透析の帰り

 

家族は皆妻の実家に帰省しており、帰宅しても一人なので、外食でもして帰ろうと、近くの中華料理店に入った。

 

ここ半年尿毒症と溢水があり、嘔気、食欲低下が続いていたせいで胃袋が小さくなってしまったのか、一人前の料理の量がかなり多く感じてしまう。

 

脳では、数年前の食欲旺盛だった自分の感覚があるので、どっさり注文するも、いざ食べてみるも、食べきれないことが多い。

 

とくに油モノや濃い食べ物は喉が通らない。最近は昼は、もっぱら、そうめんやざるそばだ。

おかげで体重が減っていっている。体脂肪率も5%になってしまった。

管理栄養士は、透析は体力を使うので、塩分、リン、カリウム、タンパク質制限をしつつも、摂取エネルギー量をなんとか保つようにといわれた。

 

やせたいために食事量を抑えるのもつらいが、苦しい中食べるのはもっとつらい。

 

春巻きとサンマーメンとビールを頼んだ。餃子6個は食べられる気がしなかった。

結局サンマーメンは、野菜の部分は食べられたが、麺は半分しか食べられなかった。

 

奥の喫煙席では、40代の中年おじさん達とおばさんが、時々馬鹿に高い声で大笑いして食事を楽しんでいた。とても下品に聞こえた。