エステサロンも化粧品もサプリメントも

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営業力とは「売る力」ではない

「営業をやっています」と言うと、だいたい返ってくるのはこうだ。

「口が上手いんでしょ?」
「嘘つきなんじゃないの?」
「何か売りつけられそう。」

面白いのは、これを言うのがほとんど営業職以外の人だということ。
営業という仕事は、いまだに“押し売り”のイメージから抜けきれていない。

しかし、そもそも営業力とは何か。

一般的に言われる定義はこう。

営業力とは、顧客との信頼関係を構築・維持・発展させ、課題解決の提案を通じて継続的に商品やサービスを売り続け、企業の売上・成長に貢献する総合的能力である。

つまり単なる「販売技術」ではなく、ヒアリング力、提案力、交渉力、人間力、それらが複合的に絡み合う、極めて人間的な能力だ。

売ることは、技術。
売れ続けることは、人格だ。


営業力の正体を分解する

営業力の構成要素を、もう一度冷静に整理してみよう。

1. 顧客理解力・ヒアリング力

ニーズの背景にある“本当の課題”を引き出す力。

顧客は必ずしも自分の課題を正確に言語化できているわけではない。
「売上を上げたい」と言いながら、実際は「価格設定が曖昧」だったり、「導線が悪い」だったりする。

表面的な言葉をそのまま受け取るのは営業ではない。
背景・構造・因果を掘り下げること。
ここに思考力がいる。

2. 提案力・プレゼンテーション力

課題に対する解決策を、論理的に伝える力。

良い提案とは、相手の未来が具体的にイメージできるものだ。
曖昧な言葉や感覚論ではなく、数字や事例、再現性で語れるかどうか。

営業は感情職に見えるが、実は論理職でもある。

3. 関係構築力

信頼関係を築き、中長期的な関係を維持する力。

ここが一番誤解されている部分だ。
信頼は、テクニックでは作れない。

・レスポンスの速さ
・約束を守る精度
・デメリットも伝える誠実さ
・不利な情報を隠さない姿勢

こうした積み重ねが「この人なら任せられる」という感覚を生む。

4. 交渉力・クロージング力

条件を調整し、受注に導く力。

クロージングは強引に迫ることではない。
「今やらない理由」を一緒に整理する作業だ。

迷いは、恐れから生まれる。
恐れは、情報不足から生まれる。
だから営業は、恐れを減らす仕事でもある。

5. 人間力・課題解決力

最終的に残るのはここだ。

誠実かどうか。
自己都合ではなく相手都合で考えられるか。
短期利益より長期信頼を取れるか。

ここが弱いと、どんなスキルも空回りする。


営業力の具体例

営業力は抽象論ではない。
現場でこう使われる。

・顧客が気づいていない潜在課題を質問で明確にする
・成長戦略を読み取り、先回りして提案する
・デメリットも率直に伝え、信頼を獲得する
・行動履歴を分析し、最適なタイミングでフォローする

これは心理学でもあり、経営でもあり、データ分析でもある。
営業は“総合格闘技”だ。


営業は人間の縮図かもしれない

営業という職種が人間的なのはなぜか。

人は論理だけで動かない。
人は感情だけでも動かない。

信頼とは【論理 × 感情 × 時間】の掛け算だ。

どれかがゼロなら、成立しない。

営業は、相手の未来に責任を持つ仕事だ。
だから軽い人間では務まらない。

口が上手いだけでは続かない。
嘘つきはリピートが取れない。
売りつける人は紹介が生まれない。

市場は正直だ。


エステティシャンこそ営業職である

ここが重要だ。

エステティシャンは、施術者であると同時に営業職だ。

・コース提案
・ホームケア販売
・継続来店の設計
・アップセル
・クロスセル

これらは全て営業だ。

「私は技術職だから営業は苦手」と言う人がいる。
それは危険な思考だ。

なぜなら、営業が弱いということは、お客様の未来を設計できていないということだからだ。

本当にお客様の肌を変えたいなら、継続設計が必要になる。
継続設計には提案が必要になり、提案には営業力が必要になる。

営業を否定することは、成果を否定することに近い。


販売スキルより、心の在り方

販売スキルは山ほどある。

SPIN話法
AIDMA
FABE
心理トリガー
限定性
社会的証明

テクニックは学べば身につく。
しかし、心の在り方は誤魔化せない。

・自分の数字のために売るのか
・相手の未来のために提案するのか

この差は、声のトーン、間の取り方、目線、言葉の選び方に必ず出る。

顧客は意外と鋭い。

営業力の本質は「売る技術」ではなく「相手の人生に責任を持つ覚悟」かもしれない。


営業は悪者ではない

営業が嫌われるのは、
売られたくない人が多いからだ。

しかし本質的には、人は“良い買い物”をしたい。

後悔しない選択をしたい。
自分の未来が良くなる選択をしたい。

その意思決定を支援するのが営業だとしたら、営業はむしろ価値創造職だ。
企業の売上は、信頼の総量で決まる。

営業力を高めることは、顧客満足を高め、売上を持続的に拡大することに直結する。

そしてそれは、テクニックよりも人としての在り方に依存している。


営業は、人間力のテストのような仕事だ。

だからこそ、面白い。
だからこそ、難しい。
だからこそ、誇っていい。

エステも、経営も、人生も。

最後に問われるのは「あなたは誠実か?」という一点なのかもしれない。