技術士ってのを、なんとか活性化させようと、文科省の人が定期的に動いている。


そういう会議の配布資料をみると、情報工学の関係もあった。




まあ、知ってる人は前から知ってるが、

要は、情報処理技術者試験の高度9区分の合格者は、

技術士第1次試験を免除しようというものだ。




高度区分の合格者が、次に目指すべきは技術士なのですよ。




そういう風に印象付けて、受験者を増やそうというわけなのだろう。



うーん。



どうなのかなあと思う。

正直、情報工学部門においては、技術士を取得しても、実利的なメリットはない。

自己満足の問題だけ、といってもいい。

それが重要なのだが。





まあ、情報処理技術者試験においても、現状ではかなりありがたみが薄れているが、

少なくとも、まだ「ふるい落とされない」ためのお守りにはなる。

技術士は、「なにそれ?」というレベルだ。






効果的なインセンティブが全くない状況で、技術士を宣伝しても無駄な気がする。

そんなことしなくても、技術士に魅力を感じる技術者は受験する。

魅力がなければ、受験などしない。





また、一次試験が免除されても、正直あまりメリットはない。

土木系の他部門ならいざしらず、情報工学において、高度区分まで取得した試験の猛者なら

一次試験は、ハードルにならないからだ。



基礎と適性はたんなる常識問題にしか思えない。

専門も、ITの現場からみれば、やっぱり常識問題だし。

大半の高度合格者は、無勉で受かるのじゃないかと思う。

私も一次は、直前に適性をぱらぱら見ただけだ。

そんな一次が免除されたとしても、それがどうだというのだろう。

それを免除したから、みんながどっと受験する。

いやーそれはないと思う。




二次が免除されるなら、これは負担が大きく減るが。(笑)

そうなったら、受験者は千人単位で増えるかもしれない。

しかし、コピペ論文の早稲田のように、価値はいっきに暴落するだろう。

そして、技術士という名称に魅力を感じていた技術者は、

興味を失うだろう。




私は、技術士の一次試験は、必須のままでよいと思う。

そして、もっと難しくてよいと思う。

本当に技術士になるべき人間なら、あれは100%合格するレベルだ。




そこからまた脱線するが、

この技術士一次試験が難しい、合格できない。

仮にそういう人がいるのなら、

その人は技術士(情報工学)になっちゃいかんような気がする。

そりゃー、例えばプロマネの専門家は、高度なプログラミングをしなくてもいい。

ネットワークの専門家も、そうなのかもしれない。

しかし、過去問みればわかるけど、決してハードル高くないよね。一次は。

基礎教養だと思う。




一次は難しくてできません、けどIT企画やプロマネしたいというような人は、

素直にITCや中小企業診断士、MBAとか。

そんな方面の資格を狙う方がいいと思う。




技術士一次試験で、一番のハードルは、

回答する問題数の数を間違えないことだと思う。(笑)

うっかり全問回答してしまいそうになるから。