ブーシュカ・ウネウネ物語9 | 輝く君がいるなら

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BL大好きおばちゃんのKーPOP腐ブログです(笑) 自由気ままに推しについて語っています♪ SF9のテヤンが今の私の癒し♡ なので最近はテヤン更新多め☆ P1Hも推してます♡ SUPERJUNIORのドンヘ、BTOBのウングァンも大好き‼ SUPERNOVAは殿堂入り☆

呼ばれて行った職員室で、思いもよらない事をイトゥクから告げられ驚くドンヘ。

夢に向かって頑張るドンヘをただ、見守る事しか出来ない自分を歯がゆく思うキボム。

切ない想いを抱えたまま、キボムはドンヘを気分転換しに行こうと誘います。

9話、始まり始まり~☆



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「失礼しまーす!」

声を掛けてから職員室の中に入る。

「おっ!来たな♪ドンヘ、こっち~!!」

イトゥク先生が片手を上げて微笑む。

「用事って何ですか??」

「コンテストの話はウニョクから聞いてるよね?」

そう切り出されて、ウニョクが凄く嬉しそうにコンテストの話をしていたのを思い出す。

「はい。聞いてますけど…それが何か??」

「うん…。あのさ、ドンヘ。物は相談なんだけど……」

イトゥク先生が一瞬、目を伏せてからオレの顔を見上げて、決心したかのように告げる。

「そのコンテストで、ウニョクと2TOPでセンターで踊ってみない?」

「えっ!?」

予期せぬ言葉にオレは耳を疑った。

「あの、でも…オレ入部して幾らも経ってないし、まだまだウニョクのレベルじゃないですよ??」

焦るオレにイトゥク先生は、優しい眼差しで言葉を続ける。

「コンテストで上位を狙うには、今のウニョクに頼りっきりのままじゃ駄目だと思うんだ。ウニョクがドンヘは才能あるって言ってたし、俺が見る限りお前達のダンスのシンクロ率はかなり高いと踏んでる。ドンヘには、凄い努力をして貰わないといけなくなるけど…どう?チャレンジしてみない?」

「…………」

オレの実力は自分で良く分かってるつもりだった。

そこそこ踊れるようにはなったけど、まだまだウニョクの足元には及ばない。

冷静に考えれば答えはもう決まっていた。

だけど━━━。

「…やりたい。オレ、挑戦してみたいです!!」

ウニョクが言ってた夢。

いつかオレとセンターで踊ってみたいって…それが、叶うんだとしたら。

オレには迷ってる暇はなかった。

「ドンヘならそう言ってくれると思ったよ」

イトゥク先生が笑窪を作って笑う。

「オレ、これから練習頑張ります!」

「うん。期待してるよ!」

優しく笑うイトゥク先生に一礼したオレは、逸る気持ちを抑えて職員室を後にしたのだった。





「ねぇ、絶対様子おかしいと思わない?」

ソンミンが小声で言う。

「確かに。鰯にしては珍しくおとなしいですね」

キュヒョンが返す。

「キボムと何かあったのかな…。ウニョクも何かあったなら、俺達に相談すればいいのに!」

水くさいだのとブツブツ言ってるシウォン。

『さては、キボムに宣戦布告でもされたかな?鰯にしては考え込んでるみたいだし…』

なんて考えていたら……。

「ウニョガ~!!!」

大声と共にドンヘが部室のドアを思いっきり開けて、飛び込んで来た。

そのまま、ウニョクに突進してしがみ付く。

「おわっっ☆」

いきなり抱きつかれてバランスを崩したウニョクは、仰け反りながらもドンヘを抱きとめた。

「ど…どーした!?なんかあったのか??」

心配そうにオレを見つめるから…。

「トゥギ先生が、コンテストでウニョガとセンターで踊らないかって!!」

「えっ!?マジでか!?」

思いもよらない展開に、ウニョクは口を開けてドンヘを見つめる。

そして……。

「やったな、ドンヘ!!お前とセンターはれるなんて…夢みたいだ!」

そう言って笑顔で抱きしめてくれた。

「オレ、これから一生懸命練習頑張る!!」

「おう!俺も目一杯、練習に付き合うからな☆」

見つめ合うウニョクとドンヘ。

「お取込み中、申し訳ないんですが…僕達がいる事忘れてませんか?」

キュヒョンが呆れたように言う。

「おめでとう、ドンヘ!」

「良かったね~♪僕らもフォローするから、頑張って!」

シウォンとソンミンが次々、祝福してくれる。

「これから色々、大変になるけど…ドンヘ大丈夫?」

キボムだけが心配そうに目を伏せた。

「心配してくれてありがと、キボム。オレ、ダンスのレベルまだまだウニョガより低いから頑張らないと…!今日から、猛特訓する!!」

「うん、頑張って!応援してる。」

興奮気味に答えるオレに、静かに笑ってそう言った。





その日からオレの日常は一変した。

明らかにウニョクよりレベルが低いオレは、家に帰っても練習に励んだ。

時には寝る間も惜しんで練習に明け暮れた。

そのかいあって、オレのレベルはメキメキと上達していった。

そんなある日の事……。

「ドンヘ、顔色悪いけど大丈夫?」

キボムにそう言われて、中庭で昼食をとっていたオレは食べる手を止める。

「だいぶ無理してるんじゃない?」

心配そうにオレの顔を覗き込む。

「平気!オレ、まだまだウニョガのレベルじゃないから頑張らないと☆」

「頑張るのは良い事だけど、倒れちゃったら意味ないよ?たまには息抜きするとかしないと!」

キボムが真剣に言ってくれてるのが分かる。

「そうだ!今度の休みに動物園行かない?ふれあい広場でドンヘの好きな犬にも触れるよ。」

「ほんと!?ワンコに癒されに行きたい!」

実際、ほんのちょっぴり疲れてたから…キボムの提案は凄く魅力的で嬉しかった。

「じゃあ、決まり!計画は俺に任せて?ドンヘは何も考えなくていいから」

「うん!ありがと、キボム」

それから、他愛無い話をしていたら急に睡魔が襲って来た。

お腹がいっぱいなのと、ぽかぽかの陽ざしがより眠気に拍車をかける。

「………」

無言になったオレの顔をキボムが覗き込む。

「…ドンヘ?大丈夫??」

「ん…。ちょっとだけ、眠い。最近、寝不足気味で…」

うつらうつら始めたオレをキボムが引き寄せる。

「眠いなら、我慢しないで少し眠った方がいいよ。ほら、俺に凭れ掛かっていいから」

「ありがと、キボ…ム」

ドンヘの身体から力が抜けて、規則正しい呼吸が聞こえ始める。

その長い睫毛と少し疲れた顔を見て、キボムは胸がしめつけられた。

ドンヘを支える腕につい力が入ってしまう。

守りたいのに、俺はただ見ているだけしか出来ないなんて…。

非力な自分に腹が立った。

「こんなになるまで頑張って…。ドンヘ、そんなにウニョクが好き?でも、俺は…。俺だって!」

切ないキボムの呟きを掻き消すかのように、風が二人の間を吹き抜けて行った。




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つづく


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ウニョガとセンターで踊る為に、無理をするドンヘを心配するキボム。

約束した動物園でドンヘの心は又、揺れる事になります。

もう完璧に私の筋書とは違う道を歩み始めたウニョガ、キボム、ドンヘ。

次回の3人も見守ってやって下さい!m(_ _ )m


※画像お借りしました☆有難うございます!