80年代、とくに1984年は
洋楽の当たり年だったという話を以前しました。
ワム、マイケルジャクソン、シンディローパー、デュランデュラン、トンプソンツインズ、カルチャークラブなどなど.......列挙すればキリがないほどのアーティストが惜しげもなくヒット曲を生み続けていました。
私も当時小学校6年生、二歳上の兄の影響で日本のアイドルとかすっ飛ばしてのめり込んだ記憶があります。
挙げればキリがない名曲、アルバムの中であえて好きなアルバムを一枚挙げるなら
それはもうカジャグーグーの「Islands」となるでしょうね。
カジャグーグーはデュランデュランの弟分としてイギリスでデビューしたグループで、1982年デビュー曲の「Too shy」がいきなり全英で1位、アメリカでも大ヒットという快挙をとげて一躍アイドルグループの仲間入りとなりました。
ヴォーカルのリマールはのちに「ネバーエンディングストーリー」の主題歌を歌ったことでも有名ですね
このリマールがギャラの問題で脱退してしまい、そのあと1984年に発表されたアルバムがこの「Islands」でした。
ここでカジャグーグーは大成功したアイドル路線を廃して本来自分たちがやりたかったファンキーでフュージョンの傾向を全面に出してきます。
結果、アイドルとしてのセールスは落ち込みましたが、アルバムの完成度はほとんど奇跡と言って良いほどのハイクオリティな出来ばえでした。
もう、全曲良いんですコレが!!
ヴォーカルはリーダーでベーシストのニックベッグスが異彩を放っており、最初からリマールは必要なかったんじゃないかと思うほどの存在感を現わしています。まぁ、リマール在籍時代のカジャグーグーもそれはそれで良いんですが、この「Islands」ではヴォーカルすら楽器の一部に取り込まれているような錯覚を覚えます。
| 1. The Lion's Mouth |
| 2. Big Apple |
| 3. The Power To Forgive |
| 4. Melting The Ice Away |
| 5. Turn Your Back On Me |
| 6. Islands |
| 7. On A Plane |
| 8. Part Of Me Is You |
| 9. The Loop |
一曲目からラストまで練りに練られた内容、曲順などもドラマティックで、ラストの「The Loop」はインストゥルメンタルなんですが、これ聞き終える頃には感動のカタルシスが一気におしよせます。
私がこれをじっくり聴きこんだのはむしろ高校に入ってからで、兄にカセットでダビングして貰ったものを通学中に、何度も何度も繰り返して味わったものです。
大学生になったころでしょうか、兄と酒を飲んでてふとこの話題になり、その当時このアルバムから感じるようになっていた事を兄に語りました。
このラストナンバーはロウソクの炎が消える前に輝きを増す一瞬の華麗さとはかなさを併せ持つ悲哀に満ちた曲だと思う。と
兄はファンキーでクールな曲だけど、そんな悲哀みたいなものはないだろうと、否定しました。
確かに単体で聴くとそうなんですが、この「Islands」というアルバムをトータルで聴いてきてのラストナンバーだとそんなふうに聴こえるんだと私が強く主張するので、あらためて聴いてみることにしました。
はたして、結果は...
まぁそのときだいぶ酒も入ってましたが、もう感動の涙、涙、涙(笑)音楽先輩である兄もめずらしく私の意見に同意してくれたものです。
「The loop」のクールで勢いのある出だしからBパートに移るあたりでなんというかアルバムそのものの絶唱というか魂の叫びを聴いた気がしました。
カジャグーグーはこのアルバム、そこそこ売上を上げますが、つづく三枚目のアルバムにはメンバーが一人減り、その後解散してしまいます。そういう意味ではこのアルバムはカジャグーグーのメンバー4人が本当に作りたい曲をつくり、世に送り出した最後のアルバムと言えなくもないです。
当時の彼らがそこまで考えていたかどうかわかりませんが、全力を出しつくした、全身全霊をこめた感がこの「Islands」には満載で、そのラストナンバーはまさに儚く燃え尽きた彼らの情熱というか運命を物語っているかのようで涙が止まりませんでした。
この「Islands」、やはり隠れた名アルバム的な評価を結構得ているようで、いろいろなサイトに取り上げられていますね~
音楽的な詳しい解説はそちらにゆずるとして(笑)
80年代の洋楽に興味ある若い世代の方にも是非とも聴いてもらいたいアルバムです。
現在再版されてCDではボーナストラックまでついてますが、あくまでボーナスとして
聴く時はオリジナルの曲構成、順番で聴いてほしい(笑)
それではカジャグーグー「Islands」からラストナンバー「the loop」です。
