旦那さんは勝手に治っていった。~学んだのは家族としての態度~ | うつ改善セラピスト 横山玲子 /カラダをゆるめたらうつは3か月で良くなる! 

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旦那さんは勝手に治っていった。~学んだのは家族としての態度~

 

なんだか本音シリーズみたいになってますが。そしてまた長文ですが。

 

 

 

プロフィールでは、私が旦那さんのうつを治したように読めるかも、ですが。

 

真実は違う、と思っています。

 

彼は、勝手に治っていきました。

 

西洋薬で。

 

***

 

彼は、昏倒、という状態から、うつ病と認定されました。

 

職場から連絡を受けて、私が病院へ行ったら、彼は意識がなかった。

 

そして、そこから気が付いて、家族がそばにいるなら、という条件で、

 

入院を回避して、私と二人で暮らす部屋に帰った。

 

意識朦朧とした彼を、車いすに乗せて、もうとっくに外来の受付が終わって

 

誰もいない病院のロビーを歩いた。

 

その光景は、今も覚えています。

 

彼はどうなるのか。そして、私は、どうなるのか。

 

***

 

ずっと、彼はうつ病になる性格じゃない、と思ってきました。

 

どちらかというと、生真面目な私の方が、危ない、と思ってきた。

 

だから、本当に不思議だった。

 

でも、彼の職場での置かれた状況とかが分かるにつれて、

 

あぁ、本当に誰でもうつになるんだな、と思いました。

 

性格じゃない。置かれた状況だ。

 

***

 

で、私は彼にとって治療者であったかというと、全然、でした。

 

むしろ、私が疑問に思ってきたことを問い詰めて、気絶させたこともあるし。

 

(気絶ですよ、気絶)

 

でも当時、私はそれでもいい、と思っていました。

 

うつの友人の助言で、私が倒れないことを最優先にしなさい、

 

それが彼のためでもある、と強く言われていたからです。

 

友人たちには、本当に感謝しかありません。

 

私たち夫婦が共倒れにならなかったのは、彼女たちのネットワークのおかげです。

 

「あなた、とても頭がいいし、仕事もできるわよね。

 

だからきっと、職場の人に彼の病状を報告に行くときも、

 

いついつまでに治ります、とか見通しを言ったりするでしょう?

 

病気、ってのは、違うの。なんにも分からないの。見通しなんて立たないの。

 

だから、分からないんです、困ってるんです、ってただ本当のことだけを言いなさい。

 

責任なんて負わなくていいから。

 

今でも時折思い出す言葉です。

 

***

 

私は、いつだってちゃんとしてた。

 

ビジョンを語り、目標を語り、それを実現してきた。

 

周囲の人の期待を背負い、「男に生まれてたら良かったのに。」とずっと言われてきた。

 

責任感の塊だった。

 

旦那さんが倒れた翌日、実家の母から、電話がかかってきた。

 

「どういうことなの!!どうなるの!!あなたはどうするの!!」

 

 

 

そんなこと、私にもわからない!!

 

初めて母に対して爆発した瞬間だった。

 

***

 

当時、長野に住んでいた弟が、母と私の元へ、大量のFAXを送ってくれました。

 

うつ専門病院のリストです。

 

そして、私に言いました。

 

「お母さん、パニックやろ。

 

だから、これは、お母さんが安心するためのリストやで、って言っといた。

 

お母さんをなだめるのは僕がやるから。お姉ちゃんは、旦那さんのことに集中して。」

 

初めて(ゴメン)、弟を頼もしく思った瞬間でした。

 

***

 

誰かがうつになったとき、家族の方は、パニックになると思います。

 

そして、その嵐の中で、私が、僕が、しっかりしなきゃ、と思うはずです。

 

でも、怖いけど、その気持ちを手放してください。

 

病気の家族に対する責任なんて、負わなくていい。

 

だって、家族だって当事者なんですから。

 

だから、唯一のアドバイスは、もし付き添いで行ったら、

 

病院の先生が話すことと、事前に先生に聞きたいことを、ノートに書くことだけ。

 

お話しを聞いただけだと、ぼーっとしてて、後で思い出せないことが出てくるから。

 

難しい専門用語も出るかもしれないし。

 

そして、診察室に入って先生の前に座ったとたん、聞こうと思ってたことが、吹き飛ぶから。

 

***

 

患者の家族の方に、治療者である私がすることは、

 

家族の方のカラダの疲れを取り、お話しを聞くことだけ。批判もしない、反論もしない。

 

でも、それは、私が患者の家族であったときに、一番欲しかったこと。

 

そして、いろいろと世間では取沙汰されていますが、

 

西洋薬に関しては、基本的に反対しません。

 

東洋医学を志す鍼灸師としては、変?

 

でも。

 

もう周囲からいっぱい言われてるでしょう?

 

そんなにたくさん薬飲んで大丈夫?西洋薬ってよくないって聞くよ?

 

と思ったら、民間療法なんて大丈夫?ちゃんと治した方がいいんじゃないの?

 

その声に疲れる、ってあると思うんです。

 

だから。

 

どちらも有り。迷ってもいい。

 

私ががんの父を見送って、うつの旦那さんを支えて、思ったこと。

 

直接、うつでは死なない。判断が遅くても、命がなくなることはない。

 

…なんですよ。

 

人間、死ななかったら、チャンスはあるんです。

 

 

 

今、迷っているあなたに会いたいです。