僕にはフィリピン出身の友人がいます。


彼女はフィリピン人の母親と日本人の父親との間に生まれたハーフですが、

幼いころ、母方の祖母から聞かされた「マニラ市街戦」の話に衝撃を受け、

日本に関心を持つようになったそうです。

独学で日本語を学び、日本の大学へ留学、卒業しました。


「マニラ市街戦」については僕もある程度知っていましたが、

彼女が祖母から聞き、その後、自らも研究したというその内容は、

僕の拙い知識をはるかに凌駕する恐ろしいものでした。

それでも彼女は、日本が大好きだと言い、日本国籍を取得しました。
 

被害を被った方々の多くはもう生存されていませんが、彼女のように、

その苦しみや哀しみ、屈辱を受け継いでいる人はたくさんいます。

なので、加害した側もまた、自分たちの世代は関係ないなどと

平然としていてはダメだと思うのです。