2012年何者でもない自分がいた。仕事もなく、お金もない。狭いアパートの中で、夏の暑さを凌いでいた。実家から送られてきた蕎麦を茹で、簡単な食事を済ませて、今日も日が暮れる。ろくに弾けないギターを鳴らして、夜更かし。メロディは降りてこない。そんな折、インドのドアを叩いたのはandymoriと藤原新也とひとりぼっちインド横断 という番組だった。あの衝動は誰にも止められない。有り金とギターを持ってインドへ向かう、何者でもない人間ひとり。