Mrs.Waywardのひとりごと

Mrs.Waywardのひとりごと

アメリカ暮らしの中で体験すること、感じること。

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私のオットの実家は他州にあり車で移動すると10時間掛かる。

ご飯やガソリン補充やトイレ休憩を含めると12時間という長時間のドライブになる。

 

年末にオットの実家から自宅へ帰ってくる途中のこと。行きも帰りも越さなければいけない大きな峠がある。この峠、高速道路なんだけど、うねうねしていてよく事故が起きている。この峠を運転するのも、誰かが運転する車に同乗するのも、どちらも大嫌い。夫は結構飛ばすのでいつも目を閉じるか携帯を見て気を逸らすようにしている。

 

今回帰ってくるときは天気がとても悪かった。私達の車のワイパーはそろそろ付け替え時という悪いタイミングで、大雨の中の運転は視界も悪かった。もう暗くなってきたその峠を越えている時に、遠目に何かがチカッと光った。

 

「あ!!」

 

その光が、大型トラックの後ろに付いているフラットベッド(荷台)のサイドに付いている帯状のリフレクターだと咄嗟に気づいた。それと同時に旦那が、多分、Shit!! とかなんとか叫んで、その荷台が横向きに道路に突き出しているのを避けようと激しくハンドルを切った。

 

それは一瞬の出来事だった。キャーッ!も ギャーッ!

危ない~っ!も声に出す暇もないほどアッという間の。

 

突き出た荷台を避け切った、その時の安堵と、恐ろしさで心臓がぎゅううぅぅっと締め付けられるような感覚。

 

後ろのシートにいた子供たちは半分寝ていたところを急にハンドルを切って車体が揺らいだことで、「なになに、どうしたの?」と。見ていなくて幸いだったよ汗

 

オットと私はしばらくドキドキが止まらなかった。

 

何が起こったのかと言えば(多分)、こんな感じの下矢印トラックが私達が通る少し前に事故を起こし、峠の右側へ突っ込んで、このフラットの荷台部分が二車線の高速道路にほぼ直角に突き出していたと思う。

 

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光って見えたのは、このサイドに付いてる反射板。荷台が道路に突き出ていたものの、運よく左側の車線はかろうじて私達の車が通り抜けられるくらいには空いていた。

 

オットの咄嗟の判断と運転技術(?)で衝突は避けられたといえど、70マイル超えで走行していたのが、万が一この突き出た荷台に突っ込んでいたら。あるいは、避けようとして、コンクリートでできた高速の中央分離帯に激突していたら、と考えると、多分、特にフロントに座っている私とオットは生きていなかったのではないか、と思う。

 

特にこんな感じのフラットな荷台に突っ込んだ場合、車体の上部が全部もっていかれて、人間の頭など簡単に吹っ飛んでしまう。

 

当初のショックから覚めて、冷静にそんなことを考えだすと、またもや怖くなってくる。

 

あと数分早くて、事故車のすぐ後ろを走行していて避ける暇がなかったら…

あと数分遅くて、私達の前方の車が事故車を避けれずに衝突したところへ自分達も突っ込んでしまったら…

荷台が空でなく、積まれていた貨物が道路中に散乱してたら…

 

あと数分どころか、あと数秒気づくのが遅かったらどうなっていたことか。

 

オットが後から言うには、彼にはまず、遠目に道路脇で誰かが懐中電灯を照らして動いてるのが見えたらしい。次の瞬間、道路に落ちている何か大きな物体(壊れた車体の一部?)に気づき、あ、これは事故か、と思った瞬間(このあたりで私が反射板に気づいた)に咄嗟にハンドルを切った、という流れ。

 

事故は発生したばかりで警察も来ておらず、誰も後続車に向かって、事故が起こったから気をつけろ、とフラッグダウンしていなかった。

 

その後、峠を越えてもまだバクバクする心臓で運転し続ける私達の反対車線前方から、サイレンを鳴らしながらポリスと消防車がやって来て事故現場の峠へ向かって行くのが見えた…。

 

無事に帰宅した私達はめでたく新年を迎えることができた。

 

元旦には家族でスレディング(橇のり)に出かけた。橇に乗って遊ぶ子供達のビデオや写真を撮りながら、私はまだ、あの事故、本当にヤバかったよな、こんなとこで橇なんか乗ってる場合じゃなかったかも知れなかったよな、とぼんやりと考えていた。

 

 

人生なんていつ終わってしまうか本当に分からないもの。

命があることを感謝して毎日大切に生きて行かないと、だね。