すらしています。
「相手の浮気のお陰で、私は自分を見つめなおせたし、成長できたし、パートナーを本当に愛することを学んだ」と。
今は信じられないかもしれませんが・・・。

