WININNG TICKET -3ページ目
昨日と違いいつも目にしている風景が鮮やかに映る
緩やかな坂道を歩くかの様に…
吐息もなく活動する自分に翻弄する間もなく朝の電車に駆け込んだ。
車窓には周りの人らと流れる景色。
いつもより人込みは少なく開いた席に座れた。
目の前に座る女性。
下向き加減に疲れた様子
何も気にする事もなく時間は過ぎる。そろそろ、下りる駅に近づき何気なく前を見た。その女性と目があった。遠い意識が今の自分と重なった。ほんの一瞬だったがその意識の中では長く時は過ぎた。アナウンスが流れ駅に近づく
普段より気持ちは軽やかでだったのかその一瞬に気付く事もなく駅に下りた。
軽やかに階段を上る
その時駅に流れるざわめきとあの笑い声が頭の中で響いた
(アハハ)
ざわめきの中でその声は気にする事もなかった

続く