最終回:絶望の淵で出会った、二人の救世主と名もなき善意
こんにちは、Sunです。
リスボンの温かな人々に癒やされ、心もお腹も満たされて迎えた帰国の日。
でも、待っていたのは映画のような大逆転劇でした。
トラム28番
帰国早朝、まさかのハプニング
帰国便は早朝。
まだ暗いうちにホテルをチェックアウトし、予約していたUberを待っていました。
ところが……。
待てど暮らせど、予約していた車が来ない。
刻々と迫る出発時間。
暗い街角で焦る私たち。
なんとか別の車を捕まえることができましたが、この時点で予定が40分程遅れ、私たちの波乱の帰国劇が幕を開けました。
空港に向かって必死に走る車内で、私はこの旅の醍醐味と一抹の不安を同時に感じ始めていました。
早朝の街並み
究極の選択と、一人残された絶望
(以下、保安検査・自動ゲートのエラー、そして行列へと続く……)
荷物を預けた後の保安検査では、なぜか金属探知機でブザーが鳴り、足止め。
免税店では種類豊富なお土産に目移りし、ついつい長居をしてしまいました。
飲み物を買いたかったのですが、適当なお店を見つけられずそのままゲートへ。
しかし、出国審査の自動ゲートで私はエラーになり、有人窓口へ行くよう言われてしまいます。
(後でわかったのですが、パスポートの向きを逆にしていたようです
)
そこに待っていたのは、どこかで見たような大行列……
すでにゲートが閉まる15分前でした。
私は意を決して、先に審査を終えた連れのKちゃんに「先に行ってて」とチャットを送り、一人列に残りました。
列はゆっくり動きますが、このペースでは間に合いません![]()
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近くの係員に翻訳画面を見せて必死に訴えましたが、返ってきたのは「列に並びなさい」という非情なジェスチャー。
異国の空港の真ん中で、私は一人絶望を感じていました。
飛行機から降りてきた救世主
列に戻り、途方に暮れていたその時です。
遠くから「エティハドに乗る方、いますか?」という声が!
みんなに呼びかけていたのは、エティハド航空のCAさんでした。
実は、先に座席に着いたKちゃんの隣が空いていることに別のCAさんが気づき、連携して私を審査場まで探しに来てくれたのです。
私が手を挙げ、CAさんがこちらへ向かってきたその時、信じられないことが起きました。
私の前に並んでいた家族連れの方たちが、サッと行列の仕切りのロープを持ち上げ、「先に行きなさい!」という感じで道を作ってくれたのです。
余裕がなくてお礼も言えませんでしたが、今思い出しても涙が出そうになります。
その後、CAさんは係員と粘り強く交渉してくれ、ついに先に審査してもらえることになりました。
お店より美味しかったスーパーのパステル・デ・ナタ
350メートルの猛ダッシュと、最後のナイト
CAさんに「走って!」と送り出された私は、そこから本当の激走を始めました。
機内持ち込みとは言え重いバッグを抱え、50代の体で必死に走る350メートル。
あまりの距離に心臓が口から飛び出しそうでしたが、「絶対に乗らなきゃ」という一心で走り続けました。
ようやくたどり着いた搭乗口。
パニックで違う方向へ行きそうになった私を、後ろを歩いていた一人の紳士が呼び止めてくれました。
機内に入る時も座席の方向をさりげなく教えてくれて…(航空会社関係の方?!)
その姿は、まるで魔法使いか騎士(ナイト)のようでした🧝♂️✨
ありがとうリスボン![]()
結びに
座席に倒れ込んだ瞬間に溢れ出してきた汗。
離陸後すぐに配られたお水の一口目は、体に染み渡りました。
大変だったけれど、あの行列も激走も、すべては、あのおじいちゃんの笑顔、美味しいコーヒー、そして名もなき人たちの優しさに会うための道のりだったのかもしれません。
Kちゃんと一緒だったから乗り越えられた、350メートルの奇跡。
この経験を胸に、私はまた次の旅へと向かいます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
(完)



