海外に渡航する際、持病のため医薬薬をもっていかなければならなかったり、特別な医療器具を持ち込まないといけない場合は、渡航前に英語での診断書を用意しなければならないことがある。

 

今回、息子がオーストラリアに短期留学することになったのだが、最近、部活の練習のし過ぎで腰椎疲労骨折を起こしたため、コルセットを常時つける必要となった。そこで渡航する際に、コルセット常時着用のため英文の診断書が必要になった。

そこでかかった整形外科のクリニックにお願いしたのだが、たいしたことないからべつに書く必要はないなどと言われ、結局書いていただけなかった。

 

別のケースでは、異型性狭心症でペースメーカーまで入れている患者が渡航することになり、処方されている薬を持参するため、処方しているクリニックに英語の診断書を依頼したのだが、それは元の大学病院に書いてもらうように言われ、作成を拒否された。すでに大学病院には通院していないため、どうすればいいか途方に暮れていた。

 

主治医として担当している患者が、自らが行っている医療行為の診断書を作成しないという考えは全く理解できない。

 

面倒くさいのだろうか?

 

慣れない英文で書類を作成するのは、面倒なのはわかるが、道義として拒否していいものか。医療の診断書は、医師しか書けないわけであり、書かないという選択肢があるというのが自分には理解ができない。

 

医師のそういったわがままな、失礼な対応をみると、なんだか悲しくなる。

 

滝山病院の特集も、昨夜テレビでやっていたが、医師がやっている診療内容について、外部がなかなか指導監督するという構造がないらしい。不正請求をしている場合はもちろん監査が入るが、倫理上や医学医療上の分野では、口をはさむことはできないようだ。

 

医師の良心にゆだねられているというわけだ。

 

たかが英文の診断書だが、それがないと渡航できないかもしれないという自分の患者が目の前にいるのに、信頼されている良心にあぐらをかき、本分を全うしようとしない医師たちがいるのはとても残念だ。