冒険家、角幡さんの記事がおもしろい。素晴らしい。

角幡唯介「『漂泊』のすすめ」 NHK解説委員室

 

計画を立てて順序よく行動すること。

効率的で成果は出ると思います。

タイパとかコスパとか、一般的には当たり前でしょう。

 

でも、現実というものは流動的。一寸先は闇。

未来がどうなるか、は決定してる訳ではないです。

それがつまり、不確実性であり、不確定な要素。

 

角幡さんの言葉を引用するなら、、、。

「過去のデータをいくら集めても最適な答えは得られない。現場はつねに流動的であり、そのときどきの偶然性に柔軟に対処することが真の最適解を得る唯一の道である。」

まさにその通り。

 

自分が何度も同じ山に登るのが楽しくないのも、単に経験則が働いてしまうからです。

未知のフィールドに進めば、経験則は使えず、その時の一挙手一投足で対応するしかありません。

そこが、冒険、探検の楽しみ、醍醐味。

 

二番煎じとか焼き増しをしてるだけだと、その場その場での新しい創造性は失われて、形骸化します。

壊れたレコードみたいに同じ言葉を繰り返してるようだと、どんどん退化するでしょう。

一瞬一瞬に対して上手く対応して乗り越える。そうすれば自然と変化、進化していける、というもの。

 

「今を生きる」こと、今の存在感の重要性について、なんやかんやとネットで書いてますけど。

よく言う表現で、先行き不透明で不安だ、というような感覚が一般的な人たちにはあると思います。

ところが! 冒険家とか探検家の人たちにとっては、その不確実な状況が本来あるべき世界の姿になるわけです。

 

なので、コスパやタイパを求めて未来を先取りしてる行為は、今の時代は一般的なんでしょうけど。

もしそれを選択しなかった場合の、他の選択肢を選ぶ未来や可能性を潰している、という事になります。

もしかしたら、別の選択肢のほうが、あなたの求めてる未来に繋がる可能性があるかも知れないのに!

つまり、そこが大事なポイント。

 

最後、とても言い得て妙な言葉なので、こちらを引用。

「不確実性や偶然性をリスクととらえるのではなく、新しい世界を経験するチャンスととらえ、楽しむこと。それが生きるということであり、本当の豊かさ」

 

一挙手一投足、未来を自分の選択で開拓していく、という行為はとても疲れるのは確か。

ただ、その分、得られる満足度や幸福感が高いのも事実。観光ツアーと一人旅の違いと同じですね。

 

タイパやコスパのように答え合わせの人生を送るのではなく。

自分で考えて答えを創っていくなら、努力の結果はともかく、自分自身には納得できると思います。

 

角幡さんのこちらも名著。

 

これからはどんどんそういう時代に変化するでしょう。

パラダイムシフト( ゚Д゚)