風邪を引いてしまい、今まで寝ていました
秘かに目標にしていた「ブログ毎日更新」も遂にSTOP
あー残念!!
毎日更新ってホント難しいですね(>_<)
・・今日は病気によりダークな気分になっております故、記事は一般向けではないものとなっております。
読まれる方は御承知置き下さい。
~七つの大罪~
ラテン語で、septem peccata mortalia
英語で、seven deadly sins
キリスト教の西方教会、主にカトリック教会の用語であり、「罪」そのものではなく、人間を罪に導く可能性がある欲望や感情を指す。
※西方教会の対が東方教会。11世紀に西方教会と分離したギリシャ正教などを指す。
「傲慢」「憤怒」「嫉妬」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」の七つから構成され、それぞれに対応する悪魔、動物が存在。
○「傲慢」(高慢)
ラテン語で、superbia 英語でpride
悪魔:ルシファー
動物:グリフォン、ライオン等
ルシファーは、かつての熾天使(してんし)であり、「光をもたらすもの」の意。旧約聖書の1つ『イザヤ書』に一度だけ登場する。
ミカエルの双子の兄弟とも言われ、神に一番近いところにいたが、反逆してミカエルに負け、地獄行き。
自らの意思で神に背き、堕天したため、永遠に許されない。
※熾天使・・九階級の位階の最上位であり、3対6枚羽をもつ。セラフィム。ルシファーは特別で、12枚羽とも。
※九階級・・上級三隊(熾天使、智天使、座天使)、中級三隊(能天使、主天使、権天使)、下級三隊(力天使、大天使、天使)から構成される、天使の位階。
※イザヤ書・・旧約聖書の1つで三大預言書(『イザヤ書』、『エレミヤ書』、『エゼキエル書』)の1つ
○「憤怒」(激情)
ラテン語で、ira 英語で、wrath
悪魔:サタン
ユニコーン、ドラゴン等
新約聖書『ヨハネ黙示録』に悪魔=サタン(竜、蛇ともイコール)としての記載があるが、サタンは悪魔の総称であるとも、ルシファー=サタンともいわれる。天界の時の名が、ルシファーであり、地獄ではサタンと呼ぶわけ。
○「嫉妬」(羨望)
ラテン語で、invidia 英語で、envy
悪魔:レヴィアタン
動物:マーメイド、蛇等
レヴィアタン(リヴァイアサン)は海に棲む怪獣であり、『イザヤ書』では、曲がりくねる蛇と形容され、『ヨブ記』にも神が黙っていられない程、見事な体格の持ち主と記載されている。
また、日食、月食はレヴィアタンが原因とされている。
旧約聖書『詩篇』では、砂漠の民の食料になったりもする…。
海に棲む怪獣がレヴィアタンなら、陸に棲む怪獣は「ベヘモット」(ビヒモス)。
救世主(メシア)が現れたときの宴のメインディッシュとも最後の審判で生き残った人の食料ともいわれる。
レヴィアタンとベヘモットと対になる空の怪物は「ジズ」。旧約聖書には登場しない。
最終的に食べられるのはかわりない。
○「怠惰」(堕落)
ラテン語で、pigritia/acedia 英語で、lazy
悪魔:ベルフェゴール
動物:フェニックス、熊等
古代モアブ(古代イスラエルの東側に隣接する地域の古代名称)の神、「バアルペオル」(ペオル山の主神)を前身とするのが「ベルフェゴール」。
モアブ人は、旧約聖書におけるソドムの街の生き残り、ロトとロトの長女の間に生まれた子の子孫。
慈雨と豊穣の神バアルを指すかは不明。
ちなみに、ロトとロトの次女の間に生まれた子の子孫がアンモン人。
アンモン人が崇拝したのが、生贄を要求する神「モレク」(モーロック)。
モレク像は内側が空洞になっており、長子を生きたまま生贄として投げ入れ、焼き殺した。
その際、犠牲者の叫び声を欠き消すために太鼓やシンバルを打ち鳴らしてモレク像の周囲を踊ったという、正に血と涙にまみれた神である。
更に言うと、ソドムとゴモラの街に悪徳を蔓延らせ、神の怒りに触れさせたのはイエスの対極をなす悪魔「ベリアル」(無価値の意)だ。
○「強欲」(貪欲)
ラテン語で、avaritia 英語で、avarice
悪魔:マモン
動物:ゴブリン、狐等
ミルトンの『失楽園』には、マモンは天使の頃から黄金や財宝に目がなく、一番心が汚かったとされ、地獄に堕ちてからも、万魔殿を造るために金を掘り出す指揮を執っている。
悪魔の階級としては低い。
○「暴食」(貪食)
ラテン語で、gula 英語で、gluttony
悪魔:ベルゼブブ
動物:ケルベロス、豚等
「蠅の王」を意味する地獄No.2の悪魔「ベルゼブブ」。腐敗や病気をもたらす。
元々は、カナンの地に住んでいたペリシテ人が崇拝した神「バアルゼブル」(高い館の王)であり、蠅を殺す神だった。
ユダヤ人が聞き間違えたのか、意図的に変えたのか、バアルゼブブ、つまり蠅の王に変えられて悪魔にされてしまった。
バアル神からしたら、「どうしてそうなるの?」ってとこだろう。残念!
○「色欲」(肉欲)
ラテン語で、luxuria 英語で、lust
悪魔:アスモデウス
動物:サキュバス、山羊等
「アスモデウス」は、ゾロアスター教の悪神アエシェマ(暴力を司る神)が語源。
牡牛と人間と牡羊の3つの顔を持ち竜に乗る。宝を見つけることと、姿を見えなくする魔術が得意。
~旧約聖書外典『トビト記』より~
アッシリア捕囚により、善行を行いながらも苦しむトビトと、7人の旦那を初夜でなくし悲観にくれるサラのために大天使ラファエルが遣わされる。
ラファエルはアザリアという人間になり、トビトの息子トビアと旅をする。
道中、魚を捕まえ、肝と胆汁を壺に入れ、サラの家に向かう。
アザリアの熱心な勧めでトビアはサラと結婚することになり、二人は寝室へ。
アザリアに教わったとおり魚の肝をお香の灰の上に置き、お祈りしたところ、サラに憑いていた悪魔アスモデウスは煙にむせて逃げ出し、ラファエルに捕縛される。
トビアとサラは結婚式を挙げ、祝宴が続いている間にアザリアがガバエルから借金を返してもらい、トビア達は家路へ。
アザリアから一足先に行くよういわれ両親と無事に再会したトビア。
魚の胆汁で失明したトビトの目を洗うと目が見えるようになる。
全てはこの人のおかげと振り返るとアザリアの姿はなく、その代わり、空を昇っていく大天使ラファエルの姿が見えた。
(終)
・・大罪として忌み嫌われていますけれど、完全な悪ではなく、良い面と悪い面の二面性があると私は思っています。
行き過ぎた「強欲」は争いを産みますが、欲望があるからこそ、人は生きる喜びがあり、希望を見出だすわけです。
「嫉妬」(羨望)は人を間違った行為に向かわせる可能性があるものの、人に向上心を生じさせ、なりたい自分を明確にしてくれます。
「憤怒」は負のエネルギーだけど、物事を前進させる力もあります。「傲慢」はある意味、自尊心ですしね。
人の心になくてはならないものだけど、行き過ぎると罪を犯し、不幸にするから気を付けましょうってことなのではないでしょうかね